売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05286 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期累計期間(2023年11月1日~2024年4月30日)におけるわが国の経済は、インバウンド需要の高まりや、賃上げに伴う個人消費の改善が見られ、景気は回復基調となりました。一方で、円安の進行、物価高、中国をはじめとする海外経済の減速懸念等による不透明な要素も混在している状況です。そのような中、国内人材ビジネス市場は、構造的な人手不足により、企業の採用需要は底堅い状態が続いています。企業のDXの推進、人的資本投資の拡大、求職者の転職意向の高まりといった変化もあり、特に若手人材を中心に今後も拡大していくと見通しています。

このような市場環境の中、当社におきましては、転職サイト「Re就活」をはじめ、合同企業セミナー「転職博」「転職サポートmeeting」、転職エージェント「Re就活エージェント」、ITエンジニア経験者転職サイト「Re就活テック」など、情報収集・情報発信のチャンネルを複数提供することで、20代求職者、企業から支持をうけ、好調に推移いたしました。その結果、第2四半期累計期間の全社売上高は40億24百万円(前年同期比125.1%)、経常利益は8億85百万円(前年同期比154.2%)となりました。

 

なお、主たる事業である「就職情報事業」につきましては、次のとおりであります。

 

当第2四半期累計期間(2023年11月1日~2024年4月30日)におけるキャリア採用(経験者採用)市場では、生産年齢人口の減少による構造的な人手不足に加え、 DX化の更なる加速によるIT人材の需要拡大、旅行・観光業や飲食サービス業などを中心としたインバウンド需要の急回復など、幅広い業界で若手人材採用ニーズが高止まりしています。また、若い世代を中心に、「転職を通じてキャリアを形成すること」「20代で転職に挑戦すること」への関心が高まり、雇用の流動化が進んでいます。当社の基幹Webメディアである「Re就活」は、企業のリアル(雰囲気や社員の声)が伝わる動画や、ChatGPTで自己PRの作成をサポートする「スマートPRアシスタント」機能を投入するなど、20代が転職活動をしやすいサービスに日々アップデートを行い「使いやすさ」を更に向上させていることが、20代から支持されています。その結果、「Re就活」の売上高は9億22百万円(前年同期比134.9%)となりました。

また、基幹Webメディア「Re就活」の登録者数・応募者数の増加は、合同企業セミナー「転職博」や、エージェントサービス「Re就活エージェント」、ITエンジニア経験者転職サイト「Re就活テック」の利用者の増加に波及しています。多くのメディアを通して、求職者と企業のより良いマッチングを創出し、「採用」という成果を実感いただくことで、さらに引き合いが増加するという好循環サイクルに入ることができています。

新卒採用市場では、早期化が顕著になっています。2025年卒業予定者の内々定率は、2024年4月末時点で70.1%(※当社調べ)に達しており、企業は早期化への対応として、インターンシップ、オープン・カンパニーへ向けての広報へと注力しています。「あさがくナビ2026 インターンシップ&キャリア」では、タイパ(タイムパフォーマンス)意識の高まりを受け、ChatGPTを活用してES(エントリーシート)を作成する「スマートESアシスタント」や、動画で業界・企業研究ができる「JobTube」等の学生にとって使いやすいサービス提供を通じて、学生と企業の価値あるマッチングを実現しています。この結果、「あさがくナビ」の売上高は6億43百万円(前年同期比106.8%)となりました。

「イベント(転職博・就職博など)」に関しましては、リアルイベントで直接面談したいというニーズの拡大が続いています。また、インターンシップ、オープン・カンパニー広報イベントのキャリアデザインフォーラムを4月に開催しました。東京・大阪で7,002人の学生に来場いただきました。市場環境の追い風と好調な効果性を受け、売上高は12億84百万円(前年同期比141.5%)となりました。

「エージェント(人材紹介)」に関しましては、引き続き採用難易度が上がる中、求人広告と人材紹介を併用し様々なチャネルから採用したいというニーズが高まっています。前述のとおり好調な「Re就活」の相乗効果が掛け合わさり、売上高は3億20百万円(前年同期比117.5%)となりました。

 

以上の結果、第2四半期累計期間における就職情報事業全体の売上高は38億95百万円(前年同期比126.5%)となりました。

 

当社では、ありたい姿を「20代のセカンドキャリアを支援するプラットフォーマー」と位置付けています。求人情報の提供を通じて、これからを担う世代「新しい環境への挑戦」「主体的なキャリア形成」を支援するとともに、キャリア採用(経験者採用)市場での事業を強化し、多様化する企業の採用ニーズに応えていきます。若手求職者、企業双方から支持されるメディアを展開し、更なる業績拡大を実現してまいります。

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べて19百万円減少し、33億62百万円(前事業年度比99.4%)となりました。

当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間における営業活動の結果、増加した資金は5億40百万円(前年同四半期比67.0%)となりました。これは主に、税引前四半期純利益が生じたことによる資金の増加8億85百万円、売上債権の減少額5億70百万円による増加、法人税等の支払額4億75百万円、投資有価証券売却損益1億81百万円、賞与引当金の減少額1億29百万円による減少によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間における投資活動の結果、増加した資金は1億2百万円(前年同四半期は6億60百万円の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入9億4百万円、投資有価証券の取得による支出3億9百万円、有形固定資産の取得による支出2億6百万円、無形固定資産の取得による支出2億54百万円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間における財務活動の結果、減少した資金は6億62百万円(前年同四半期比183.5%)となりました。これは主に、配当金の支払による支出3億77百万円、自己株式の取得による支出2億85百万円によるものです。

 

(3)財政状態の状況

当第2四半期会計期間末の総資産の残高は、前事業年度末と比べ5億21百万円減少し、150億84百万円となりました。

(流動資産)

当第2四半期会計期間末における流動資産の残高は、前事業年度末と比べ1億5百万円減少し、65億21百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産の減少5億70百万円、有価証券の増加4億13百万円があったことによるものです。

(固定資産)

当第2四半期会計期間末における固定資産の残高は、前事業年度末と比べ4億16百万円減少し、85億62百万円となりました。これは主に、投資有価証券の減少6億19百万円、繰延税金資産の減少1億10百万円があったことによるものです。

(流動負債)

当第2四半期会計期間末における流動負債の残高は、前事業年度末と比べ7億9百万円減少し、13億94百万円となりました。これは主に、未払法人税等の減少3億10百万円、未払金の減少2億68百万円、賞与引当金の減少1億29百万円があったことによるものです。

(固定負債)

当第2四半期会計期間末における固定負債の残高は、前事業年度末と比べ4百万円減少し、2億32百万円となりました。これは主に、長期預り保証金の減少4百万円があったことによるものです。

(純資産)

当第2四半期会計期間末における純資産の残高は、前事業年度末と比べ1億92百万円増加し、134億57百万円となりました。これは主に、繰越利益剰余金の増加2億87百万円、自己株式の増加(純資産は減少)2億56百万円、その他有価証券評価差額金の増加1億45百万円、があったことによるものです。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。