売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00376 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、景気の一部に足踏みがみられるものの、新型コロナウイルス感染症対策の緩和に伴い経済活動の緩やかな回復が続き、雇用や所得環境の改善がみられました。一方、世界的な金融引締めや中国経済の先行き懸念、中東情勢の影響などによる海外景気の下振れが国内景気を下押しするリスクとなり、依然として先行き不透明な状況が続きました。

当社グループの中核事業の一つである菓子・食品の市場におきましては、個人消費に持ち直しの動きがみられるものの、原材料価格・エネルギーコストの高騰などに起因する商品価格の上昇が続き、消費者の生活防衛意識が高まるなど、企業にとって厳しい経営環境が続きました。

こうした情勢のもと、当社グループは、商品の安全性確保と品質の向上に引き続き注力するとともに、おいしさ・たのしさ・健康を追求した高付加価値商品の提供、テレビCMや増量企画などの販売促進策を推進してまいりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同期と比べて10.2%増の18,236百万円となりました。営業利益につきましては、売上高の増加や商品の内容量変更・価格改定を実施したことなどにより、258百万円となりました。なお、前年同期は7百万円の営業損失でありました。また、経常利益は、営業利益の改善に加えて受取配当金が増加したことなどにより、前年同期と比べて49.6%増の1,349百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、前年同期の特別損失に投資有価証券評価損115百万円を計上したことなどもあり、前年同期と比べて64.1%増の957百万円となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

食品事業

当第3四半期連結累計期間におきましては、原材料価格やエネルギーコストの高騰などにより、一部商品の内容量の変更や価格改定を行いましたが、主力の菓子部門は、継続してテレビCMなどの販売施策に取り組みましたところ、売上が大幅に伸びて増収となりました。チョコレート類は、主力ブランドの「アルファベットチョコレート」などのファミリーサイズ(大袋)の商品や人気キャラクター“ちいかわ”とコラボした「ちびさく」などのポケットサイズ(個食)の商品も好調に推移したことに加え、受託商品の売上も大きく伸びて増収となりました。また、キャンディ類は、自社商品・受託商品ともに売上が拡大して、前年同期を大きく上回りました。そのほか、連結子会社の株式会社エースベーカリーは、主力のバウムクーヘン類は液卵の供給制限により売上を大きく落としましたが、ゼリー類の売上が大幅に伸長したことなどにより前年同期並みの売上となりました。

粉末飲料部門についても、一部商品の内容量の変更や価格改定を行いましたが、テレビCMや増量企画などの販売促進活動を実施しました結果、分包アソートタイプの「スティックメイト」シリーズやココア類などが順調に売上を伸ばしたことにより増収となりました。

主として九州地区で製造・販売している冷菓部門は、自社商品の売上が減少しましたが、受託商品の売上が大きく伸びて増収となりました。

これらの結果、食品事業の売上高は前年同期に比べ11.3%増の15,786百万円となりました。営業利益につきましては、売上高の増加や商品の内容量変更・価格改定を実施したことにより第3四半期にて収益性が大幅に改善した結果、前年同期に比べ106.9%増の366百万円となりました。

 

 

化成品事業

酵素部門につきましては、海外を主な市場としており、円安の追い風を受けるなかで精力的な営業活動を展開しました。その結果、脂肪分解酵素「リパーゼ」の売上は減少しましたが、チーズ用凝乳酵素「レンネット」が海外市場で売上を伸ばしたことにより前年同期並みの売上となりました。

また、薬品部門につきましては、医療機器材料等で使用される「デキストラン硫酸」の売上が伸長したことなどにより増収となりました。

これらの結果、化成品事業の売上高は前年同期に比べ4.0%増の2,238百万円となりました。営業利益につきましては、売上高の増加や輸出運賃などの販売費が減少したこともあり前年同期に比べ55.2%増の433百万円となりました。

 

不動産事業

不動産事業につきましては、売上高は前年同期に比べ0.3%減の212百万円となり、営業利益は減価償却費等の営業費用の増加などにより前年同期に比べ3.0%減の74百万円となりました。

 

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ6,412百万円増加し、76,688百万円となりました。これは主に、投資有価証券が株価の上昇により増加したことや機械装置及び運搬具が新小牧工場の稼働により増加したことによるものであります。

負債合計は、前連結会計年度末に比べ、2,085百万円増加し、27,724百万円となりました。これは主に、繰延税金負債が増加したことによるものであります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ4,326百万円増加し、48,964百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は、63.8%(前連結会計年度末63.5%)となりました。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は604百万円であります。