売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E32225 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績に関する説明

当社グループを取り巻く環境は、将来にわたる競争力の強化を目的として、クラウドやビッグデータの活用とIoT・AIなどの新技術を活用した事業のデジタル化関連のシステム投資は堅調に推移しており、2030年度のデジタルトランスフォーメーション(DX)国内市場(投資金額)は約6.5兆円となることが予測され(富士キメラ総研)、企業がDXを進める上での課題として「人材不足」が67.6%となっております(総務省)。ポストコロナを見据えた企業を中心に採用ニーズが回復傾向にあり、また、働き方改革の進展やコロナ禍によってオンラインを通じた副業を含むシェアリングビジネスへの需要は引き続き拡大傾向となっております。

このような環境の中、当社は「“人”と“技術”を新しい時代のために」を経営理念とし、「人々や企業から最も信頼される存在を目指して」をビジョンとして、人々の幸せや企業の成長をあらゆる技術の追求により最大限実現し、新しい時代において、最も信頼される存在を目指しております。

当第3四半期連結累計期間において、当社グループは、引き続き、プラットフォーム事業及びセールスフォース事業では、クライアントの積極的なシステム投資やDX化を支援すると同時に、エンジニアの採用や育成によるケイパビリティ拡大に取り組み、メディア事業では、送客数の増加や送客先の新規開拓、人材紹介会社などに対する支援の拡大に取り組み、リクルーティング事業では、キャリアコンサルタントの採用や求人企業・転職希望者の両面に対するコンサルティングサービスの強化に取り組みました。シェアリング事業では、タイムチケットサービスのユーザー数獲得及びサービス利用の活性化に取り組みました。

株式会社タイムチケットは、個人が個人に対してスキルを販売するマッチングプラットフォームを展開するスキルシェア事業、法人と個人間で個人の時間を販売できるサービスを展開する法人向けスキルシェア事業、経営課題の解決を支援するコンサルティング事業を行っております。2023年10月に、TikTok代理店活動などを行うライブエンターテイメント事業、2022年7月に調達した資金の一部を基にした中期的な株式投資を行う投資事業をそれぞれ開始するなど、新たな収益源の構築に取り組んでおります。

2023年8月に株式会社タイムチケットは、主にユーザー数増加を目的としたシステム開発や広告宣伝費に充当するため第三者割当増資にて500,025千円を調達し、当社の持分比率は39.7%から29.0%となっております。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は1,796,444千円(前年同四半期比42.4%増)、営業損失は260,540千円(前年同四半期は営業損失362,921千円)、経常損失は216,221千円(前年同四半期は経常損失354,545千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は74,207千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失189,286千円)となりました。

 

当社グループのセグメントの業績は次のとおりであります。

 

① プラットフォーム事業

プラットフォーム事業では、法人向けに、各企業が保有する基幹業務システムを活かしつつ最適なクラウドソリューションを組み合わせて、新たなデジタルプラットフォーム(ELT、API、CI/CD、IOT、BI/BA)を構築し「プラットフォーム構築支援サービス」「運用サポートサービス」として提供しております。

クライアントのDX推進を支援する取り組みが受注に繋がり、同時にエンジニアの採用や育成によるケイパビリティ拡大に取り組んでおります。

当第3四半期連結累計期間においては、ケイパビリティの確保が堅調に進展し、クライアントのDX推進による案件増加をこなし、順調に推移しました。

以上の結果、プラットフォーム事業の売上高は781,099千円(前年同四半期比79.1%増)、セグメント利益は182,477千円(前年同四半期比108.2%増)となりました。

② セールスフォース事業

セールスフォース事業では、Salesforce.com社が提供するソリューション(Sales、Service、App Cloudの他、B2BCommerce、業種別クラウドなど)を用いて、主に顧客接点強化を目的として情報を一元管理し業務効率化を図るなどのサービスを提供することで各企業が抱える課題の解決を支援しております。製品の標準機能と開発をバランス良く組み合わせつつ、要件定義から設計、開発、運用・保守、定着化支援まで一貫して支援しております。

このような取り組みを通じ、パートナー契約および販売代理店契約による提案機会が向上し受注増加に繋がっており、同様にエンジニアの採用や育成によるケイパビリティ拡大やデリバリー体制の再構築に取り組んでおります。

当第3四半期連結累計期間においては、前期に発生した一部の案件の不具合対応は収束したことから案件を堅調にこなしました。

以上の結果、セールスフォース事業の売上高は298,794千円(前年同四半期比30.0%増)、セグメント利益は23,963千円(前年同四半期はセグメント損失9,705千円)となりました。

③ メディア事業

メディア事業は、企業の口コミ情報(企業の年収・評判・面接)、口コミ情報等を基にしたニュース記事(企業ニュース)、求人情報(転職・求人)等を取扱う働く人のための情報プラットフォーム「キャリコネ」を通じてワークプレイス・メディアサービスを運営し、また、人材紹介会社に対してソリューションを提供しております。

当第3四半期連結累計期間においては、継続的に、送客数の増加や送客先の新規開拓、人材紹介会社などに対する支援の拡大に取り組んでおります。

以上の結果、メディア事業の売上高は316,664千円(前年同四半期比26.3%増)、セグメント利益は106,249千円 (前年同四半期比193.6%増)となりました。

④ リクルーティング事業

リクルーティング事業は、主にハイクラス人材をターゲットとし、外資系企業、コンサルティングファーム、IT業界を中心として、求人企業及び求職者の直接依頼に基づく有料職業紹介サービスを行っております。

クライアントのDX推進に伴いDX人材の採用ニーズも増加しており、当社は求人企業と転職希望者の両面へのコンサルティング力の向上を図っております。

当第3四半期連結累計期間においては、DX人材をはじめとしたハイクラス人材の紹介件数は一定数をこなしたものの主要クライアントの採用縮小などにより計画を下回り、また、キャリアコンサルタントの採用は進むも案件成約には一定期間かかることから人件費が固定化されています。

以上の結果、リクルーティング事業の売上高は261,370千円(前年同四半期比13.6%減)、セグメント利益は12,590千円(前年同四半期比88.3%減)となりました。

⑤ シェアリング事業

グループ会社である株式会社タイムチケットがシェアリング事業として、個人の時間の売買や、仕事を紹介するサービス「TimeTicket(タイムチケット)」、「TimeTicket Pro(タイムチケットプロ)」、「TikTok代理店」を運営しております。また、経営課題の解決を行うコンサルティングサービス「CRiPTコンサルティング」を提供しております。

 オンラインでの副業を含むシェアリングビジネスへの需要は、働き方改革の進展やテレワークの浸透とともに高まっており、ユーザー数増加及びサービス利用の活性化を図っております。

 当第3四半期連結累計期間においては、引き続き、今後のマーケティング施策の検討やシステム開発に取り組み、また、コンサルティングサービスの受注と案件実施を推進しました。

 以上の結果、シェアリング事業の売上高は192,018千円(前年同四半期比63.9%増)、セグメント損失は226,532千円(前年同四半期はセグメント損失183,207千円)となりました。

 

(2)財政状態に関する説明

当第3四半期連結会計期間末における資産の合計は、前連結会計年度末に比べ368,971千円増加し、2,074,797千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加が143,941千円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加が190,635千円、投資有価証券の増加が44,377千円あったことによるものであります。

当第3四半期連結会計期間末における負債の合計は、前連結会計年度末に比べ76,167千円増加し、454,817千円となりました。これは主に、未払消費税等の増加が33,225千円、前受金の増加が44,989千円、未払費用の増加が40,113千円あった一方、1年以内返済予定の長期借入金の減少が17,225千円、長期借入金の減少が21,657千円あったことによるものであります。

当第3四半期連結会計期間末における純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ292,804千円増加し、1,619,980千円となりました。これは主に、資本剰余金の増加が116,415千円、非支配株主持分の増加が248,126千円あった一方、利益剰余金の減少が74,207千円あったことによるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6)従業員数

① 連結会社の状況

当第3四半期連結累計期間において、エンジニアの採用を進めていることなどから、当社グループにおける従業員数は31名増加しております。

② 提出会社の状況

当第3四半期累計期間において、エンジニアの採用を進めていることなどから、当社における従業員数は20名増加しております。