売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03380 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

a.経営成績

 当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症における各種規制等の緩和により、経済社会活動の正常化が進む一方、世界的な資源価格の高騰や人手不足によるコスト増加により、依然として先行き不透明な状況が続くと予想されます。

 外食産業におきましても、人手不足による店舗運営の圧迫や物価上昇に伴う消費マインドの停滞及び原油・原材料価格の高騰による仕入価格や光熱費の上昇等により依然として厳しい経営環境が続いております。

 このような状況下、当社グループは、「人々の心と体の健康を促進し、フードサービス業を通じ人類の生成発展に貢献する。」という経営理念のもと、お客様の健康志向を捉えた「蕎麦」をメインとした新業態の開発を行い、蕎麦処大戸屋(田無店、淵野辺店)の2店舗を新規出店いたしました。また、人手不足によるオペレーションの課題や投資コストの削減に対応するべく、ショッピングモール内のフードコートモデルを確立したほか、店舗労働時間の管理徹底による労務費の適正化等、事業環境の変化に順応した取り組みを強化し、収益性の改善に取り組んでおります。また、人材の採用及び育成に注力し、店舗売上状況に応じた適正な人員配置による運営体制の強化及び商品の磨き込みと原材料価格高騰の対応を主眼としたグランドメニューの変更等の施策を実施したことで、「大戸屋ごはん処」既存店売上高は堅調に推移いたしました。

 この結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は206億46百万円(前年同期比18.0%増)、営業利益11億40百万円(前年同期は営業損失27百万円)、経常利益11億76百万円(前年同期比3,767.5%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益9億29百万円(前年同期比1,618.3%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

① 国内直営事業

 国内直営事業においては、冬の野菜を使用した「初冬のおすすめ」メニューや季節限定「大粒牡蠣フライ」メニュー、数量限定「国産黒毛和牛のすき鍋」メニューの販売を行いました。また、11月には大戸屋アプリで「大戸屋新米祭り」クーポンの配信や大戸屋福袋「まんぷく袋」の販売、テレビCM放映等の広告宣伝及び各種販売促進活動等を実施した結果、売上高・セグメント利益ともに前年同期より改善することとなりました。

 店舗展開につきましては、「大戸屋ごはん処」3店舗(トーブイコート草加松原店、アリオ橋本店、東大和店)の新規出店及び新業態「蕎麦処大戸屋」2店舗(田無店、淵野辺店)の新規出店を行いました。また、国内フランチャイズ事業でありました4店舗(ノースポートモール店、イーアスつくば店、ひたちなかファッションクルーズ店、イオンモール水戸内原店)を国内直営事業としました。また、4店舗(札幌エスタ店、武蔵小山店、イトーヨーカドー拝島店、イトーヨーカドー東大和店)を閉店いたしました。

 これにより、当第3四半期連結会計期間末における国内直営事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」141店舗、「蕎麦処大戸屋」2店舗、その他4店舗となりました。

 以上の結果、国内直営事業の当第3四半期連結累計期間の売上高121億49百万円(前年同期比23.1%増)、セグメント利益は4億67百万円(前年同期は3億31百万円の損失)となりました。

 

② 国内フランチャイズ事業

 国内フランチャイズ事業においても、国内直営事業同様に冬の野菜を使用した「初冬のおすすめ」メニューや季節限定「大粒牡蠣フライ」メニュー、数量限定「国産黒毛和牛のすき鍋」メニューの販売を行い、大戸屋アプリで「大戸屋新米祭り」クーポンの配信や大戸屋福袋「まんぷく袋」の販売、テレビCM放映等の広告宣伝及び各種販売促進活動等を実施した結果、売上高・セグメント利益ともに前年同期より改善することとなりました。

 店舗展開につきましては、「大戸屋ごはん処」の新規出店はありませんでした。また、国内フランチャイズ業態でありました4店舗(ノースポートモール店、イーアスつくば店、ひたちなかファッションクルーズ店、イオンモール水戸内原店)を国内直営事業としました。また、4店舗(イオンモール浜松志都呂店、大分明野店、函館漁火通り店、阪奈菅原店)を閉店いたしました。

 これにより、当第3四半期連結会計期間末における国内フランチャイズ事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」161店舗となりました。

 以上の結果、国内フランチャイズ事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は57億73百万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益は12億47百万円(前年同期比37.2%増)となりました。

 

③ 海外直営事業

 海外直営事業においては、米国ニューヨーク州では生活様式の変化による個人消費の縮小等により、厳しい環境が続いておりますが、季節限定メニュー等、販売施策の強化に取り組んでおります。また、香港ではグランドメニューの改定を順次行う等の販売促進活動を行ったことから、売上高・セグメント損失は前年同期より改善することとなりました。

 当第3四半期連結会計期間末における海外直営事業に係る稼働店舗数として9店舗(香港大戸屋有限公司が香港において4店舗、AMERICA OOTOYA INC.が米国ニューヨーク州において4店舗、M OOTOYA (THAILAND) CO., LTD.がタイ王国において1店舗)を展開しております。

 以上の結果、海外直営事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は22億46百万円(前年同期比18.3%増)、セグメント損失は1億19百万円(前年同期は2億7百万円の損失)となりました。

 

④ 海外フランチャイズ事業

 海外フランチャイズ事業においては、各国・地域ごとに販売促進活動等を行ったことから売上高は前年同期より改善することとなりました。

 当第3四半期連結会計期間末における海外フランチャイズ事業に係る稼働店舗数101店舗(タイ王国において48店舗、台湾において44店舗、インドネシア共和国において9店舗)を展開しております。

 以上の結果、海外フランチャイズ事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は1億76百万円(前年同期比2.7%増)、セグメント利益は55百万円(前年同期比28.6%減)となりました。

 

⑤ その他

 その他は、タイ王国におけるプライベートブランド商品の輸入・販売事業であり、当第3四半期連結会計期間末現在、THREE FOREST (THAILAND) CO., LTD.がプライベートブランド商品の輸入・販売をタイ王国で行っております。

 以上の結果、その他の当第3四半期連結累計期間の売上高は3億円(外部顧客に対する売上高。前年同期比7.3%増)、セグメント利益は45百万円(前年同期比2.0%増)となりました。

 

b.財政状態

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末の流動資産は、現金及び預金42億円を主なものとして58億91百万円(前連結会計年度末比4.1%増)、固定資産は、店舗等の有形固定資産16億38百万円と敷金及び保証金17億29百万円を主なものとして44億38百万円(同12.6%増)であり、資産合計では103億30百万円(同7.6%増)となりました。これは主に、有形固定資産が4億29百万円増加、現金及び預金が2億55百万円増加したことによるものです。

 

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末の流動負債は、買掛金10億85百万円、1年内返済予定の長期借入金4億60百万円及び未払金10億94百万円を主なものとして37億62百万円(前連結会計年度末比8.3%増)、固定負債は、長期借入金7億円、資産除去債務8億17百万円を主なものとして20億82百万円(同13.7%減)であり、負債合計では58億45百万円(同0.7%減)となりました。これは主に、未払法人税等が1億24百万円増加した一方、1年内返済予定の長期借入金が1億80百万円減少、長期借入金が3億円減少したことによるものです。

 

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末の純資産は、44億84百万円(前連結会計年度末比20.7%増)となり、自己資本比率は41.9%となりました。これは主に、利益剰余金が6億82百万円増加したことによるものです。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因

 当第3四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更及び新たに生じた要因はありません。