株式会社ファンコミュニケーションズ

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売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05533 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)業績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の対策が進み経済活動の制限が緩和され、雇用・所得環境が改善するもとで各種政策の効果もあり緩やかな回復が見られたものの、世界的な金融引き締めが続く中、海外景気の下振れや物価上昇、為替の変動など先行き不透明な状況が続いております。

 このような経済状況のもとで、当社グループの主要事業であるインターネットマーケティングサービス分野では、消費者のデジタルシフトが進み、コロナ禍を契機とした社会や働き方の多様化、デジタル施策への取り組みが加速する中、インターネット広告は、大手プラットフォーマーによるSNS広告や動画広告を中心に需要が継続しております。一方、インターネット広告がマスメディアとしての役割を果たす中、大手プラットフォーマーによる新たな広告効果測定モデルが出現するなど個人情報保護を意識した環境へと変化しております。また、消費者庁よりステルスマーケティングに対する規制の強化が発表されたことによりさらなる消費者保護への流れが強くなっております。

 当第3四半期連結累計期間において当社グループは、経営ビジョンである「プロシューマー・ハピネス」を推進するべく既存事業の再成長、新規事業の企画・開発、生産性向上に向けた取り組みに注力しております。

 また、第2四半期連結会計期間において、非連結子会社のmint株式会社を連結子会社とする意思決定を行いました。今後当社グループが展開するファンマーケティング領域の新規サービスに活用可能な開発エンジンの提供やmint株式会社内での新規事業の展開などを通じて当社グループにおける質的な重要性が増すと判断いたしました。

 しかしながら、新規事業計画を元に将来キャッシュ・フローの見積もりを行った結果、のれんの回収は困難であると判断したため、減損損失を計上することといたしました。

 この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、5,565,470千円(前年同四半期比95.7%)となりました。また、営業利益は、1,656,627千円(前年同四半期比87.1%)、経常利益は為替差益を計上したことなどにより1,700,849千円(前年同四半期比86.6%)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は特別損失に関係会社株式評価損及び減損損失を計上したことなどにより971,760千円(前年同四半期比73.6%)となりました。

 

① CPAソリューション事業

   CPAソリューション事業は、主力サービスでありますアフィリエイト広告サービス「A8.net」、スマートフォンアプリ向けCPI広告サービス「seedApp」等を提供しております。当第3四半期連結累計期間においては、A8.netは新規広告主の獲得に注力し稼働広告主数が伸長し売上高が増加しましたが、メディアの掲載面の確保などにより利益率が低下いたしました。また、定期継続購入のすべてに成果報酬が設定できる「継続型アフィリエイト機能」をリリースいたしました。一方、seedAppはゲームカテゴリの鈍化を受け売上高が減少いたしました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は4,536,560千円(前年同四半期比100.1%)、セグメント利益は2,628,725千円(前年同四半期比97.7%)となりました。

② ADコミュニケーション事業

   ADコミュニケーション事業は、主力サービスでありますスマートフォン向け運用型広告サービス「nend」等を提供しております。当第3四半期連結累計期間においては、nendにおいてはプライバシー問題に準拠したApple社が提供する「SKAdNetwork」への対応のほか、固定費の削減に努めましたが、nendの稼働広告主数の減少及び特定広告主の売上が減少したことなどにより減収となりました。一方、お笑いラジオアプリ「GERA」など新規事業の企画・開発投資を拡大しております。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は790,673千円(前年同四半期比83.9%)、セグメント損失は251,017千円(前年同四半期はセグメント損失95,892千円)となりました。

③ その他

   その他事業は、シーサー株式会社が運営する「Seesaaブログ」を代表とするメディア事業等を展開しております。当第3四半期連結累計期間においては、ブログメディア事業においてPV減少に伴い広告収入が減少したことなどにより減収となりました。また、新規事業投資において、オンラインサロンプラットフォーム「yoor」にリソースを集中させております。一方、コスト面においては前期ソフトウエアの減損処理を実施したことからソフトウエアの減価償却費が縮小しております。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は238,236千円(前年同四半期比70.3%)、セグメント損失は85,631千円(前年同四半期は68,611千円のセグメント損失)となりました。

 

○ 報告セグメント別の売上高の内訳

セグメントの名称

2022年12月期第3四半期

2023年12月期第3四半期

2022年12月期

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

構成比(%)

CPAソリューション事業

4,534,291

78.0

4,536,560

81.5

6,029,461

77.9

ADコミュニケーション事業

942,373

16.2

790,673

14.2

1,250,461

16.2

その他

339,098

5.8

238,236

4.3

457,605

5.9

総売上高

5,815,763

100.0

5,565,470

100.0

7,737,529

100.0

 なお、主力サービスであるアフィリエイト広告サービスにおける当第3四半期連結会計期間末の利用広告主数(稼
働広告主ID数)、参加メディア数(登録パートナーサイト数等)は、下記のとおりであります。

サービス

区分

2023年12月期

第3四半期末

2022年12月期末

「A8.net(エーハチネット)」

稼働広告主ID数

3,420

3,328

登録パートナーサイト数

3,350,198

3,206,592

「nend(ネンド)」

稼働広告主ID数

75

119

登録パートナーサイト枠数

1,149,952

1,071,327

 

(2)財政状態の状況

(総資産)

 当社グループの当第3四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末に比べ664,360千円減少し、23,190,793千円となりました。主な要因としましては、売掛金が2,871,494千円(前連結会計年度末は3,234,869千円)と363,375千円減少したこと及び投資その他の資産のその他が303,403千円(前連結会計年度末は601,281千円)と297,877千円減少したことによるものであります。

(負債)

 当社グループの当第3四半期連結会計期間末における負債は前連結会計年度末に比べ348,294千円減少し、5,553,080千円となりました。主な要因としましては、未払法人税等が129,050千円(前連結会計年度末は485,881千円)と356,831千円減少したことによるものであります。

(純資産)

 当社グループの当第3四半期連結会計期間末における純資産は前連結会計年度末に比べ316,066千円減少し、17,637,713千円となりました。主な要因としましては、親会社株主に帰属する四半期純利益を971,760千円計上した一方、配当金の支払いにより1,259,894千円減少したことによるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

  当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

  当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

  該当事項はありません。