売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00475 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

 イ.経営成績

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用の緩やかな改善が続いている反面、勤労者世帯の実収入減少に伴い、個人消費全体では物価高の影響で物への支出が弱いうえ、サービスへの支出の伸びも鈍っており、基調としては持ち直しが一服しています。世界的な金融引締めに伴う影響や、中国経済の減速懸念、中東情勢の長期化など、今後の景気下振れリスクへの注意が必要な状況にあります。

食品業界においては、外食需要がインバウンド需要も相まって継続して回復していますが、原材料・物流・人件費等の高騰による価格転嫁が続き、物価高により消費者の節約志向が強まっており、食料品消費支出の減少が続いています。

このような環境のなか、当社グループでは、2027年3月期までの中期経営計画に基づき、「価値創造の加速」を経営ビジョンとして、(1)安全・安心の向上、(2)国内事業(調味料、機能性)の強化、(3)海外展開の加速、(4)新たな事業分野の創出の4つの基本戦略へ経営資源を投入しております。また、当社では「資本効率の追求」を重要な経営課題と捉え、人財・設備への投資、株主還元、新規事業分野への投資を実施することなどで企業価値の向上を図っていくことを決定しております。

連結売上高につきましては、水産物セグメントの売上高は減少したものの調味料、機能食品及びその他セグメントの売上高が増加したことから、102億12百万円(前年同期比4億68百万円、4.8%増)となりました。利益面につきましては、販売費及び一般管理費の経費削減のほか、製造コスト上昇に伴う販売価格の改定や生産性改善への取組みを行っているものの、原材料価格等の上昇や取引先との値上げ交渉の妥結の遅れに伴い採算性が悪化したことから、連結営業利益は1億41百万円(同1億57百万円、52.7%減)となりました。また、連結経常利益は、1億82百万円(同1億58百万円、46.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億2百万円(同98百万円、49.2%減)となりました。

 

セグメント別の業績は以下の通りです。

 
(調味料)
 調味料は、主に加工食品メーカー向けの液体調味料や粉体調味料の製造販売及び各種香辛料の製造販売に関するセグメントです。市場伸長が高い昆布・エビ調味料の販売強化や販売価格の改定に取り組み、液体調味料、粉体調味料の売上高が増加しました。その結果、調味料セグメントの売上高は、52億7百万円(前年同期比2億47百万円、5.0%増)となりました。セグメント利益は、原材料価格等の上昇や取引先との値上げ交渉の妥結の遅れにより採算性が悪化したほか、販売費及び一般管理費の増加により3億41百万円(同31百万円、8.3%減)となりました。
(機能食品)
   機能食品は、機能性食品素材及び機能食品の製造販売に関するセグメントです。機能食品は主力商品の苦戦が続いているものの、機能性食品素材は注力素材であるアンセリンが堅調に推移したことなどから売上高が増加しました。その結果、機能食品セグメントの売上高は、21億4百万円(同63百万円、3.1%増)となりました。セグメント利益は、健康食品通信販売に係る広告宣伝費等の減少により販売費及び一般管理費は減少したものの、原材料価格の上昇や団地工場のリニューアルに伴う減価償却費の増加等により採算性が悪化したことから、3億57百万円(同14百万円、4.0%減)となりました。

(水産物)

水産物は、主に冷凍鮪の原料販売及び加工製品の製造販売に関するセグメントです。韓国・台湾向け海外販売や回転寿司向け鮪加工製品販売が堅調に推移した一方で、原料相場下落の影響から国内向けでは販売価格競争等により低調な販売となりました。その結果、水産物セグメントの売上高は、18億74百万円(同93百万円、4.7%減)となりました。セグメント利益は、運賃・保管料・販売手数料等販売経費や光熱費、消耗備品等で削減を図りましたが、原料原価高や売上高の減収等により、9百万円(同45百万円、82.4%減)となりました。

 

 

(その他)

その他は、化粧品通信販売及びその他商品の販売に関するセグメントです。その他商品の海外向け販売が伸長し、その他セグメントの売上高は、10億24百万円(同2億50百万円、32.4%増)となりました。セグメント利益は、仕入価格の上昇や販管費及び一般管理費増加等により、19百万円(同4百万円、17.3%減)となりました。

 

 ロ.財政状態

当第3四半期連結会計期間末における総資産の総額は、前連結会計年度末に比べ3億28百万円増加し、214億2百万円となりました。

流動資産は、受取手形及び売掛金が7億78百万円、原材料及び貯蔵品が6億24百万円増加した一方、現金及び預金が14億91百万円、商品及び製品が1億74百万円減少したこと等により2億42百万円減少し、136億67百万円となりました。

固定資産は、団地工場のリニューアル工事完了に伴い建設仮勘定が2億19百万円減少した一方で機械装置及び運搬具が5億49百万円増加したことにより有形固定資産が2億77百万円増加したほか、保有株式の時価の上昇により投資有価証券が2億96百万円増加したこと等により5億71百万円増加し、77億35百万円となりました。

流動負債は、支払手形及び買掛金が2億49百万円増加したこと等により1億84百万円増加し、20億15百万円となりました。

固定負債は、繰延税金負債が98百万円増加したこと等により95百万円増加し、4億21百万円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益が1億2百万円となった一方で、配当金の支払い2億74百万円により利益剰余金が1億72百万円減少したものの、その他有価証券評価差額金が2億21百万円増加したことから48百万円増加し、189億65百万円となりました。

この結果、自己資本比率は88.6%となりました。

 

(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営

成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、

重要な変更はありません。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題については

重要な変更はありません。

 

(4) 会社支配に関する基本方針

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの会社の支配に関する基本方針については重要な変更はあ

りません。

 

(5) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、138百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6) 主要な設備

    前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間に完了し

 たものは、次の通りであります。

会社名

事業所名
 (所在地)

セグメントの

名称

設備の内容

投資総額

(百万円)

資金調達方法

完成月

提出会社

団地工場
 (静岡県焼津市)

機能食品

設備の増設

752

自己資金

2023年10月