E00848 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、経済活動が正常化し、インバウンド需要に回復の動きが見られたものの、円安、資源・原材料価格の高止まり、世界情勢の緊迫化、各国のインフレ抑制生産、中国景気の減速等、依然として先行きは不透明であり、事業を取り巻く環境は厳しい状況にあると考えています。
化学工業におきましても、石油化学製品、半導体関連、EV電池等、化学工業をけん引してきた製品群の市況が低迷している中、原燃料が依然として高い水準にあるため、収益への影響が避けられない状況にあるなど、引き続き厳しい経営環境が続いていると認識しております。
こうした状況下、当社は外部環境の変化に迅速かつ的確に対応するため、当期を起点とする3か年の中期経営計画を策定し、定めた経営目標を達成するために重要課題を克服・解決することで、持続可能な社会の実現に取り組んでおります。
当第3四半期累計期間の業績状況といたしましては、化成品関係の製品の売り上げが好調に推移したものの、半導体市況低迷の影響で半導体関連材料の売上が減少したため、売上高は前年同四半期比1.0%減の8,925百万円となりました。また、昨年9月8日に弊社常磐工場(福島県いわき市)を襲った台風13号の影響で稼働損失を計上したことなどから、営業利益は前年同四半期比10.9%減の487百万円にとどまりましたが、昨年度計上した米国アンチ・ダンピング関税費用がなくなったことから、経常利益は前年同四半期比38.6%増の485百万円、四半期純利益は前年同四半期比28.1%増の356百万円となりました。
製品区分ごとの販売の状況は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
(アミノ酸関係)
食品用途の輸出販売が好調であったものの、半導体関連用途の販売が減少したことから、売上高は3,076百万円と、前年同四半期に比べ595百万円(16.2%)の減収となりました。
(化成品関係)
高分子材料、機能性ポリマー原料、特殊触媒などの輸出販売が増加したことにより、売上高は3,159百万円と、前年同四半期に比べ451百万円(16.7%)の増収となりました。
(医薬品関係)
一部の国内向け原薬及び原薬中間体の販売が減少したものの、輸出販売は順調であったことから、売上高は2,689百万円と、前年同四半期に比べ54百万円(2.1%)の増収となりました。
輸出の売上に関しましては、全売上高に対して47.2%を占め、4,209百万円と前年同四半期と比べ543百万円(14.8%)の増加となりました。
当第3四半期会計期間末の資産合計は22,220百万円と、前事業年度末と比べ101百万円(0.5%)の増加となりました。これは主に、受取手形及び売掛金、製品、建設仮勘定の増加と、現金及び預金、機械及び装置、流動資産のその他の減少によるものであります。
当第3四半期会計期間末の負債合計は10,385百万円と、前事業年度末と比べ253百万円(2.4%)の減少となりました。これは主に、短期借入金、長期借入金の増加と、支払手形及び買掛金、1年内返済予定の長期借入金、賞与引当金の減少によるものであります。
当第3四半期会計期間末の純資産合計は11,834百万円と、前事業年度末と比べ355百万円(3.1%)の増加となりました。これは主に、利益剰余金、その他有価証券評価差額金の増加によるものであります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は、495百万円であります。
なお、当第3四半期累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。