ワイエスフード株式会社

ブランドなど:山小屋ばさらか
小売業飲食店スタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03451 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大防止への取り組みやワクチン接種の普及等により行動規制が緩和され、インバウンド需要をはじめとする観光需要も回復し外食事業における明るい兆しは見受けられております。しかしながら国際情勢の不安定化による原材料・エネルギー価格の高騰により、依然として先行き不透明な状況が続いております。

外食産業におきましても、同業種はもとより他業種との競争激化、原材料価格及びエネルギー価格の高騰や継続的な採用難・パートアルバイトの時給の上昇により、引き続き厳しい経営環境が続いております。

このような状況の中、当社におきましては、「一杯のラーメンをお客様に満足していただく」という創業当時からの理念にのっとり、「美味しさと快適な食の空間」の追求、「食の安心・安全」の維持向上に取組み、お客様一人一人に誠実であり続けることに、より一層邁進してまいるとともに、固定客の獲得のための接客サービスとマーケティング戦略、商品開発の強化・充実に力を注ぎ、収益構造の改善及び強固な企業体質づくりを取組んでまいりました。

この結果、当第3四半期累計期間の経営成績は、売上高1,063百万円(前年同期は売上高1,061百万円)、営業利益26百万円(前年同期は営業損失37百万円)、営業外損益におきましては、福岡県田川郡福智町より「ほうじょう温泉ふじ湯の里」指定管理者運営費の補助金13百万円及び損害保険金の入金16百万円があったことから経常利益57百万円(前年同期は経常損失17百万円)となりました。四半期純利益におきましては役員退職慰労引当金戻入益7百万円があったものの閉店店舗の固定資産除却損5百万円及び投資有価証券評価損51百万円があったことから、四半期純利益10百万円(前年同期は四半期純利益56百万円)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。当社の事業につきましては、ラーメン店及びラーメン店のフランチャイズ・チェーン本部の経営を主とした「外食事業」、当社が所有する店舗用地等の不動産賃貸を主とした「不動産賃貸事業」、ラーメン等の製品を主要販売品目とした「外販事業」、「ほうじょう温泉ふじ湯の里」の運営をしております「温泉事業」を報告セグメントとしております。

 

(外食事業)

 当第3四半期累計期間の売上高は933百万円(前年同期比0.4%増)となり、営業利益69百万円(前年同期比117.0%増)となりました。

 店舗数の増減につきましては、直営店3店舗、FC店12店舗及び海外4店舗の閉店あったことから、前事業年度末に比べ19店舗減少し107店舗(直営店5店舗、FC店77店舗、海外25店舗)となりました。

 

(不動産賃貸事業)

 当社が所有する店舗用地等の有効活用を目的とした賃貸事業を行っており、当第3四半期累計期間の売上高は25百万円(前年同期比2.4%減)、営業利益3百万円(前年同期比14.9%増)となりました。

 

(外販事業)

 当社は、ラーメン等の製品を主要販売品目とする外販に加え、インターネット通販サイトにおける通信販売及び一般小売先向け卸し、委託販売による小売りを行っております。

 当第3四半期累計期間における外販事業の売上高は29百万円(前年同期比10.5%減)となり、営業損失7百万円(前年同期は営業損失8百万円)となりました。

 

(温泉事業)

 当社は、令和2年6月より、福岡県田川郡福智町「ほうじょう温泉ふじ湯の里」の指定管理者となり、同施設の経営を行っております。

 当第3四半期累計期間における温泉事業の売上高は73百万円(前年同期比8.1%増)となり、営業損失0百万円(前年同期は営業損失11百万円)となりました。

 

(その他)

 当社は、FC加盟店などに飲食店用の厨房設備の販売を行っております。

 当第3四半期累計期間におけるその他事業の売上高は2百万円(前年同期比31.0%減)となり、営業利益0百万円(前年同期比49.9%減)となりました。

 

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 当第3四半期会計期間末における流動資産は、前事業年度末に比べ528百万円減少し410百万円となりました。

これは主に借入金の全額返済を行ったことにより現金及び預金が563百万円減少したこと等によるものであります。

 一方、固定資産につきましては、前事業年度末に比べ79百万円減少し1,566百万円となりました。これは主に閉店店舗の建物等の除却による減少25百万円、投資有価証券が36百万円減少及び保険積立金が9百万円減少したこと等によるものであります。

 この結果、総資産は1,977百万円となり、前事業年度末に比べ607百万円の減少となりました。

 

(負債)

 当第3四半期会計期間末における流動負債は、前事業年度末に比べ521百万円減少し261百万円となりました。

 これは主に、取引金融機関との間で、返済条件の緩和(支払余力に応じたプロラタ返済)を締結しておりましたが全額返済を行った為1年内返済予定の長期借入金が365百万円、短期借入金が100百万円減少、未払法人税等が14百万円減少及び未払消費税等が32百万円減少したこと等によるものであります。

 一方、固定負債につきましては、長期借入金の減少により前事業年度末に比べ123百万円減少し242百万円となりました。

 この結果、負債合計は504百万円となり、前事業年度末に比べ644百万円の減少となりました。

 

(純資産)

 当第3四半期会計期間末における純資産合計は1,472百万円となり、前事業年度末に比べ37百万円増加いたしました。これは主に、新株予約権の行使により資本金が5百万円増加、その他有価証券評価差額金が15百万円増加及び四半期純利益10百万円の計上によるものであります。

 この結果、自己資本比率は74.1%(前事業年度末は55.3%)となりました。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社の主要事業である外食事業(外食産業)は、人口減少と少子高齢化の進行、異業種との競争激化など厳しい状況にあり、企業間競争がさらに激しくなるものと予想されます。

 加えて、ロシア・ウクライナ情勢の影響により小麦粉や原油価格の高騰等、今後も極めて厳しい状況が続くことが予測されます。

 このような状況のもと、下記の施策を実施することで、固定客の獲得のための接客サービスとマーケティング戦略、商品開発の強化・充実に力を注ぎ、外食事業及び外販事業等における生産性向上、集客力アップ、顧客の利便性向上に注力いたします。

 

外食事業及び外販事業の取組

 外食事業におきましては、人件費の抑制、広告媒体の最適化、不動産賃借料の減額交渉等を実施し、店舗における感染防止対策を重点的に講じ、顧客満足度の向上に努めるべく、新メニューの開発や各種キャンペーン・イベント等の施策の実施、各種営業施策に積極的に取り組んでまいります。

 自社工場生産の利点を最大限に活用した商品開発を行っており、今後も、幅広い顧客ニーズを捉えた新商品の開発や、定番商品の付加価値向上により、商品力の強化に努めるとともに、商品コンセプトを消費者の皆様に発信するために、「山小屋ラーメン」等のブランドサイトや、「ほうじょう温泉ふじ湯の里」、ECサイト「山小屋からの贈り物」、コーポレートサイト及び専用アプリと連動させ、今後も継続して情報開示をより積極化し、PRと併せたIRへの取組を強化してまいります。

 また、ご家庭でも当社のラーメンが味わえるよう、当社通販サイト「山小屋からの贈り物」

(https://www.yamagoya-gift.com/)での焼豚入生ラーメンセットの販路拡大に加え、ストレートスープにこだわった「グルメ冷凍自動販売機」に対応するための冷凍商品の開発に取り組むことで、本社工場における食品製造メーカーとしての地位を確立してまいります。

 そうすることで、当社の直営店及びFC店舗が無い地域の皆様にも、「山小屋ラーメン」に触れて頂く機会に繋がり、当社の食品製造ラインでのOEMの受注件数を増やし、さらなる事業の拡大を目指してまいります。

 

(4)研究開発活動

特記すべき事項はありません。