売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E30020 Japan GAAP


 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

なお、前第2四半期連結累計期間は、四半期連結財務諸表を作成し、四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っておりません。

 

(1) 経営成績の状況

当第2四半期累計期間(自 2023年9月1日 至 2024年2月29日)における我が国経済は、社会活動の制限が緩和され経済活動においても正常化が進む中、個人消費・設備投資ともに持ち直しの兆しが見られます。2月には好調な企業業績や円安による海外資本の流入などを背景に、日経平均株価が1989年の史上最高値を更新するなど景気は緩やかな回復傾向が続いております。一方で、物価上昇や継続的な円安、金融資本市場の変動等、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社が属するカジュアルファッション業界におきましては、人流の増加やインバウンド需要の回復が顕著となり、海外調達における海外サプライチェーンの動向も堅調となっておりますが、生活必需品の物価上昇や原材料の高騰、近年の異常気象や円安の継続など引き続き経営環境へのマイナス要因も散見されております。

このような状況のもと、当社は、ブランドターゲット層に人気のタレントやアニメ・キャラクターなどの人気コンテンツとのコラボレーション企画への取り組み、卸売りやライセンス販売なども積極的に行いました。また、イベントや催事出店などによる在庫の適正化やコスト削減を目的とした倉庫の移転にも取り組みましたが、12月から2月にかけて首都圏中心に暖冬となり、秋冬物商品の売れ行きに悪影響を及ぼしたことなどから、売上・利益ともに厳しい状況が継続しました。

強固な財務体質への変革に向けては、2023年8月に申請した産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(以下、「事業再生ADR手続」といいます。)において、対象債権者による金融支援及びスポンサー候補企業による資本増強も含めた事業再生計画の策定を進めており、これに加えて、不採算店舗の閉店、物流倉庫の移転など抜本的なコスト削減策にも着手しております。なお、2024年3月28日付で公表した「事業再生ADR手続のスケジュールに関するお知らせ」のとおり、事業再生ADR手続においてFAを選任のうえ、幅広くスポンサー候補企業の選定を進めております。

この結果、当第2四半期累計期間の業績は、売上高1,648百万円となりました。売上高が減少したことによる粗利益の減少の影響を受け、営業損失489百万円経常損失527百万円となりました。また、四半期純損失553百万円となりました。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

(店舗販売事業)

店舗販売事業につきましては、不採算店舗の閉店などを実施し収益の改善を図ったものの、長引く暖冬の影響で秋冬物の販売が不調となったなどから、売上利益ともに厳しい結果となりました。

以上により、売上高は1,132百万円セグメント損失は187百万円となりました。

 

(インターネット販売事業)

インターネット販売事業につきましては、コラボレーション企画との連動やシークレットセールなどの各種施策を実施しましたが、売上高回復までには至りませんでした。

以上により、売上高は459百万円セグメント損失は113百万円となりました。

 

(卸売販売事業)

卸売販売事業につきましては、仕入れを制限したことにより新たな商品の販売が伸ばせず、売上・利益ともに厳しい状況となりました。

以上により、売上高は37百万円セグメント利益は10百万円となりました。

 

 

(ライセンス事業)

ライセンス事業につきましては、卸売販売事業と同様の要因から、売上・利益ともに厳しい結果となっております。

以上により、売上高は6百万円セグメント損失は1百万円となりました。

 

(メタバース関連事業)

メタバース関連事業につきましては、新規事業として当社が獲得した同事業に関する知見を他社に展開するコンサルティング業務を中心に収益化を進めておりますが、主力事業の立て直しを優先したことから売上利益ともに低調に推移しました。

以上により、売上高は1百万円セグメント利益は0百万円となりました。

 

(2) 財政状態の状況

(流動資産)

当第2四半期会計期間末における流動資産の残高は813百万円となり、前事業年度末に比べ462百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が210百万円、売掛金が94百万円、商品及び製品が110百万円減少したことによるものです。

 

(固定資産)

当第2四半期会計期間末における固定資産の残高は414百万円となり、前事業年度末に比べ21百万円増加いたしました。これは主に、敷金及び保証金が27百万円増加したことによるものです。

 

(流動負債)

当第2四半期会計期間末における流動負債の残高は2,001百万円となり、前事業年度末に比べ162百万円増加いたしました。これは主に、短期借入金が250百万円増加した一方で、買掛金が78百万円、未払法人税等が5百万円減少したことによるものです。

 

(固定負債)

当第2四半期会計期間末における固定負債の残高は669百万円となり、前事業年度末に比べ46百万円減少いたしました。これは主に、資産除去債務が5百万円、長期借入金が25百万円、退職給付引当金が11百万円減少したことによるものです。

 

(純資産)

当第2四半期会計期間末における純資産の残高は△1,442百万円となり、前事業年度末に比べ557百万円減少いたしました。これは主に、四半期純損失を553百万円計上したことによるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、214百万円(前事業年度末は424百万円)となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間において営業活動の結果支出した資金は404百万円となりました。これは主に、減価償却費0百万円、仕入債務の減少額78百万円、売上債権の減少額94百万円、税引前四半期純損失549百万円、棚卸資産の減少額110百万円による増加の結果であります。

 

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間において投資活動の結果支出した資金は13百万円となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出27百万円による減少の結果であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期累計期間において財務活動の結果得られた資金は208百万円となりました。これは主に、支払手数料の支払額31百万円があった一方で、短期借入金の純増加額250百万円による増加の結果であります。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針・経営戦略等

当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期累計期間において、当社は優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(7) 研究開発活動

  該当事項はありません。

なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。