株式会社ウィルズ

ブランドなど:IR-naviプレミアム優待倶楽部
情報・通信業インターネットグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E35284 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の概況

① 経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く環境は、業績への懸念がある企業や機関投資家保有比率の高い大手企業、上場廃止企業で株主優待制度を廃止する動きがあったものの、一部大手企業においては株主優待制度を新設する動きも見受けられました。また、配当利回りと株主優待利回りを合計した総合利回りの向上、株式流動性の改善及び企業の認知度向上等を目的に新たに株主優待制度を導入する企業もあり、引き続き需要があることが伺えます。結果として、株主優待制度導入企業数は、1,473社となりました(2024年3月31日現在)。

 このような環境において、当社グループは、「上場企業と投資家を繋ぐことにより効率的な資本市場の実現と上場企業の企業価値最大化を支援すること」のミッションの下、機関投資家マーケティングプラットフォーム「IR-navi」、個人投資家マーケティングプラットフォーム「プレミアム優待倶楽部」及び顧客企業ごとに異なる株主優待ポイントの合算利用を可能とする株主優待共通コイン「WILLsCoin」、バーチャル株主総会の推進等の株主総会プロセスの電子化並びに電子議決権行使プラットフォーム「WILLsVote」のサービス提供を行いました。また、競争優位性のある「サステナビリティソリューション」を、より良いサービスとして提供してまいります。

 当第1四半期連結累計期間においては、株主管理プラットフォーム事業である「プレミアム優待倶楽部」及び「IR-navi」の既存顧客からのストック収入が堅調に推移したことに加え「プレミアム優待倶楽部」は、魅力的な株主優待商品ラインナップ拡充により新規顧客の獲得を積極的に取り組み、また、「サステナビリティソリューション」は、TCFD、SDGsなどを背景に高いクオリティを追及し新規受注を獲得いたしました。

一方、利益面については、営業及び開発体制強化による人員の採用と定着に向けて平均7%の賃上げを実施し、固定費が増加いたしました。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高は840,565千円(前年同期比6.6%増)、営業利益は103,386千円(同15.4%減)、経常利益は109,873千円(同11.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は68,298千円(同20.4%減)となりました。

 

 報告セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

 

(株主管理プラットフォーム事業)

 「プレミアム優待倶楽部」は、「ポイント制株主優待」と株主の「電子化」(株主の電子メールアドレスを取得して法定書類を電磁的に提供し、また株主専用サイトにおける上場企業と株主との双方向コミュニケーションを実現すること)を組み合わせたサービスであります。契約社数は2023年度末より2社純増し、計92社になりました。また、顧客企業の株主数の増加及び1社当たりのポイント売上高の平均単価が増加いたしました。これらの結果、「プレミアム優待倶楽部」の売上高は584,843千円(前年同期比13.7%増)となりました。

 「IR-navi」は、上場企業へ提供している機関投資家マーケティングプラットフォームサービスであります。契約社数は2023年度末より6社純増し、計349社となり売上高は68,505千円(同12.1%増)となりました。

 「サステナビリティソリューション」は、統合報告書やアニュアルレポート等の投資家とのコミュニケーションツールを企画、制作するサービスであります。サステナビリティ関連情報を基軸とした投資家との対話が高度化したことで受注が堅調に推移し、売上高は104,527千円(同31.8%増)となりました。

 「その他」は、株主総会、決算説明会の企画及び運営サポートを行うサービス等であります。株主管理のDX推進を背景としたバーチャル株主総会及びオンライン決算説明会の受注が減少したことにより、売上高は9,903千円(同6.2%減)となりました。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の株主管理プラットフォーム事業の売上高は767,779千円(同15.4%増)、セグメント利益は126,453千円(同3.6%増)となりました。

 

(広告事業)

 広告事業は、「自社媒体 Web広告」と「Web広告代理店及びアドバタイジングゲーム」によって構成されております。

 「自社媒体 Web広告」は、自社媒体におけるWeb広告配信を行うサービスであります。

Web検索からのアクセスが減少したことにより売上高は41,253千円(同54.7%減)となりました。

 「Web広告代理店及びアドバタイジングゲーム」は、「自社媒体 Web広告」で蓄積してきたWebマーケティング及びWeb広告のノウハウを活かし、広告代理店として顧客のWeb広告活動のサポートを行うサービスであります。また、顧客のWebサイトに株式会社ネットマイルが開発したゲームソリューションを導入し、Web広告売上及びユーザーのロイヤリティ向上等を行っております。一部広告主の出稿方針の変更により、インフルエンサー売上が減少し、売上高は33,837千円(同12.9%減)となりました。

 「その他」の受託開発に伴うサービスについての売上高は900千円(前年四半期と同額)となりました。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の広告事業の売上高は75,990千円(同41.9%減)、セグメント損失は23,067千円(前年四半期は218千円の利益)となりました。

 

② 財政状態の状況

 当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ290,944千円減少の3,371,790千円となりました。これは主に、ソフトウエア仮勘定が52,798千円増加したものの、現金及び預金が323,598千円減少したこと等によるものであります。

 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ236,827千円減少の1,572,702千円となりました。これは主に、

未払金が10,893千円増加したものの、賞与引当金18,006千円、役員賞与引当金21,190千円、未払法人税等129,417千円とそれぞれ減少したこと等によるものであります。

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ54,116千円減少の1,799,087千円となりました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことにより68,298千円増加したものの、配当金の支払により124,279千円減少したこと等によるものであり、自己資本比率は53.2%となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。