売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05627 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 (a)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、緩やかな景気回復が続いております。ただし、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響により、先行き不透明な要素がみられました。

 当社グループが属する情報機器販売業界におきましては、世界的な物価上昇によるハードウエア機器販売へのマイナス影響の懸念がありますが、DX推進を図る国内企業のシステム刷新および新規システム構築の需要に支えられ、堅調に推移しております。

 このような環境のもと、当社グループにおきましては、ストックビジネスの強化、メーカーとのアライアンス強化、ソリューションビジネスの強化をすることで事業の収益の向上に注力してまいりました。

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は8,532,270千円(前年同四半期比6.2%増)、経常利益は42,123千円(前年同四半期比64.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は925千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失354,346千円)となりました。

 なお、報告セグメントごとの業績をより適切に評価するため、第1四半期連結累計期間の期首より共通費の配賦方法の変更をしております。そのため、前第3四半期連結累計期間のセグメント情報は、変更後の事業セグメントの利益又は損失の測定方法に基づいて作成したものを開示しております。

 各セグメント別の営業の概要は次のとおりであります。

① ITサービス事業

 パソコン市場においては、パソコン国内出荷台数は前年実績を下回りました。また、部材価格、物流費高騰などを背景とした製品価格は、高止まりの状況が続きました。

 このような環境のもと、当社グループではエプソン社のインクジェット複合機である「スマートチャージ」を はじめとする環境に配慮した製品や、ITコンサルティングやソフトウェア受託開発、サイバーセキュリティ対策などのソリューションビジネスに注力し、順調に推移しました。

 売上高については、パソコンをはじめとしたハードウエア機器販売の出荷台数が昨年度を下回ったものの、製品価格の上昇により、前年同期に比べ上回りました。

 一方、利益については製品価格上昇分を販売価格に転嫁しきれなかった影響などもあり、前年同期に比べ下回ることとなりました。

 以上の結果、売上高は7,498,893千円(前年同四半期比4.5%増)、営業利益は296,122千円(前年同四半期比33.5%減)となりました。

② アスクルエージェント事業

 既存取引先の稼働促進や新規取引先の拡大などの営業活動を強化したことや猛暑が続いた影響もあり、ペットボトル飲料やキッチンリビング用品/食品/生活消耗紙などの日用消耗品の販売が好調に推移しました。

 以上の結果、売上高は996,388千円(前年同四半期比27.1%増)、営業利益は227,153千円(前年同四半期比14.9%増)となりました。

③ その他

 当社グループは、就労移行支援事業及び放課後等デイサービス事業を3施設運営しておりましたが、2022年9月1日に放課後等デイサービス事業2施設を事業譲渡いたしました。

 就労移行支援事業につきましては、同年9月1日以降も事業として継続し、経営資源を集中することで事業の拡大を図ってまいりました。

 以上の結果、売上高は36,987千円(前年同四半期比48.9%減)、営業利益は2,315千円(前年同四半期比51.8%減)となりました。

 

 

 (b)財政状態の分析

 (総資産)

  当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比べて45,091千円増加し、7,170,265千円となりました。

 

  流動資産の残高は6,476,300千円となり、前連結会計年度末と比べ28,230千円の減少となりました。これは主に「受取手形及び売掛金」が増加したものの「商品」が減少したことによるものです。

  固定資産の残高は693,965千円となり、前連結会計年度末と比べ73,321千円の増加となりました。これは主に「のれん」が増加したことによるものです。

 

 (負債)

  当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末と比べて95,412千円増加し、4,444,817千円となりました。

  流動負債の残高は3,854,605千円となり、前連結会計年度末と比べ96,757千円の増加となりました。これは主に「短期借入金」が減少したものの「買掛金」が増加したことによるものです。

  固定負債の残高は590,212千円となり、前連結会計年度末と比べ1,345千円の減少となりました。これは主に「長期借入金」の減少によるものです。

 

 (純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産は、「利益剰余金」の減少等により、前連結会計年度末と比べ50,320千円減少し、2,725,447千円となりました。この結果、自己資本比率は37.3%となりました。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当第3四半期連結累計期間において、当社が定めている経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

 

(7)生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、法人向けコンピュータ及び周辺機器の販売を中心に事業を営んでおり、生産実績及び受注実績は記載しておりません。

① 商品仕入実績

 セグメントの名称

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年1月1日

 至 2023年9月30日)

 

前年同四半期比(%)

 

ITサービス事業

(千円)

5,517,187

94.7

アスクルエージェント事業

(千円)

その他

(千円)

22,223

39.0

   合計

(千円)

5,539,410

94.2

(注)アスクルエージェント事業は、商品仕入活動を行っておりませんので、記載しておりません。

 

② 販売実績

 セグメントの名称

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年1月1日

 至 2023年9月30日)

 

前年同四半期比(%)

 

ITサービス事業

(千円)

7,498,893

104.5

アスクルエージェント事業

(千円)

996,388

127.1

その他

(千円)

36,987

51.1

   合計

(千円)

8,532,270

106.2

 

(8)資本の財源及び資金の流動性に係る情報

① 資金需要

 当社グループの運転資金のうち主なものは、販売及び在庫のための商品購入並びに販売費及び一般管理費によるものであります。

② 資本の財源

 当社グループにおける運転資金につきましては、内部資金及び金融機関からの借入等によって調達しております。なお、借入金の返済に関しましては、資金の状況を勘案しつつ、計画的に返済する方針であります。

 

(9)経営者の問題認識と今後の方針について

 現在の営業環境は、雇用・所得環境が改善することで景気が持ち直していくことを期待されております。しかしながら、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響になどにより、今後パソコンの仕入・販売などに影響を及ぼす可能性があるものと認識しております。

 当社グループの経営陣は、これまで事業に従事してきた経験や、現在入手可能な情報に基づき、最善の経営判断を行っており、引き続き積極的な営業活動を展開すると共に、業務の効率化を推し進めてまいります。