売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00841 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、賃上げや株高を背景として景況感が回復しつつありますが、日銀政策変更後も為替レートが円安に推移し、これを背景とする物価高が個人消費を下押ししており、景気回復は力強さを欠いています。海外経済は、米国では個人消費を中心に景気が堅調に推移していますが、欧州や中国では弱い動きが続いています。

このような状況下、当第1四半期連結累計期間(2024年1月1日~2024年3月31日)の当社グループの売上高は173億58百万円前年同期比18.2%の増収)、営業利益は24億5百万円前年同期比0.1%の減益)、経常利益は29億3百万円前年同期比11.2%の増益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は18億3百万円前年同期比3.4%の増益)となりました。

売上高は、化学品事業の海外市場での販売が好調に推移し第1四半期として過去最高を更新しました。営業利益は売上原価、販管費の増加により減益となりましたが、為替差益の計上により経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は増益となりました。

 

セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

①化学品事業

(無機化成品)

ラジアルタイヤ向け原料である不溶性硫黄は、海外市場での拡販が進捗し前年を上回りました。レーヨン・セロハン向けの二硫化炭素はレーヨン市況の低迷等により、前年を下回りました。浴用剤・合成洗剤向けの無水芒硝は、販売が堅調に推移し前年を上回りました。

(有機化成品)

殺菌消毒剤塩素化イソシアヌル酸は、国内市場は家庭用サニタリー向けが堅調に推移し前年を上回りました。米国市場は、流通での在庫調整の進展とともに需給が引き締まり前年を上回りました。

(ファインケミカル)

プリント配線板向けの水溶性防錆剤タフエースを中心とする電子化学材料は、半導体・エレクトロニクス市場の底打ちや顧客の在庫調整の進展により前年を上回りました。機能材料は、エポキシ樹脂硬化剤(イミダゾール類)や樹脂改質剤(グリコールウリル誘導体等)の市況回復や需要増により前年を上回りました。半導体プロセス材料も顧客評価の進展や、新規試作需要の獲得などが見られました。

 

この結果、化学品事業の売上高は118億40百万円前年同期比30.3%の増収)、セグメント利益は、16億24百万円前年同期比5.2%の増益)といずれも前年を上回りました。

 

 

②建材事業

建設コスト高騰などの影響で持ち家を中心に新設住宅着工戸数の減少傾向が続くとともに、全国的な人手不足による工期の遅延などで非居住建築市場も低迷しており、壁材、エクステリアともに需要が低調に推移し、販売は前年を下回りました。

 

この結果、建材事業の売上高は52億18百万円前年同期比2.5%の減収)、セグメント利益は6億92百万円前年同期比11.1%の減益)といずれも前年を下回りました。

 

財政状態は、総資産は、前連結会計年度末比1億38百万円減少し、1,309億8百万円となりました。主な増加は、売掛金16億66百万円、建設仮勘定8億47百万円、主な減少は、現金及び預金30億60百万円、機械装置及び運搬具5億19百万円であります。

負債は、前連結会計年度末比77億89百万円増加し、519億67百万円となりました。主な増加は、1年内返済予定長期借入金41億91百万円、支払手形及び買掛金21億75百万円、主な減少は、未払法人税等13億18百万円であります。

純資産は、前連結会計年度末比79億27百万円減少し、789億40百万円となりました。主な減少は、利益剰余金91億16百万円であります。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の65.7%から59.7%となりました。

 

(2) 経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は4億10百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において研究開発活動の状況に重要な変更はありません。