売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E26570 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当第2四半期累計期間(2021年6月1日から2021年11月30日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けるなか、ワクチンの接種率上昇に伴い国内の新規感染者数が減少し、経済活動の再開に伴う景気の持ち直しの動きが見られるものの、変異型ウイルスによる感染拡大の懸念など、依然として先行きが不透明な状態が続いております。

とりわけ、当社の事業は需要の季節変動が大きく、毎年夏場にあたる第1四半期会計期間の売上高が低い一方で、第3四半期会計期間の12月が最需要期にあたります。

このような経営環境のなか、当社は各販売チャネルのそれぞれについて、新規の取引拡大に努めたほか、引き続きタイ王国 Srifa Frozen Foods Co.,Ltd.との間で、当社のレシピ・仕様書提供を通じた提携を行い、タイ国内のセブン・イレブンにおける販売に努めました。

一方、費用面につきましては、継続して社員の熟練度向上の効果が現れているほか、IoT機器を活用して原材料の歩留まりや製品不良率をリアルタイムで計測および情報収集する等、「製造原価の見える化」を目指すプロジェクトを推進し、売上総損益の改善に努めました。

 

以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高は1,025,798千円と前年同四半期と比べ67,111千円の増収営業利益は74,362千円と前年同四半期と比べ30,487千円の増益経常利益は63,472千円と前年同四半期と比べ25,601千円の増益となったものの、法人税等合計が20,713千円と前年同四半期と比べ40,356千円増加したため、四半期純利益は45,486千円と前年同四半期と比べ33,768千円の減益となりました。

なお、当社が重要業績評価指標と位置付けているEBITDAについて、当第2四半期累計期間では132,724千円と前年同四半期と比べ29,342千円の増加、EBITDAマージンは12.9%と前年同四半期と比べ2.2ポイント上昇となりました。

※EBITDA=営業利益+減価償却費等の非現金支出費用

※EBITDAマージン=EBITDA÷売上高

また、当社は冷凍洋菓子事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、販売チャネル別における動向は以下の通りであります。

 

販売チャネル別の動向

(業務用チャネル)

 本年7月から9月にかけて緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出により外出や移動の自粛が求められましたが、前年同四半期における飲食店休業や営業時間短縮による落ち込みまでには至りませんでした。また、大手外食チェーンにおける新規フェアメニューの獲得に積極的に取り組んだほか、催事での販売が好調であったこと等が影響し、業務用チャネルの売上高は669,374千円と前年同四半期と比べ89,543千円(15.4%)の増収となりました。

(宅配用チャネル)

コロナ禍以降、内食需要の高まりによって生活協同組合(コープ)において販売が堅調に推移しておりました。しかし、ワクチンの普及以降は外出自粛が緩和されたこともあり、巣ごもり特需がひと段落したことにより、販売数量は前年に比べ減少しました。その結果、宅配用チャネルの売上高は281,408千円と前年同四半期と比べ13,316千円(4.5%)の減収となりました。

(小売用チャネル)

スーパーマーケット等における売上が減少したことで、小売用チャネルの売上高は4,783千円と前年同四半期と比べ6,068千円(55.9%)の減収となりました。

 

 

(輸出チャネル)

 主要な輸出先であります香港及び北米においても国内同様に、外出禁止措置やStay Homeの推奨等の影響からテイク・アウトによる内食需要が堅調に推移しておりましたが、国内同様、巣ごもり特需が落ち着いたことにより、輸出チャネルの売上高は53,873千円と前年同期と比べ13,284千円(19.8%)の減収となりました。

(SSチャネル)

 「Sweets・Stock!(これからのスイーツはストックできないと!)」をコンセプトに、冷凍スイーツ市場の活性化を推進しており、自社通販などを通して個人消費者及び飲食事業者向けに直接的に製品を販売しております。

 2021年3月に自社通販サイト「frozen cake 111」を開設したほか、既存サイト「SWEETS PRO」において積極的に販売を行った結果、SSチャネルの売上高は10,337千円となりました。

(ロイヤリティー)

 タイ王国Srifa Frozen Foods Co.,Ltd.の工場に対して当社のレシピ・仕様書に基づいた技術提供を行っており、現地で製造された商品の販売実績に応じたロイヤリティーを受領しております。9月以降、新規感染者数の減少とともにロックダウンによる規制は緩和に向かい、景気の回復が見込まれるものの、依然として厳しい状況が続いております。その結果、ロイヤリティーによる売上高は6,021千円と前年同四半期と比べ100千円(1.6%)の減収となりました。

 

② 財政状態
(流動資産)

当第2四半期会計期間末における流動資産は、前事業年度末と比べ151,163千円増加し、987,953千円となりました。これは主に、現金及び預金が46,537千円減少したものの、棚卸資産が147,690千円、売掛金が50,226千円それぞれ増加したことによるものであります。

(固定資産)

当第2四半期会計期間末における固定資産は、前事業年度末と比べ58,129千円減少し、1,422,075千円となりました。これは主に、建物が22,834千円、機械及び装置が21,505千円、投資その他の資産のその他が14,381千円それぞれ減少したことよるものであります。

(流動負債)

当第2四半期会計期間末における流動負債は、前事業年度末と比べ84,381千円増加し、507,311千円となりました。これは主に、賞与引当金が34,064千円、その他が30,886千円それぞれ減少したものの、短期借入金が100,000千円、買掛金が56,023千円それぞれ増加したことによるものであります。

(固定負債)

当第2四半期会計期間末における固定負債は、前事業年度末と比べ34,240千円減少し、1,215,680千円となりました。これは主に、長期借入金が34,240千円減少したことによるものであります。

(純資産)

当第2四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ42,892千円増加687,036千円となりました。これは主に、四半期純利益を45,486千円計上したことによるものであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ46,537千円減少し、250,510千円となりました。

当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は91,990千円(前年同四半期は7,130千円の使用)となりました。これは主に、税引前四半期純利益66,200千円、減価償却費58,426千円及び仕入債務の増加56,023千円を計上したものの、棚卸資産の増加147,690千円、売上債権の増加50,110千円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は31,572千円(前年同四半期は4,547千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出29,084千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は77,026千円(前年同四半期は54,905千円の獲得)となりました。これは、長期借入金の返済による支出45,390千円があったものの、短期借入金の純増加額100,000千円及び長期借入れによる収入25,000千円によるものであります。

 

(3) 当社の資本の財源及び資金の流動性について

当社の主な資金需要は、原材料費、労務費、販売費及び一般管理費等に係る運転資金と、製造設備の更新・改修等に係る設備投資資金となっており、資金調達については主に金融機関からの借入により行っております。短期運転資金については金融機関からの短期借入金を基本とし、設備投資や長期運転資金については金融機関からの長期借入金を基本としております。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は12,562千円であります。

なお、当第2四半期累計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。