売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03506 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の分析

当第3四半期連結累計期間(2023年2月~2023年10月)におけるわが国経済は、総じて緩やかな回復基調にあり、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果から、今後も回復傾向が続くことが期待されます。一方、エネルギー資源や原材料価格の高騰、円安の進行に伴う物価上昇が個人消費に与える影響等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社グループは、お客様のライフスタイル作りのサポートとして「より良い商品」「より良い価格」「より良いサービス」をモットーに、新しい価値観の提案・提供を通して社会の発展に貢献することを経営の基本方針に、既成概念にとらわれることなくチャレンジを続け、インターネット通販事業を中心に事業活動を行っております。

事業のセグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

①インターネット通販事業

当第3四半期連結累計期間(2023年2月~2023年10月)における国内の家電小売業界におきましては、7月から9月にかけて猛暑が続いた結果、エアコン等の季節家電やデジタルカメラ関連は好調だったものの、それ以外の冷蔵庫や洗濯機等の生活家電、テレビ、パソコン等が低調であったこと等により、総じて伸び悩む展開となりました。

このような状況の中、当社が出店する「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazonマーケットプレイス」等の外部サイトの売上高は、ポイント等の効果的な販促施策の展開により、HDD、スマートフォン、デジタルカメラ、カメラ用レンズ、ディスプレイを中心に好調に推移いたしました。また、エアコンについてもほぼ前年同四半期並みに堅調に推移しており、今後も売れ筋商品の在庫施策等により更なる売上高確保に努めてまいります。

商品購入検討時の問い合わせ用にWEB接客ツールのチャット機能を導入している「ecカレント」オリジナルサイト、「楽天市場」及び「Yahoo!ショッピング」の外部サイトにおける大型家電の配送設置サービスは、きめ細やかな接客を通してそれぞれのユーザーに合った提案を行うよう努めております。2023年8月より電話にてエアコン、冷蔵庫、洗濯機等の大型商品のご注文の際、不明な点、質問に対してオペレーターが丁寧に対応させて頂く「ecカレント設置ご相談ダイヤル」を設置しました。さらに、1都3県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)へ最短2日で、大型家電品の設置配送を行うサービスについて、よりお得な商品をお買い求め頂けるよう一層の商材の充実を図りました。また、スピーディーに届けられるよう更なる納期短縮の取組みを行いました。

2023年8月には、「ecカレント」オリジナルサイトにおいて、公式のLINEスタンプの配布を行い初月に180万件以上のダウンロードがあり、店舗の新たな顧客層への認知度向上と新規会員登録へ繋げております。

2023年11月には、合同会社DMM.comが運営する「DMM通販」に当社運営の通販サイト「ecカレント」がグランドオープンし、外部サイトの販路拡大を図りました。

当社が運営する家電レンタルサイト「レントコ」では2023年8月に、対象商品のレンタルアイテムについて、レギュラー会員:ポイント3%、レントコクラブ会員:ポイント5%を還元するレントコポイントサービスをスタートし、販促の強化を図りました。

「必要な機能をシンプルに絞り込み、更に“あったらいいね!”と思える便利機能を加え、そして洗練されたデザインで新しい価値を提案するいいもの(商品)の提供を目指します」をコンセプトに会社設立20周年を記念して立ち上げた当社のプライベートブランド『 enas(イーネーズ)』の第1弾CDプレイヤー「enas EASY CD PLAYER」を2020年7月に発売して以降、約3年ぶりに第2弾マイナスイオンドライヤー「Caviar Dryer(キャビアドライヤー)」、第3弾コンパクト除湿機「すみっこドライ」及び第4弾水拭き掃除機「ウェット&ドライ スマートクリーナー」を「ecカレント」はじめ当社運営各サイトで10月より販売を開始しました。

各カテゴリにおける前年同四半期比では家電21.0%減、パソコン8.8%減、周辺機器・デジタルカメラ5.6%増となりました。

売上高に関しましては、食料等生活必需品の価格高騰による消費者の節約志向の影響もあり、前年同四半期を下回りました。また利益面に関しましては、消費者の節約志向に伴う競合他社との価格競争による粗利益の低下により前年同四半期比で減益となりました。

その結果、当第3四半期連結累計期間は、売上高は18,910百万円(前年同四半期比11.4%減)、営業利益340百万円(前年同四半期比39.8%減)となりました。

 

インターネット通販事業の売上・受注件数等の推移

 

 

売上高(百万円)

営業損益(百万円)

受注件数(千件)

棚卸資産回転率

(回転/年換算)

当第3四半期連結累計期間

18,910

340

822

9.6

前第3四半期連結累計期間

21,348

565

1,001

11.4

 

※セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。

 

 

 

 

 

 

(百万円)

 

家電

パソコン

周辺/デジカメ

その他

合計

当第3四半期連結累計期間

9,654

2,214

6,137

903

18,910

前第3四半期連結累計期間

12,223

2,428

5,813

882

21,348

 

※当該数値は、独立監査人による四半期レビューを受けておりません。

 

②ビューティー&ヘルスケア事業

株式会社エックスワンにおいて展開される、ビューティー&ヘルスケア事業においては、新商品として、2023年10月にヒト幹細胞培養液配合の「XLUXES(エックスリュークス)」シリーズから、スキンケアアイテム「エックスリュークス チェリーブロッサム オールインワンジェル」を「エックスツーバード」会員向けに発売し、おかげさまで売上高は堅調に推移いたしました。

会員ビジネスにおいては、WEB会議アプリケーションによる動画(ライブ含む)配信を活用したオンラインセミナーに加えて、8月から10月にかけて東京、大阪、福岡、新潟で対面でのセミナーを開催し、会員とのきめ細やかなコミュニケーションを行っており、売上高は堅調に推移いたしました。

エックスワンの直営店舗「エックスリュークス横浜」では10月に大創業祭を開催し、購入金額3,500円毎に1回チャレンジできる豪華賞品が当たるくじ引き等の各種販促施策により化粧品を中心に実際に手にとって実感してもらえるようブランディングの強化を図りました。

また、2023年5月に開業したウェルエイジングクリニック南青山と提携を行い、株式会社エックスワンがこれまで培ってきたエイジングケアに関するノウハウを活用し、インスタライブのイベント、オンライン診療等に係るコンサルティング等のメディカルサービス事業を新たに展開しております。

売上高に関しましては、会員向けビジネスは概ね計画通り推移する一方で、卸販売においては、新型コロナウイルス感染症の規制緩和に伴いインバウンド需要は徐々に戻ってきているものの、全体として前年同四半期を下回る結果となりました。利益面に関しましては、コスト削減の効果もあり赤字幅は縮小いたしました。

その結果、当第3四半期連結累計期間は、売上高は557百万円(前年同四半期比3.4%減)、営業損失48百万円(前年同四半期は117百万円の営業損失)となりました。

 

ビューティー&ヘルスケア事業の売上推移

(百万円)

 

パーソナルケア

ヘルスケア

その他

合計

当第3四半期連結累計期間

273

162

121

557

前第3四半期連結累計期間

315

173

87

577

 

※セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。

※当該数値は、独立監査人による四半期レビューを受けておりません。

 

③その他事業(「各種販売支援事業」、「3PL事業」、「不動産事業」)

「各種販売支援事業」においては、ラオックス・グローバルリテーリング株式会社の国内免税店舗等において訪日観光客向け販売や株式会社エックスワン商品の会員向け販売のシステム・物流支援等を行っております。

「3PL事業」においては、当社が運営する「ecカレント」をはじめインターネット通販サイト運営で培ってきたノウハウを基に、販売から物流までワンストップで管理する質の高いシステムをインターネット通販事業者の皆さまに対して提供してきた実績を活かし、物流倉庫・受注管理・出荷の包括的な物流支援サービスである本事業の更なる強化を図っております。パソコンや家電以外に自転車、エンターテインメントグッズ等のアイテムやスポット対応等柔軟な対応によりビジネスは堅調に推移しております。

また、継続的に新聞やインターネット(主に検索連動型)での同事業の広告展開及び取材対応に伴うメディアへの露出に努めております。

「不動産事業」においては、国内案件のみならず、訪日外国人も対象にした、不動産の売買・賃貸等に関する仲介事業を開始しております。

その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は363百万円(前年同四半期比6.9%減)、営業利益55百万円(前年同四半期比13.0%増)となりました。

 

2023年6月に、WealthPark株式会社と業務提携契約を締結しました。それに伴い、当社がこれまでインターネット通販サイト及び家電レンタルサイト運営で培った販売から物流までワンストップで管理する質の高いシステムのノウハウや国内外のネットワークを駆使し、WealthPark RealEstate Technologies株式会社と不動産関連情報等の相互シェア、又 WealthPark社の不動産管理会社向けソフトウェア『WealthPark ビジネス』を活用することにより、当社は賃貸借取引における入居申込から不動産オーナーの承諾まで一気通貫での電子化が可能となり、今後、スピーディーな賃貸借契約の締結と大幅な業務効率化を実現していきます。このようなソフト及びアプリの提供を通じ、入居者のニーズに沿って入居前にあらかじめ家電商品の購入や家電レンタル品の設置を行う家電商品を含めた不動産仲介トータルソリューションサービスを行うべく、当社はこれからウェブを活用した不動産事業をグローバルに展開していきます。

 

以上の結果、当第3四半期連結累計期間は、売上高19,770百万円(前年同四半期比11.1%減)、営業利益68百万円(前年同四半期比70.7%減)、経常利益49百万円(前年同四半期比76.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は16百万円(前年同四半期比89.5%減)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

資産、負債及び純資産の状況

(資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ321百万円増加し、6,682百万円となりました。これは主に、現金及び預金341百万円減少、商品455百万円増加、工具、器具及び備品(純額)45百万円増加、長期貸付金の増加等による投資その他の資産「その他」143百万円増加によるものであります。

(負債の部)

当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ345百万円増加し、3,707百万円となりました。これは主に、買掛金501百万円増加、短期借入金200百万円増加、未払金259百万円減少、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)53百万円減少によるものであります。

(純資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ23百万円減少し、2,974百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益16百万円の計上、自己株式42百万円減少、配当金の支払81百万円によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ341百万円減少し、792百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において営業活動の結果使用した資金は、142百万円(前年同四半期は360百万円増加)となりました。収入の主な内訳は、非資金項目である減価償却費122百万円、仕入債務の増加額494百万円であり、支出の主な内訳は、棚卸資産の増加額441百万円、未払金の減少額等による「その他」の減少額338百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は、260百万円(前年同四半期は140百万円使用)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出69百万円、無形固定資産の取得による支出95百万円、貸付けによる支出120百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第3四半期連結累計期間において財務活動の結果増加した資金は、61百万円(前年同四半期は916百万円使用)となりました。収入の内訳は、短期借入金の純増額200百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出53百万円、配当金の支払額81百万円によるものであります。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

 

(5) 生産、受注及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間において、インターネット通販事業の販売実績、ビューティー&ヘルスケア事業及びその他事業の商品仕入実績が著しく変動いたしました。

 

① 商品仕入実績

 

 

 

セグメントの名称

 

仕入高(千円)

 

前年同四半期比(%)

ビューティー&ヘルスケア事業

145,280

△12.6

その他事業

141,007

△14.4

 

(注) セグメント間の取引は、相殺消去しておりません。

 

② 販売実績

 

 

 

セグメントの名称

 

売上高(千円)

 

前年同四半期比(%)

インターネット通販事業

18,910,708

△11.4

 

(注) 1.セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。

2.インターネット通販事業における商品カテゴリー別売上は、次のとおりであります。

 

 

 

商品カテゴリー

 

売上高(千円)

 

前年同四半期比(%)

家電

9,654,894

△21.0

パソコン

2,214,745

△8.8

周辺機器/デジタルカメラ

6,137,071

+5.6

ソフト

231,294

+6.8

その他

672,701

+1.0

合  計

18,910,708

△11.4

 

(注) その他カテゴリーには、時計・ブランド・生活用品・雑貨等が含まれております。