売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00380 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型ウイルス感染症の5類移行に伴い社会経済活動の正常化が進み、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、不安定な国際情勢による地政学リスクの増加や世界的な金融引き締めによる為替への影響など、依然として先行きに不透明感が残る状況が続きました。

菓子・飲料・食品業界は、個人消費に持ち直しの動きがみられたものの、物価高が継続し実質賃金さらには消費支出が伸び悩む中で高まる消費者の節約志向への対応が続きました。

このような状況下で、当社グループは食品製造企業として一貫して品質保証第一主義に徹し、安全で安心な実質価値の高い商品の安定した供給と、多様化する消費者ニーズにお応えしたサービスの提供など顧客満足度の向上を目指した活動を推進してまいりました。具体的には、節約志向が継続する中で価格と付加価値が調和した商品の開発や、様々な食シーンをターゲットにした商品の品揃え強化などを図るとともに、企画提案型の営業活動と店頭フォローを積極的に行い、お客様の笑顔と満足につながる活動を推進しました。

その結果、主力のビスケット品目をはじめとして、チョコレート品目や豆菓子品目なども順調に推移したことから、売上高は前年同期を上回りました。

利益面では、各種価格が高止まりする中で売上原価の増加があったものの、生産性の向上ならびにコストの削減、経費の効率的な使用などに継続的に取り組んだことに加え、売上高の伸張により営業利益は前年同期を上回りました。また、為替差益を計上したことにより経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益も前年同期を上回りました。

 

営業品目別の概況

菓子の合計売上高は、72,072百万円(対前年同期比106.9%)となりました。

菓子では、ビスケット品目を中心として、豆菓子、キャンデー、デザート、米菓、スナック、チョコレートなどの品目を展開しています。

ビスケット品目は、甘酸っぱいあまおう苺チョコレートを挟んだ「ブランチュールあまおう苺」や、濃厚なコーヒーの味わいが楽しめる「贅沢ルマンドエチオピアモカ」を発売し、原料にこだわり、付加価値を高めた商品にご支持をいただきました。「シルベーヌ」では、当社の製造加工技術を活かし、“フォレノワール”や“ザッハトルテ”をモチーフとした期間限定商品を発売しご好評をいただきました。また、焦がしバター香るひとくちサイズの型焼きケーキ「ちいさなフィナンシェ」を発売し、半生商品群の活性化を図りました。さらには、バナナ、いも・栗、ホワイト、いちごなど季節に合わせた各フェアを実施し、店頭での販売促進に取り組みました。そのほか、バータイプスイーツ商品群や「チョコあ~んぱん」シリーズなどの個食商品や、お得感のあるファミリーサイズ商品群、「ロアンヌ」シリーズなどが順調に推移しました。

チョコレート品目は、「ひとくちルマンド」シリーズに季節に合わせた期間限定商品を発売し、品揃えの強化とシリーズの活性化を図りました。また、当社独自の製造技術を活かしたトリュフチョコレート「生チョコトリュフ」や「冬トリュフ」シリーズを発売したほか、生クリームを使用した「とろけるご褒美生チョコレート」を発売しバラエティ豊かな商品展開を行いました。「アルフォートミニチョコレート」シリーズでは、季節に合わせた商品展開と、発売20周年を機に「アルフォートミニチョコレートサブレ」を発売し、プロモーションによる認知向上と積極的な拡販に取り組みました。

豆菓子品目では、洋風のおつまみ商品「今夜のくつろぎミックスチーズ&スパイス仕立て」を発売し品揃えの強化を図ったことに加え、既存品も引き続きご好評をいただきました。

「プチ」シリーズでは、「プチソフトせんミネストローネ風味」などの期間限定商品を発売し、品揃えの強化を図りました。併せて、継続したCM投入ならびに積極的な売場展開を実施したことにより、節約志向が続く中で“選ぶ楽しさ”というコンセプトにご支持をいただき順調に推移しました。

菓子全体では、前年同期を上回りました。

 

飲料・食品・冷菓・その他の合計売上高は、3,203百万円(対前年同期比101.0%)となりました。

飲料品目は、2種類のココアパウダーで仕立てた「牛乳でおいしくこだわりココア缶180」を発売しました。また、ラベルに人気キャラクターのデザインを取り入れたミネラルウォーター商品群にもご支持をいただきました。

食品品目は、「かんたんクッキング」シリーズで新商品の発売とリニューアルを実施するとともに、積極的な店頭活動を通して認知の拡大を図りました。加えて、機能性食品群では、「セノビックバー」シリーズや、栄養機能食品の「しっとりソフトクッキー鉄分」なども順調に推移しました。

冷菓品目は、不足しがちなカルシウムを摂取できるモナカアイス「牛乳でおいしくカルシウムアイス」や、カカオにこだわって仕立てたカップアイス「雪室ショコラアイス」などの新商品を発売し品目全体の底上げを図りました。

これら活動に取り組んだものの、飲料・食品・冷菓品目全体では、既存品が伸び悩んだことから前年同期を下回りました。

その他では、通信販売事業は、季節や催事に合わせた企画商品やECチャネル限定商品などの展開により活性化を図り、リピーターの増加と継続的な販路拡大に取り組みました。

自動販売機事業は、設置場所の改善や配送の効率化、自販機1台当たりの収益性向上に継続して取り組んだほか、新規開拓に努め売り上げの底上げを図りました。

酒類販売事業は、限定醸造商品「華やぎホップのうきうきエール」や「RED DRAGON IPA」などの新商品を発売したナショナルブランド商品にご支持をいただきました。加えて、輸出商品や飲食店ルート向け商品も順調に推移しました。

 

以上の営業活動により業績の向上に努めてまいりました結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は75,275百万円(対前年同期比106.6%)、営業利益は1,967百万円(対前年同期比296.6%)、経常利益は2,217百万円(対前年同期比263.9%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,607百万円(対前年同期比335.3%)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は43,384百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,967百万円増加となりました。これは主に、季節変動要因による受取手形及び売掛金の増加と規格変更等による商品及び製品の増加があったことによるものです。固定資産は48,237百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,023百万円増加となりました。これは主に、有形固定資産およびソフトウエアの取得があったことによるものです。

この結果、総資産は91,621百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,991百万円増加となりました。

 

(負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債は27,774百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,219百万円増加となりました。これは主に、月末休日の影響による支払手形及び買掛金と設備投資に伴う未払金の増加があったことによるものです。固定負債は9,170百万円となり、前連結会計年度末に比べ364百万円減少となりました。これは主に、長期借入金の返済があったことによるものです。

この結果、負債合計は36,945百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,854百万円増加となりました。

 

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は54,676百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,136百万円増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上および剰余金の配当があったことによるものです。

この結果、自己資本比率は59.7%(前連結会計年度末61.1%)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は15,637百万円となり、前連結会計年度末(16,183百万円)に比べ545百万円減少となりました。

当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は4,132百万円(前年同期995百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益2,345百万円および減価償却費3,499百万円と売上債権の増加額1,617百万円があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は3,658百万円(前年同期3,546百万円の支出、対前年同期比103.1%)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,577百万円があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は1,050百万円(前年同期4,108百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出232百万円およびリース債務の返済による支出181百万円ならびに配当金の支払額636百万円があったことによるものです。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、876百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6) 主要な設備の新設

当第3四半期連結累計期間において新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。

会社名

事業所名

(所在地)

セグメント

の名称

設備の

内容

投資予定金額

資金調達方法

着手年月

完了予定年月

総額

(百万円)

既支払額

(百万円)

提出会社

上越工場

(新潟県上越市)

食料品の製造・

販売

菓子製造

設備

979

485

自己資金

及び

借入金

2023年6月

2024年3月

長岡工場

(新潟県長岡市)

食料品の製造・

販売

菓子製造

設備

1,498

77

自己資金

及び

借入金

2023年12月

2024年9月

魚沼工場

(新潟県魚沼市)

食料品の製造・

販売

菓子製造

設備

1,039

533

自己資金

及び

借入金

2023年3月

2024年3月