売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E05643 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

当社は「時間を創り出すソフトウエアを提供し続ける」というミッションのもと、社会や産業の変化に即した自社開発プロダクトを通じて、お客様の生産性と創造性を最大化することを目指しています。

2026年2月期からの2年間は、既存事業の安定基盤を一層強化するとともに、AIを活用した新しい価値創造に本格的に踏み出す「進化と挑戦のフェーズ」と位置づけております。主力ERP「GRANDIT」をはじめとする業務系システム事業、開発ツール事業の深化に加え、AI事業の拡大によって、当社はお客様の業務高度化と日本の製造業の競争力強化に貢献してまいります。

また、事業ポートフォリオの拡充に向けて、2025年3月には製造業向け生産管理システムの開発に強みを持つ株式会社システム開発研究所を完全子会社化しております。さらに、2025年5月には株式会社BizSaaSを設立し、同年6月に富士ソフト株式会社等から出資を受け、共同で事業を推進しております。これらの取り組みは直近業績に与える影響は限定的ですが、今後の中長期的な成長基盤を支える重要な布石と考えております。

当社は引き続き、「業務系システム」「開発ツール」「AI」の3つの事業ドメインに経営資源を集中させ、次の成長ステージに向けて確実に歩みを進めてまいります。

当中間連結会計期間の業績は、売上高2,725,063千円(前年同期比22.3%増)、売上総利益900,153千円(同22.2%増)、営業利益255,336千円(同219.3%増)、経常利益250,675千円(同154.6%増)、親会社株主に帰属する中間純利益206,742千円(同175.6%増)となりました。前中間連結会計期間は、大阪・福岡支社の移転・増床に伴う一時的な費用が発生しましたが、当中間連結会計期間には損益に大きく影響を与える費用の発生はなく、主要事業であるERP事業はDX推進や自動化の強いニーズを受けて好調な業績が続いています。また、2025年5月1日に子会社として設立した株式会社BizSaaSは、同年6月10日に第三者割当増資を実施したことに伴い、当社の持分比率が低下したため、持分変動利益79,300千円を特別利益に計上しております。

 

当中間連結会計期間のセグメント別の業績の状況は次のとおりです。

(Object Browser事業)

Object Browser事業は、データベース開発支援ツール「SI Object Browser」、データベース設計支援ツール「SI Object Browser ER」及び統合型プロジェクト管理ツール「OBPM Neo」の3製品で構成しています。

「SI Object Browser」と「SI Object Browser ER」はソフトウエア開発の生産性向上ツールとして、「OBPM Neo」はプロジェクト管理の合理化ツールとしてIT業界を中心に多くのお客さまにご利用いただいております。Object Browser事業は、Oracleだけでなく「Microsoft SQL Server」、「Postgre SQL」などの主要なデータベースへの対応や、買取型からクラウドサービスへの移行など、お客さまの要望を取り入れながら利便性の向上を続けています。

当中間連結会計期間では、「OBPM Neo」が追加案件と新規契約の増加により、MRR(Monthly Recurring Revenue:月次計上収益)は前中間連結会計期間末の34,996千円に対し、当中間連結会計期間末では37,973千円となり、2,977千円の増加となりました。また、お客様の「プロジェクト成功の実践的ノウハウを学びたい」という要望に応え、当連結会計年度より「プロジェクト管理研修サービス」を新たに立ち上げました。当社独自のノウハウを体系化した本サービスは、既存顧客だけでなく「OBPM Neo」を導入していない新規のお客様からも高い評価をいただいております。

「SI Object Browser」については、お客様からのニーズに応えるべく「SI Object Browser」シリーズの製品がすべて利用できる「コンプリートサブスクリプションライセンス」をリリースいたしました。

当中間連結会計期間の売上高は420,744千円(前年同期比6.6%増)、セグメント利益は164,279千円(同1.9%減)となりました。「OBPM Neo」のMRRが増加したことで増収となったものの、オープンソースデータベースMySQLに対応した「SI Object Browser」製品の開発投資に伴い減益となりました。「OBPM Neo」は、今後も機能強化を通じてプロダクト競争力を一層向上させてまいります。並行して、これから本格的に開始する予定の「プロジェクト管理研修サービス」との連携を深め、その相乗効果を新規顧客の獲得と既存顧客へのアップセル拡大につなげてまいります。また、「SI Object Browser」は、マルチデータベースに対応した幅広いエンジニア向けの開発支援ツールとして、AI機能の強化なども行い開発生産性を更に高める製品として販売数を伸ばしてまいります。

 

(ERP事業)

ERP事業は、Web-ERP「GRANDIT」を中核に、製造・建設・IT・卸売など主要産業向けに業務特化型の基幹業務システムを提供しています。2024年4月にはクラウド型「SAP Cloud ERP」の提供を開始し、2025年1月には国内で高い採用実績を持つSCMパッケージ「mcframe」の取り扱いを開始しました。3製品を組み合わせ、顧客のニーズと戦略に応じて最適なソリューションの選択肢を提案できることとなりました。独自要件への適合やアドオン開発を重視する企業には「GRANDIT」、グローバル標準や業界ベストプラクティスを活用したグループ経営・業務変革を志向する企業には「SAP Cloud ERP」、プロセス系や見込生産など生産や物流に競争優位性を持つ企業には「mcframe」をそれぞれ提案します。これにより、お客さまは自社・業界の要件に適したソリューションを選択しやすくなるとともに、当社は短期によりコストパフォーマンスのよいシステム導入を提供することができます。

これら3つのソリューション展開により新規顧客からの引き合いは堅調に推移し、受注は期初計画を上回りました。導入案件の順調な進捗に加え、周辺インフラの同時導入も伸長した結果、売上高は2,288,617千円(前年同期比28.4%増)、セグメント利益は463,673千円(同40.9%増)となり、増収増益を確保しました。今後も各製品の戦略的棲み分けを明確にしつつ、AIを活用した開発生産性の向上と当社グループ連携による開発力強化を進め、通期目標の達成を目指します。

 

(AI事業)

AI事業は、ディープラーニング異常検知システム「AISIA Anomaly Detection(アイシアAD)」をベースに、AIの画像認識技術を使って外観検査作業を自動化するビジネスを行ってまいりましたが、当中間連結会計期間から生成AIを用いたサービス提供に事業リソースを段階的にシフトしております。2025年4月にはAIエージェント事業を開始し、同年5月には検図AI「KENZ」のリリースを発表しました。両サービスとも製造業のエンジニアリング領域を起点に自動化や属人知の継承を実現するサービスとして多くの引き合いをいただいており、この第3四半期から本格的な営業活動を開始し開発体制の強化も進めてまいります。

当中間連結会計期間の売上高は15,701千円(前年同期比54.2%減)、セグメント損失は16,391千円(前年同期は17,050千円のセグメント損失)となりました。新たなサービスの立ち上げに注力したことで一時的に減収となりましたが、中長期的には収益基盤が強化されるためAI事業の成長に寄与する見込みです。

 

②財政状態

(資産)

当中間連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ211,209千円増加し4,674,172千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加264,169千円、その他(前渡金など)の増加42,348千円、売掛金の減少79,085千円などによるものです。

当中間連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ338,661千円増加し857,690千円となりました。これは主に、投資その他の資産(関係会社株式など)の増加185,242千円、株式会社システム開発研究所の連結によるのれんの増加136,974千円などによるものです。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ549,871千円増加し、5,531,862千円となりました。

 

(負債)

当中間連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ395,266千円増加し1,250,777千円となりました。これは主に、契約負債の増加170,519千円、その他(未払消費税など)の増加112,598千円などによるものです。

当中間連結会計期間末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ60,144千円増加し69,965千円となりました。これは主に、株式会社システム開発研究所の連結による退職給付に係る負債の計上27,844千円、長期借入金の計上11,440千円などによるものです。

この結果、負債は、前連結会計年度末に比べ455,411千円増加し、1,320,742千円となりました。

 

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ94,460千円増加し4,211,119千円となりました。これは主に、利益剰余金の増加97,564千円などであります。

 

③キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、2,660,511千円となりました。主な要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、621,748千円のプラス(前年同中間期は68,717千円のマイナス)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益の計上329,975千円、契約負債の増加169,802千円、売上債権及び契約資産の減少122,966千円などの資金増加要因が、持分変動損益の計上79,300千円、法人税等の支払額61,298千円などの資金減少要因を上回ったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、306,830千円のマイナス(前年同中間期は177,358千円のマイナス)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出172,910千円、無形固定資産の取得による支出66,819千円、関係会社株式の取得による支出65,000千円などによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、109,957千円のマイナス(前年同中間期は131,012千円のマイナス)となりました。これは主に、配当金の支払額109,177千円などによるものです。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3)研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は22,431千円です。

前中間連結会計期間に比べ25,806千円減少しておりますが、これは主に、当社で行っていた研究開発活動の一部を、当期に設立した持分法適用関連会社である株式会社BizSaaSへ移管したことによるものです。その他に当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。