売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00387 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の5類移行や行動制限が解除されたことにより社会経済活動は一段と正常化に向かい、また、インバウンドが徐々に回復するなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、働き手不足の深刻化、原材料価格・エネルギー価格の更なる高騰や物価上昇による消費マインドの悪化懸念など、依然として先行き不透明な状態が続きました。また、当第3四半期連結会計期間では、新型コロナウイルス感染症の行動制限の影響が一巡し、2022年10月から開始された「全国旅行支援」の反動も見られました。

 こうした中、当社グループは、2023年経営スローガンを「超絶ド成長元年!」とし、経営理念の徹底実践をベースとした「全員参画による超現場主義」経営を推進し、人財力及び組織力の向上に注力いたしました。また、美味しさをより一層追求した「プレミアム・ギフトスイーツ」の創造と育成に邁進し、商品力・販売力・売場力の更なるレベルアップ、人財採用と共育、ブランド開発と売場獲得、インバウンド復活準備などの重点対策の推進に取り組んでまいりました。

 この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は47,036百万円(前年同期比33.0%増)、営業利益は11,734百万円(前年同期比71.1%増)、経常利益は11,798百万円(前年同期比64.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,899百万円(前年同期比67.7%増)となりました。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

① シュクレイ

 シュクレイは、売場ディスプレイの改良、限定商品の発売や超試食販売による販売力の強化、大型催事出店の推進などにより、更なるブランド価値の向上に注力いたしました。また、インバウンド対策では、早期に人員体制を整え、主要国際線ターミナルでの展開強化などに取り組みました。新規出店では、2023年5月に「ザ・メープルマニア」京王新宿店を、同年6月にはJR東京駅「グランスタ東京」に新ブランド「ザ・ドロス」を、同年11月には阪神百貨店梅田本店に新ブランド「バニ」を出店するなど、計5店の出店を行いました。その結果、売上高は19,208百万円(前年同期比34.5%増)、営業利益は4,272百万円(前年同期比51.8%増)となりました。

② ケイシイシイ

 ケイシイシイは、25周年を迎えた「小樽洋菓子舗ルタオ」の更なるブランド価値の向上を図るため、「ルタオ本店」及び「ルタオパトス」の売場改装を行い、商品面では、「ドゥーブルフロマージュ」、「小樽色内通りフロマージュ」などの主力商品を軸に、「まああるガトーノワール」や25周年記念菓「フロマネージュ」などの新商品を加えて、各販売チャネルでの販売強化に注力いたしました。また、インバウンド対策では、主要国際線ターミナルを中心に、販売体制を早期に整え、販売力の向上に努めました。道外店舗では、「Now on Cheese♪ (ナウオンチーズ)」などの首都圏ブランドの育成に注力いたしました。その結果、売上高は12,818百万円(前年同期比32.2%増)となり、営業利益は2,681百万円(前年同期比103.9%増)となりました。

③ 寿製菓・但馬寿

 寿製菓・但馬寿は、代理店及びグループ会社との連携強化を図り、売場改善提案などによる主力商品対策や新商品開発に注力いたしました。また、山陰地区では、12年に一度の「うさぎ年」に発売55周年を迎えた山陰銘菓「因幡の白うさぎ」の販売強化や築城30周年を迎えた「お菓子の壽城」ではイベント開催などによる集客力の強化に努めました。その結果、売上高は10,043百万円(前年同期比31.0%増)、営業利益は2,295百万円(前年同期比63.0%増)となりました。

④ 販売子会社

 販売子会社は、交通拠点チャネルを重点に、主力商品及び新商品による売場面積の拡大に注力いたしました。エリア別では、関西地区は、主力商品「フレンチトーストラングドシャ」のリニューアルや「京都ヴェネト」ブランドによる販売強化、福岡地区では「博多まっかな苺」ブランドの展開強化や新商品「博多万能ねぎ天ぷらえびせんべい」の拡販などに取り組みました。その結果、売上高は5,275百万円(前年同期比35.4%増)、営業利益は691百万円(前年同期比113.6%増)となりました。

 

⑤ 九十九島グループ

 九十九島グループは、製造小売型経営への変革を図るため、当社グループのシナジーを最大限活用し、製品の改廃、組織改革、製造ラインの見直しなどの経営改革を推進いたしました。また、10周年を迎えたフレンチトースト専門店「アイボリッシュ」では、グランスタ東京のリニューアルオープンに「フレンチトーストプディング」などの東京駅限定商品を発売するなど、更なるブランド認知度の向上に取り組みました。新規出店では、2023年10月にJR博多駅構内に新ブランド「アイム リリー」を出店、また、退店では2023年10月にアイボリッシュ福岡本店を閉店いたしました。その結果、売上高は4,839百万円(前年同期比45.5%増)、営業利益は678百万円(前年同期比147.3%増)となりました。

⑥ その他

 その他は、損害保険代理業、健康食品事業、海外(台湾)における菓子事業が含まれております。売上高は469百万円(前年同期比8.9%減)となり、営業利益は26百万円(前年同期比57.5%減)となりました。

 

(2)財政状態の状況

資産、負債及び純資産の状況

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は、42,746百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,793百万円増加いたしました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加(2,379百万円)、商品及び製品の増加(949百万円)、現金及び預金の増加(865百万円)、有形固定資産の増加(664百万円)などによるものです。

 負債は10,481百万円となり、前連結会計年度末に比べ46百万円増加いたしました。主な要因は、未払金の増加(551百万円)、支払手形及び買掛金の増加(525百万円)、未払法人税等の減少(388百万円)、賞与引当金の減少(356百万円)などによるものです。

 純資産は32,265百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,747百万円増加いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加(7,899百万円)、配当金の支払いによる減少(2,178百万円)などによるものです。

 この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.7ポイント増加し75.5%となり、1株当たり純資産は207円37銭となりました。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、41,642千円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)従業員数

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はございません。

 

(7)生産、受注及び販売の状況

 当第3四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染症が5類へ移行したこと等から人流が回復し、業績が伸長したことに伴い、生産実績及び販売実績が著しく増加いたしました。当第3四半期連結累計期間における生産実績は44,247百万円(前年同期比40.1%増)となりました。セグメント別の生産実績はシュクレイが16,004百万円(前年同期比38.6%増)、ケイシイシイが11,249百万円(前年同期比44.7%増)、寿製菓・但馬寿が11,477百万円(前年同期比34.1%増)、九十九島グループが5,515百万円(前年同期比49.0%増)であります。

 なお、販売実績については「(1)経営成績の状況」をご参照ください。