売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E22101 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

本項に記載した将来事象に関する予測・見通し等は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであり、それらには不確実性が内在し将来の結果とは大きく異なる可能性があります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当社は「人類のアウトプットを増やす」というミッションのもと、表現活動を支援するための様々なウェブサービス及びスマートフォンアプリを提供しています。

当第3四半期連結累計期間は、レンタルサーバーサービス「ロリポップ!」やネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」などのストック型ビジネスが価格改定の効果により堅調に推移しました。利益面では、金融支援事業の「FREENANCE」において、第2四半期連結会計期間までに滞留債権に対する貸倒関連費用を計上しましたが、債権回収が進行したことから損失幅が縮小しました。

その結果、当第3四半期連結累計期間における業績は、売上高8,225,665千円(前年同期比5.3%増)、営業損失582,758千円(前年同期は営業利益570,489千円)、経常損失504,911千円(前年同期は経常利益599,904千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失724,450千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益418,619千円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

なお、第1四半期連結会計期間より、ホームページ制作サービス「グーペ」をEC支援事業からホスティング事業へ区分変更しました。当第3四半期連結累計期間の比較・分析は変更後の区分に基づいております。

 

① ホスティング事業

ホスティング事業には、個人からビジネスまで幅広い用途にご利用頂けるレンタルサーバーサービス「ロリポップ!」及びドメイン取得代行サービス「ムームードメイン」等が属しております。

「ロリポップ!」におきましては、定額ホームページ制作プランの割引キャンペーンをはじめ高単価プランの契約獲得に取り組んだものの、低単価プランの解約が増加し、契約件数は415,394件(前年同期末比2.2%減)となりました。

一方で、2023年2月に行った価格改定の効果や上位プランの契約比率が高まったことから、顧客単価は511円(前年同期比11.8%増)となりました。

「ムームードメイン」におきましては、電気料金高騰や円安による仕入れ価格上昇の影響を受け、2023年2月よりドメインの新規取得や更新に際しサービス維持調整費を導入したことから顧客単価が増加しました。一方で、新規契約数が減少したことから、登録ドメイン数は1,114,075件(前年同期末比3.6%減)となりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間におけるセグメント売上高4,257,548千円(前年同期比5.0%増)、セグメント利益は1,410,216千円(前年同期比2.0%減)となりました。

 

② EC支援事業

EC支援事業には、月額制ネットショップ作成サービス国内店舗数No.1の「カラーミーショップ」及びオリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI」等が属しております。

「カラーミーショップ」におきましては、従来よりも大規模なネットショップ運営を支援するため、2023年1月より「プレミアムプラン」の提供を開始したほか、2023年9月には全国5万店舗以上のネットショップの中から最も優れたショップを表彰する「カラーミーショップ大賞2023」を開催しました。

契約件数は、初期費用無料・月額利用料無料でネットショップを開設できるフリープランの累計契約件数は増加しているものの、増加幅が減少したことから50,264件(前年同期末比0.1%減)となりました。

また、月額有料プランの顧客単価は2022年4月に実施した価格改定の効果により、5,233円(前年同期比7.4%増)となりました。

売上高は顧客単価の増加を受け前年を上回った一方で、利益面では、「カラーミーショップ大賞2023」等のプロモーション費用が増加しました。

「SUZURI」におきましては、2023年6月に続いて2023年8月にもTシャツセールを行い、登録会員数は156万人(前年同期末比20.5%増)となりました。また、サイトへの訪問者数を増やすために、集客力の高いコンテンツやIPを起用した施策や画像生成AIを活用した新たなグッズ作成体験を提供しました。一方で、消費動向の変化による影響を受けた第1四半期の流通額を補うには至らず、当第3四半期連結累計期間における流通金額は19.2億円(前年同期比8.2%減)となりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間におけるセグメント売上高は2,283,656千円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益は586,029千円(前年同期比34.2%増)となりました。

 

③ ハンドメイド事業

ハンドメイド事業には、国内最大級のハンドメイドマーケット「minne」が属しております。

「minne」では、2023年4月よりデジタル作品や素材、作り方やノウハウを発信するレッスン動画など、ものづくりにまつわるデジタルコンテンツを登録し販売できるデジタルコンテンツの取り扱いを開始しました。また、2023年9月には2019年以来4年ぶりとなる大規模オフラインイベント「minneのハンドメイドマーケット2023」を開催したほか、サイト内のクリック型課金広告「minne広告」をリリースし、登録作家・ブランド数は89万人(前年同期末比5.2%増)となりました。一方で、低価格帯作品の流通規模縮小の影響を受け、当第3四半期連結累計期間における流通金額は97.8億円(前年同期比13.0%減)となりました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間におけるセグメント売上高は1,131,050千円(前年同期比8.3%減)、セグメント利益は40,984千円(前年同期比41.4%減)となりました。

 

④ 金融支援事業

金融支援事業には、連結子会社であるGMOクリエイターズネットワーク株式会社が運営するフリーランス向けファクタリングサービス「FREENANCE」が属しております。

「FREENANCE」におきましては、2023年5月より大型債権の買取を抑制しているため、第3四半期連結会計期間の請求書買取額は、14.1億円(前年同期比45.8%減)となりました。

また利益面では、第2四半期連結会計期間までに滞留債権に対する貸倒関連費用を計上しました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間におけるセグメント売上高は552,279千円(前年同期比43.0%増)、セグメント損失は1,140,339千円(前年同期間におけるセグメント利益は4,652千円)となりました。

 

⑤ その他

その他には、習い事やチーム・教室運営における連絡や集金をクラウド上で一元管理できるサービス「GMOレンシュ」が属しております。

当第3四半期連結累計期間におけるセグメント売上高は1,130千円(前年同期比49.8%減)、セグメント損失は29,123千円(前年同期間におけるセグメント損失は29,692千円)となりました。

 

また、当第3四半期連結会計期間における財政状態の概況は次のとおりであります。

当第3四半期連結会計期間末における総資産は10,695,633千円(前連結会計年度末比740,313千円減)となりました。これは、主に現金及び預金が509,280千円、有形固定資産が161,443千円及び関係会社預け金が150,000千円増加した一方で、貸倒引当金が1,121,521千円増加及び売掛金が527,863千円減少したことによるものであります。

負債は8,985,215千円(同238,320千円増)となりました。これは、主に短期借入金が1,000,000千円減少した一方で、社債が700,000千円、1年内償還予定の社債が200,000千円及び契約負債が430,130千円増加したことによるものであります。

純資産は1,710,418千円(同978,633千円減)となりました。これは、主に親会社株主に帰属する四半期純損失計上に伴い利益剰余金が724,450千円及び配当金の支払により利益剰余金が263,852千円減少したことによるものであります。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「対処すべき課題」について変更があった事項は以下のとおりであります。

以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)対処すべき課題」の項目番号に対応したものです。

なお、当該事項の変更のない部分については、一部省略をしております。

 

③金融支援事業における貸倒関連費用の抑制

金融支援事業の成長に伴い債権買取額は順調に拡大してきましたが、その一方で貸倒関連費用も増加傾向にあります。貸倒関連費用を抑制するために、継続取引先に対するモニタリングの強化、新規取引先に対する与信上限の引き下げ、利用条件の厳格化、回収期間の短縮、高額債権の買取停止、大型案件に特化した回収チームの組成等の施策を実行することで貸倒関連費用の抑制を図ってまいります。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は21,684千円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。