売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00501 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、政府主導による賃上げ政策により所得環境が改善するなど、景気は緩やかに回復いたしました。一方で、長期化する世界的な金融引締めは円安を継続させ、それにともなう物価高は暮らしに影響を与えており、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

食品業界におきましては、企業は上昇し続ける原材料価格や労働コストなどを吸収しながら利益を確保しなければならず、経営の正常化には厳しい状況となりました。

このような状況のもと、当社は、2025年3月期までの中期経営計画に沿い、次世代を切り開くダイショーらしさを確立し、企業価値の向上をめざして、成長を持続させてまいります。特に今期は、適正な価格を意識し付加価値のある製品開発や価格改定を軸とした収益力の改善に取り組んでおります。

製品群別の概況は、以下のとおりであります。

液体調味料群の小売用製品においては、「おうち焼肉」の根強いニーズを背景に焼肉のたれ類が好調に推移いたしました。『秘伝 焼肉のたれ』については、インフルエンサーを活用した企画において焼肉のたれとしてのみではなくアレンジメニューを提案するなど、認知度を高める施策を実施いたしました。また、「名店監修」シリーズのまぜそばの素が、積極的な販促キャンペーンを実施するなか、あらたに投入した『名店監修 すみれ味噌仕立て油そばの素』の好調な売れ行きも重なり、売上を牽引いたしました。鍋スープでは、最需要期である秋冬市場において昨年に引き続き「鍋スープ」全品を対象としたクローズドキャンペーンを実施するなど積極的な販促活動を展開した結果、好調に売上を伸ばしました。なかでも好調な売上を継続している「名店監修」シリーズの新製品『名店監修鍋スープ 天下一品京都鶏白湯味』が発売から好調に推移し、大きく売上に寄与いたしました。業務用製品では、多彩なフレーバーで展開しているオイルソースが精肉向けの製品を中心に引き続き好調に推移いたしました。この結果、売上高は150億92百万円(前年同期比110.4%)となりました。

粉体調味料群においては、ロングセラー製品『味・塩こしょう』が発売55周年を迎え、有名アニメーションとのコラボレーション製品を期間限定で発売するとともに、販促キャンペーンを展開するなど、主力製品を中心に販売促進に努めました。この結果、売上高は30億99百万円(前年同期比106.1%)となりました。

その他調味料群においては、コロナ禍における需要の反動減で「スープはるさめ」などの小売用製品の販売環境は厳しく売上高は18億59百万円(前年同期比95.6%)となりました。

以上の結果、及び2023年6月に実施いたしました製品価格改定の効果により、当第3四半期累計期間における売上高は、200億51百万円(前年同期比108.2%)となりました。利益につきましては、営業利益は12億85百万円(前年同期比128.7%)、経常利益は12億95百万円(前年同期比128.5%)、四半期純利益は8億91百万円(前年同期比132.3%)となりました。

 

当第3四半期会計期間末の総資産は、前事業年度末に比べ26億77百万円増加し、180億30百万円となりました。流動資産が総資産の55.2%を占め、固定資産は総資産の44.8%を占めております。資産の変動は、主に「受取手形及び売掛金」が35億9百万円、「商品及び製品」が1億21百万円増加し、「現金及び預金」が6億77百万円減少したことによるものです。

負債は、前事業年度末に比べ19億36百万円増加し、81億98百万円となりました。流動負債が負債合計の77.2%を占め、固定負債は負債合計の22.8%を占めております。負債の変動は、主に「買掛金」が8億24百万円、「短期借入金」が5億円、「未払金」が4億35百万円、「未払法人税等」が2億80百万増加し、「賞与引当金」が2億14百万円減少したことによるものです

純資産は、前事業年度末に比べ7億41百万円増加し、98億32百万円となりました。純資産の変動は、主に剰余金の配当1億73百万円の支出と四半期純利益8億91百万円の計上により「利益剰余金」が7億17百万円増加したことによるものです。自己資本比率は54.5%となり、前事業年度末に比べ4.7ポイント下降しました

 

(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期累計期間において、当社の経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期累計期間における当社の研究開発活動の金額は2億27百万円であります。

なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因

「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、当第3四半期累計期間において、重要な変更はありません。

 

(7) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の主な資金需要は、製品製造のための原材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社の生産設備の更新、改修等に係る投資であります

これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくこととしております。