売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E36100 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態の状況

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は、3,500,266千円となり、前連結会計年度末に比べ66,777千円増加いたしました。主な増減要因は、売掛金が44,037千円、未収消費税等が39,904千円、ソフトウエアが26,690千円、未収還付法人税等が21,587千円減少した一方で、借入に伴い現金及び預金が196,131千円増加したことによるものであります。

 

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、2,577,527千円となり、前連結会計年度末に比べ63,445千円増加いたしました。主な増減要因は、預り金が134,539千円減少した一方で、借入に伴い長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が197,266千円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、922,738千円となり、前連結会計年度末に比べ3,332千円増加いたしました。主な増減要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益1,556千円の計上により利益剰余金が増加したことと、新株予約権の行使による株式の発行により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ812千円増加したことによるものであります。

 

(2)経営成績の状況

 当社グループでは、「まるくて大きな時代をつくろう」を企業理念に、その実現に向けた第一弾の事業として、クリエイターエンパワーメント事業を推進しております。

 日本ならびに中国語圏におけるグローバルハンドメイドマーケットプレイス「Creema(クリーマ)」の運営を行うマーケットプレイスサービス、「Creema」のプラットフォームを活用し、出店クリエイター・企業・地方公共団体のマーケティング支援を行うプラットフォームサービス、日本最大級のクリエイターの祭典「HandMade In Japan Fes’(東京ビッグサイト)」等の大型イベントを開催するイベントサービス、さらには、クリエイターの創造的な活動を応援することに特化したクラウドファンディングサービス「Creema SPRINGS」、人気アーティストがレッスン動画を販売する動画プラットフォーム「FANTIST」等、クリエイターの活動を支援するサービスを様々な角度から展開し、まだ見ぬ巨大なクリーマ経済圏の確立と、クラフトカルチャーの醸成に力を注いでおります。

 マーケットプレイスサービスにおいては、入園入学といったライフイベントや、母の日やクリスマス等の季節のトレンドを捉えた各種マーチャンダイジング・キャンペーン施策を展開する等、クリエイター作品の魅力を訴求する様々な企画を実施しました。また「Creema」のユーザーインターフェース改善、検索機能の拡充、インフラ基盤の強化をはじめ、プロダクト面においても多面的な強化を推進しました。加えて「Creema」及びハンドメイドマーケットプレイス市場の認知拡大を目的に、前期より今期3月にかけてTVCMを複数回放映してきましたが、並行してデジタルマーケティングの改善によるROASの向上にも取り組んで参りました。その結果、当該サービスの広告宣伝や販売促進に係るプロモーション費用を前年同期比58%にまで大幅に圧縮しながらも、マーケットプレイスサービスの流通総額は122.4億円(前年同期比100%)、売上高は1,193,152千円(前年同期比100%)での着地となりました。なお、当第3四半期連結累計期間におけるクリエイター数は約27万人、登録作品数は約1,690万点、スマートフォンアプリのダウンロード数は約1,460万回を突破しております。

 プラットフォームサービスにおいては、「Creema」のプラットフォームならびにユーザー基盤を活用した企業・地方公共団体向けのPR支援を行う外部広告サービスにて、大手商業施設とコラボレーションしたクラフトイベントの開催や、海洋プラスチックごみの一因とされる“廃棄漁網”をアップサイクルするSDGsプロジェクトの実施、地方自治体と連携した各種地方創生プロジェクト等、当社にしかできない様々なPR企画をクライアントに対し提案・実現してきました。また、クリエイターが自身の作品を「Creema」上でプロモーションできる内部広告サービスでは、広告サービスの利用者数を増加させるべく、プロダクトの改善とその普及に努めました。その結果、プラットフォームサービスの売上高は485,192千円(前年同期比112%)での着地となっております。

 イベントサービス(旧イベント・ストアサービス)においては、2023年7月22日・23日に日本最大級のクリエイターの祭典「HandMade In Japan Fes' (2023)」を開催し、多くのクリエイター・来場者の方々にご参加いただき、コロナ前の全盛時に近い水準にまで活況を取り戻すことができました。一方で、前年同時期には、本年1月をもって全店閉店となったストアサービス(Creema Store)の売上が計上されていたこと、また今年度の開催を見合わせた音楽とクラフトの野外フェスティバル「Creema YAMABIKO FES」の売上も計上されていたこと等から、今期はその売上分の下方圧力があり、売上高は73,316千円(前年同期比55%)で着地いたしました。なお、今年度の開催を見合わせた「Creema YAMABIKO FES」については、来年度の2024年3月に、時期・会場を変更して開催予定です。

 当社グループの中長期的な成長を企図し、戦略的な先行投資を拡大している新サービス群では、クリエイターやものづくり事業者の創造的な活動を応援することに特化したクラウドファンディングサービス「Creema SPRINGS」において、引き続き多様なプロジェクトが起案され、その多くが目標支援金額を達成しております。また、クリエイターがレッスン動画を販売する動画プラットフォーム「FANTIST」においては、参加クリエイター数・出品動画数ともに順調に成長していることに加え、初学者向けに体系的なレッスンを提供するコースレッスン動画も順調に拡張いたしました。結果として、売上高は55,968千円(前年同期比297%)と大幅な成長を続けていることに加えて、クリーマ経済圏の拡大に向け、更なる新サービスのリリースに向けた開発を進めております。

 これら全てのサービスを連携させることにより、ユーザー価値の最大化を図ると同時に、当社グループのサービスの認知度向上及び市場の拡大、クリーマ経済圏の確立に取り組んで参りました。その結果、当第3四半期連結累計期間における全社業績については、売上高は前年同期比102%となる1,807,785千円で着地いたしました。また、期初開示の通り、今期は新規事業領域及びシステム領域への成長投資を継続させておりますが、営業損失は6,408千円(前年同時期から312,089千円の増益)、イベントサービスに係る補助金収入が計上された関係で経常利益は14,818千円(前年同時期から332,197千円の増益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,556千円(前年同時期から321,365千円の増益)となり、いずれも前年同時期との比較では大幅な増益となっています。

 なお、当社グループでは、クリエイターエンパワーメント事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。

 

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。