売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E36946 


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当社グループは「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、家から街まであらゆるシーンの映像をデータ化することで、人々の意思決定を支援していきたいと考え、クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie(セーフィー)」を開発・運営しております。「Safie」は高画質・安価・安全で、誰でも簡単にスマートフォンやパソコンで使える防犯カメラサービスとして、小売・飲食・サービス・建設・物流・製造・インフラ・公共・医療などの幅広い業界で活用いただいております。近年高まる防犯カメラとしての用途にとどまらず、遠隔での状況確認や業務ツールとの連携による業務効率化、AIを活用した映像解析による異常検知・予測などのニーズが急速に拡大しており、社会的な課題を解決できるソリューションの開発、提供を進めております。

当第1四半期連結累計期間では、これまで同様に「防犯」や「安心安全」へのニーズが堅調で市場環境は追い風の状況の中、エッジAIカメラ(注1)「Safie One(セーフィー ワン)」の販売が好調に進みました。店舗情報の可視化を通じて多様化する消費者ニーズにも応えることが可能なAIソリューションの「AI-App(アイアップ)」の導入事例も増加いたしました。

また、屋外での防犯・安心安全ニーズに対応するため、エッジAIを搭載した屋外向けクラウドカメラ「Safie GO PTZ AI(セーフィー ゴー ピーティーゼット エーアイ)」の提供を開始いたしました。エリアを事前に指定しておくことで同指定エリアへの侵入を検出・通知したり、トラブル発生時にすぐに対応・振り返りができるなど、屋外での不審行動や外部からの侵入に対しての防犯対策を強化することが可能になります。

建設業界においては、今年4月から働き方改革関連法案による時間外労働の上限規制が適用されたことに伴い、業務の効率化を進め生産性を向上させることが急務の中、屋外向けクラウドカメラ「Safie GO 360(セーフィー ゴー サンビャクロクジュウ)」を2月より提供開始いたしました。現場に行かずとも全景を隅々まで確認することができ、映像の撮り逃しがないため、より効率的な遠隔からの進捗管理・安全管理を提供可能になりました。

また、法改正の動きは建設業界のみに留まらず、今年4月より一部改正された旅客自動車運送事業運輸規則では、点呼状況を録音及び録画して電磁的方法により記録媒体に記録かつ90日間の保存が義務付けられたことを受け、バス運送事業者を中心に多くの運送会社にてセーフィーのカメラの導入が進みました。

カメララインナップのみならず、ソリューションラインナップも拡充しており、当社の多岐にわたるカメラ製品とデータ解析用のAIエンジンを融合させた調査サポートサービス「Safie Survey(セーフィー サーベイ)」の提供も開始いたしました。従来の手法でかかっていた多くの工数を削減し、手軽で高品質かつコスト効率よく交通量・通行量調査を実施することが可能になりました。

当社グループKPIであるARRは2024年3月末時点で9,734百万円(2023年3月末比26.1%増、注2)、課金カメラ台数は24.5万台(2023年3月末比25.6%増、注3)になりました。カメラ等の機器販売や設置作業費などが含まれるスポット収益は1,046百万円となり、クラウド録画サービス、一部のカメラのレンタルサービスや、LTE通信費、画像解析サービス等を含むリカーリング収益は2,400百万円となりました。

この結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高3,446,976千円(前年同四半期比36.5%増)、営業損失99,146千円(前年同四半期は営業損失182,381千円)、経常損失117,934千円(前年同四半期は経常損失184,192千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失126,926千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失185,144千円)となりました。

なお、当社グループは、映像プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

(注)1.推論・判断ができる人工知能(AI)を搭載したカメラ(エッジデバイス)のこと。

2.ARR:Annual Recurring Revenue。対象月の月末時点のMRR(Monthly Recurring Revenue)を12倍して算出。MRRは対象月末時点における継続課金となる契約に基づく当月分の料金の合計額(販売代理店経由の売上を含む)。

3.課金カメラ台数は、各四半期に販売したカメラ台数ではなく、各四半期末時点で稼働・課金しているカメラ台数。

② 財政状態の状況

(資産)

当第1四半期連結会計期間末における流動資産は9,996,846千円となり、前連結会計年度末に比べ257,461千円減少いたしました。これは主に、売掛金及び契約資産が150,012千円増加、流動資産のその他が220,106千円増加、商品が88,809千円増加した一方で、現金及び預金が720,909千円減少したことなどによるものであります。

当第1四半期連結会計期間末における固定資産は1,458,268千円となり、前連結会計年度末に比べ11,326千円増加いたしました。

この結果、資産合計は11,455,844千円となり、前連結会計年度末に比べ245,687千円減少いたしました。

 

(負債)

当第1四半期連結会計期間末における流動負債は1,479,866千円となり、前連結会計年度末に比べ145,671千円減少いたしました。これは主に、流動負債のその他が106,111千円減少、未払法人税等が30,017千円減少したことなどによるものであります。

当第1四半期連結会計期間末における固定負債は54,448千円となり、前連結会計年度末に比べ4,604千円減少いたしました。これは主に、固定負債のその他が4,190千円減少したことなどによるものであります。

この結果、負債合計は1,534,315千円となり、前連結会計年度末に比べ150,276千円減少いたしました。

 

(純資産)

当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は9,921,529千円となり、前連結会計年度末に比べ95,411千円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失126,926千円を計上したことに伴い利益剰余金が減少したことなどによるものであります。

この結果、自己資本比率は86.3%(前連結会計年度末は85.6%)となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、184,165千円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)主要な設備

前事業年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第1四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。

事業所名

(所在地)

設備の

内容

投資予定額

資金調達

方法

着手及び完了予定年月

完成後の

増加能力

総額

(千円)

既支払額

(千円)

着手

完了

当社

関西支店

(大阪府大阪市)

移転

40,781

3,788

増資資金

2023年10月

2024年9月

(注)4

(注)1.下線部分は変更箇所を示しております。

2.当社グループは映像プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

3.関西支店移転の投資予定額には差入敷金及び保証金が含まれております。

4.完成後の増加能力は、合理的な算定が困難であるため、記載しておりません。

 

(7)経営成績に重要な影響を与える要因

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。

 

(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。