売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E35911 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態の状況

(資産)

 当第3四半期会計期間末における総資産は前事業年度末に比べ493,903千円増加し、3,104,199千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加518,242千円によるものであります。

 

(負債)

 当第3四半期会計期間末における負債は前事業年度末に比べ59,797千円増加し、1,035,153千円となりました。これは主に、未払法人税等の減少43,311千円、契約負債の増加124,854千円によるものであります。

 

(純資産)

 当第3四半期会計期間末における純資産は前事業年度末に比べ434,105千円増加し、2,069,046千円となりました。資本金の増加14,595千円、資本剰余金の増加15,461千円、利益剰余金の増加389,378千円、自己株式の減少による増加14,670千円によるものであります。

 

(2)経営成績の状況

 当第3四半期累計期間においては、2020年から実施されてきた新型コロナウイルス感染症の流行に伴う行動制限の解除、国内外における入出国の規制が緩和されたことにより、インバウンド需要をはじめとした、国内の経済活動の正常化と回復が期待されております。他方で、インフレ対策による世界的な金融引き締め、金利差による円安、ウクライナ情勢に端を発した資源・エネルギー価格をはじめとする物価の高騰が続いており、依然として先行きが不透明な状況であります。

 当社が提供する「安否確認サービス」は、災害時に従業員等の安否確認を自動で行うクラウドサービスであります。地震をはじめ、津波や特別警報などにも連動して自動で安否確認を送信します。利用者が回答した最新の情報を、管理者権限を持つユーザーが、いつでもリアルタイムで確認することができます。また、全社で利用できる掲示板だけでなく、限定されたメンバーのみが利用できる、グループメッセージ機能を備えています。これにより、災害対策本部をオンライン上に設置し、運営することが可能となっております。パンデミックをはじめとした非常時においては、従業員等に適切な予防方法を周知する、定期的に体温の報告をしてもらうなど従業員の健康管理として活用したり、サプライチェーン等に納期の懸念があるかを確認するといった、BCP(事業継続計画)対策としても活用したりすることが可能なため、今後もサービスを利用して頂ける機会は拡大していくものと認識しております。そのため、新たなテレビCMをはじめ、交通広告、インターネット広告、展示会への出展等を通じて、安否確認サービスの知名度向上に努めてまいりました。関東大震災から100年となる2023年9月1日には、実際の災害を想定し、安否確認サービスをご利用中のお客様のうち、1,463社、568,105ユーザーに向けて全国同時一斉訓練を実施いたしました。前年を上回る過去最大規模の実施となりましたが、災害時のようなアクセス負荷状況であっても、システムが安定して稼働することを確認しております。また、他社システムとの連携も強化しており、当四半期では、Microsoft Corporationが提供する「Microsoft Entra ID」との連携機能を追加いたしました。これにより、当社の安否確認サービスと人事情報連携ができるサービスは5つとなりました。

 当社が提供する「kintone連携サービス」は、サイボウズ株式会社の提供する「kintone」と連携することで、より便利に「kintone」を利用するためのクラウドサービスであります。「kintone」内にある情報を参照した帳票の作成やWebフォームの作成など、用途に応じた6つのサービスを提供しております。「kintone連携サービス」は、1つのサービス導入でも「kintone」を便利に利用することが可能になりますが、複数のサービスを導入していただくことで、「kintone」をノーコード、ローコードでWebシステムのように活用することができるようになります。当四半期では、「プリントクリエイター」「フォームブリッジ」「kViewer」「kMailer」の4製品が、株式会社レコモットが提供する「moconavi(モコナビ) LGWAN クラウドゲートウェイサービス」との提携を開始いたしました。これにより、地方公共団体で利用されている組織内ネットワーク「LGWAN」からも当社製品を利用することが可能になりました。また、株式会社富士キメラ総研が発行する「ソフトウェアビジネス新市場2023年版」にて、SaaS型電子帳票の設計・出力ツール導入件数で、2020、2021年度に引き続き3年連続で第1位を獲得いたしました。加えて、昨年7月にリリースした「kintone」と連携する次世代型ユーザー管理機能「Toyokumo kintoneApp認証」は、20万ユーザーを突破いたしました。今後もイベントや展示会への出展に加えて、設定方法や活用事例のコンテンツを充実させていくことで、kintone連携サービスの普及を進めてまいります。

 当社が提供する「トヨクモ スケジューラー」は、従来のグループスケジューラーがもつ社内の日程調整に加えて、社外の人との日程調整もできる新しいコンセプトのスケジューラーであります。予定を作成する際、サイボウズ株式会社の提供する「kintone」、「cybozu.com」と連携することで手入力の手間を省いたり、WebミーティングのURLをワンクリックで発行したりすることが可能であります。当四半期では、日程調整ページから作成される予定やメールに日程調整相手の情報が記載されるように機能改善を行いました。当サービスは日程調整を目的としたサービスであるため、業種や規模を問わずご利用いただけるものであり、競合他社は多いものの市場規模は大きいと考えております。そのため、インターネット広告、展示会への出展等を通じて知名度向上に努めてまいりました。

 なお、各サービスにおいては、便利に使えるだけでなく、誰でも簡単に操作できることを第一に、機能追加及びメンテナンスを継続しております。

 これらの結果、当第3四半期累計期間における売上高は1,764,386千円(前年同四半期比25.7%増)、営業利益は663,462千円(同26.8%増)、経常利益は663,351千円(同27.0%増)、四半期純利益は459,552千円(同27.6%増)となりました。

 また、当社は法人向けクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

 当第3四半期累計期間において、当社の経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。

 

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当第3四半期累計期間において、当社の資本の財源及び資金の流動性についての分析に重要な変更はありません。