E36946
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当社グループは「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、家から街まであらゆるビジネスシーンの映像をデータ化することで、人々の意思決定を支援するクラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を開発・運営しております。「Safie」は高画質・安価・安全で、誰でも簡単にスマートフォンやパソコンで使える監視カメラサービスとして、飲食・サービス・小売・建設・製造・インフラ・公共・金融・物流などの幅広い業界で活用いただいております。監視カメラや防犯という用途にとどまらず、人手不足でチェックできなかった作業工程やへき地の現場の見える化や、遠隔地の現場や複数の現場の一括管理など、生産性向上や業務改善のための導入が広がっております。当第3四半期連結累計期間においても、構造的課題である労働人口の減少に対する各企業の取り組みは強化されており、各現場において直面する課題の解決に向けて当社グループが果たすべき役割はますます高まっていると認識しております。
当第3四半期連結累計期間では、店舗を利用するお客さまに安心安全を提供するための防犯に対する市場ニーズが改めて見直されております。また建設業界においては、働き方改革関連法案が2024年4月から適用されることを背景に、弊社サービスの導入が継続しております。
当社の事業基盤となる防犯ニーズや遠隔での現場の見える化ニーズを確実に獲得しながら、当四半期では、遠隔接客サービス「RURA」を提供するタイムリープ株式会社への出資を行うなど、提供可能なソリューションの拡大にも取り組みました。
当社KPIであるARRは2023年9月末時点で8,603百万円(2022年9月末比24.3%増、注1)、課金カメラ台数は219千台(2022年9月末比28.2%増、注2)になりました。カメラ等の機器販売や設置作業費などが含まれるスポット収益は2,477百万円となり、クラウド録画サービス、一部のカメラのレンタルサービスや、LTE通信費、画像解析サービス等を含むリカーリング収益は5,981百万円となりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高8,458,939千円(前年同四半期比26.2%増)、営業損失838,857千円(前年同四半期は営業損失885,353千円)、経常損失852,759千円(前年同四半期比は経常損失902,033千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失853,620千円(前年同四半期は親会社株式に帰属する四半期純損失904,899千円)となりました。
なお、当社グループは、映像プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(注1)ARR:Annual Recurring Revenue。対象月の月末時点のMRR(Monthly Recurring Revenue)を12倍して算出。MRRは対象月末時点における継続課金となる契約に基づく当月分の料金の合計額(販売代理店経由の売上を含む)。
(注2)課金カメラ台数は、各四半期に販売したカメラ台数ではなく、各四半期末時点で稼働・課金しているカメラ台数。
② 財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は10,377,178千円となり、前連結会計年度末に比べ857,487千円減少いたしました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が361,189千円増加、その他の流動資産が191,284千円増加、現金及び預金が1,462,993千円減少したことなどによるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における固定資産は1,790,576千円となり、前連結会計年度末に比べ300,063千円増加いたしました。これは主に、有形固定資産が180,334千円増加、投資有価証券が187,710千円増加、投資その他の資産のその他が67,981千円減少したことなどによるものであります。
この結果、資産合計は12,168,057千円となり、前連結会計年度末に比べ557,485千円減少いたしました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は1,525,428千円となり、前連結会計年度末に比べ135,800千円増加いたしました。これは主に、買掛金が125,348千円増加、1年内返済予定の長期借入金が60,138千円増加したことなどによるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における固定負債は63,328千円となり、前連結会計年度末に比べ31,117千円減少いたしました。これは、長期借入金が91,380千円減少、その他の固定負債が60,262千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,588,757千円となり、前連結会計年度末に比べ104,682千円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は10,579,299千円となり、前連結会計年度末に比べ662,168千円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失853,620千円を計上したことなどによるものであります。
この結果、自己資本比率は86.9%(前連結会計年度末は88.3%)となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、603,580千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは、次のとおりであります。
事業所名 (所在地) |
設備の 内容 |
投資額 (千円) |
完了年月 |
本社 (東京都品川区) |
本社移転 |
531,668 |
2023年7月 |
(注)前連結会計年度の設備の新設の計画において、投資予定額を800,000千円としておりましたが、投資実績額としては531,668千円となっております。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。