売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E30856 Japan GAAP


 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間(2023年10月1日~2024年3月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の行動規制の緩和に加え、賃上げや雇用情勢の改善により個人消費は緩やかに回復が続くことが期待されています。一方で長期化したウクライナ情勢によるエネルギー価格の高騰や円安進行による物価上昇、わが国を含む各国の政策金利引き上げによる金融不安等の影響により依然として先行きは不透明な状況が続いています。

当社グループを取り巻く市場においては、引き続きインターネット広告市場において、世界全体としてDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が加速し、オフライン媒体と比較してデジタル媒体費の費用効率が良いこともあり、インターネット広告費が社会のデジタル化を背景に継続して成長しており、当社グループにとって追い風となっております。

また、フィンテック市場においても、海外からのインバウンド消費の回復等からの市場の拡大が進み、キャッシュレス決済のニーズが高まり、今後のフィンテック市場においても更なる成長が見込まれると考えております。

このような状況において、当社グループはメディア運営を中心に行っている「デジタルマーケティング事業」、及びデジタルギフト®や給与前払いサービスを中心に展開する「フィンテック事業」の2つの事業を中心に展開をしております。

デジタルマーケティング事業においては、インターネット広告代理等のデジタルマーケティング支援事業と既存事業のメディア運営により、フィンテック事業とのシナジーも生み出せるよう事業を進めております。フィンテック事業においては、従来から運営しているデジタルギフト®に加え、給与前払いサービス『即払い』にも本格的に注力を始めております。

当連結会計年度においても、「デジタルマーケティング事業」、「フィンテック事業」の2つのセグメントを中心とし、特に「フィンテック事業」においては2027年9月期に目標として掲げている流通総額1,000億円の達成に向け、事業推進を行ってまいります。

以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上収益は408,637千円(前年同四半期比40.7%増)、営業利益は39,153千円(前年同四半期営業損失は99,870千円)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は11,656千円(前年同四半期親会社の所有者に帰属する四半期損失は98,003千円)となりました。

セグメントごとの経営成績は以下の通りであります。

 

a.デジタルマーケティング事業

デジタルマーケティング支援事業と既存事業のメディア運営を展開し、自社商品デジタルギフト®を活用したキャンペーン施策の企画・運用を提供することにより、自社の事業内におけるシナジーを生み出す事業を運営してまいりました。

以上の結果、デジタルマーケティング事業の売上収益は112,903千円(前年同四半期比18.2%増)、セグメント利益87,559千円(前年同四半期比69.3%増)となりました。

 

b.フィンテック事業

国内のキャッシュレス化の浸透、在宅ワークの拡大、副業解禁などにより個人の稼ぎ方がより多様化する社会的背景の中で、現金以上に価値のあるポイントが利用できる報酬支払インフラの構築を目指して事業を運営してまいりました。当第2四半期連結累計期間においては、デジタルギフト®及びデジタルウォレットにおいて、流通総額が四半期累計16.6億円を突破し、16四半期連続成長を実現しました。2024年9月期の目標である流通総額90億円の達成に向けて更なる成長を目指し、今後も事業間シナジーにより更なるサービス強化を推進してまいります。

以上の結果、フィンテック事業の売上収益は295,734千円(前年同四半期比51.7%増)、セグメント利益は98,639千円(前年同四半期比211.6%増)となりました。

 

 

(2) 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、主に当社グループを取り巻く事業環境にあり、(1)経営成績の状況に記載のとおりであります。

 

(3) 財政状態の状況

第2四半期連結会計期間における資産、負債及び資本の状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて、22,532千円減少し、992,156千円となりました。これは主として、営業債権及びその他の債権が101,693千円増加した一方、現金及び現金同等物が84,404千円減少、およびその他の流動資産が20,715千円減少したことによるものであります。

非流動資産は、前連結会計年度末に比べて、20,677千円減少し、652,852千円となりました。これは主として、その他の金融資産が26,884千円減少したことによるものであります。

この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて、43,210千円減少し、1,645,009千円となりました。

 

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて、118,876千円減少し、864,401千円となりました。これは主として、社債及び借入金が84,331千円減少、その他の金融負債が83,290千円減少、およびその他の流動負債が26,523千円増加したものであります。

非流動負債は、前連結会計年度末に比べて、51,419千円減増加し、230,054千円となりました。これは主として、借入金が91,858千円増加、およびその他の非流動負債が17,857千円減少したものであります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて、67,457千円減少し、1,094,456千円となりました。

 

(資本)

資本合計は、前連結会計年度末に比べて、24,246千円増加し、550,553千円となりました。これは主として、親会社の所有者に帰属する四半期利益11,656千円の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ84,404千円減少し、360,362千円(前年同四半期1,356千円減)となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は1,207千円(前年同四半期は223,719千円の支出)となりました。これは主に、営業債権及びその他の債権の増加102,083千円、税引前四半期利益の計上81,885千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は121,624千円(前年同四半期は285,210千円の支出)となりました。これは主に、条件付対価の決済による支出80,000千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は35,893千円(前年同四半期は50,523千円の支出)となりました。これは主に、長期借入による収入130,000千円等によるものであります。

 

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、システム投資、人材確保、借入金の返済等であります。また、その資金の源泉といたしましては、営業活動等によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入金及び新株の発行等により、必要とする資金を調達しております。

なお、第2四半期連結会計期間における有利子負債の残高は311,171千円であり、他方、現金及び現金同等物の残高は360,362千円となっており資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。

また、前連結会計年度において、マッコーリー・バンク・リミテッドを割当先とする第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行して、210,000千円を調達いたしました。

上記に加えて、財務状況を勘案しながら、当社が保有する自己株式の売却、第三者割当増資、新株予約権の行使等の手段により必要な資金調達を行っていく予定です。

 

(6) 経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(7) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(8) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(9) 従業員数

①連結会社の状況

当第2四半期連結累計期間において、提出会社グループの従業員数は、2023年9月30日時点と比較し5名減少し、2024年3月31日現在で30名となっております。このうち、フィンテック事業にかかる従業員数は、提出会社からの出向も含めて、2名増加し2024年3月31日現在で17名となっております。

②提出会社の状況

当第2四半期累計期間において、2023年9月30日時点と比較し7名減少し2024年3月31日現在で13名となっております。

 

(10) 重要性がある会計方針及び見積り

当社グループの要約四半期連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この要約四半期連結財務諸表の作成に当たり経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に与える見積りが必要となります。経営者は、これらの見積りを行うに当たり過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

当社グループの要約四半期連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 3.作成の基礎」、「4.重要性がある会計方針」、「5.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。