売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05020 IFRS


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

   文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 (1)経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待されております。しかしながら、全世界的な情勢への不安感や不透明感がみられる中で、物価の上昇や金融資本市場の変動、供給面での制約等による景気の下振れリスクに十分注意する必要があり、先行きは予断を許さない状況であります。

当社グループにおける、各事業を取り巻く環境も日々変化しており、一般消費動向の影響を受け易い事業も一部あるものの、機動的に必要かつ十分な対策を行うこととしております。

 

このような中、株式会社ノース・リバー(以下「NR」という。)が主にゲームアプリの企画・開発・運営等を行う株式会社10ANTZ(以下「TA」という。)の株式の51%を2024年1月1日付けで取得しており、今後も積極的な投資活動による当社グループの更なる収益規模の拡大及び強化に向けた展開を図っております。

また、昨年新設いたしましたbijoux株式会社(以下「BJ」という。)による、大型の新人発掘オーディションを開催し、約7,000名のご応募の中から選出された33名のファイナリストによりまして、3月20日に最終選考会が開催されグランプリを決定しております。

 

総合エンターテインメント事業では、事業環境の改善に伴い、大型イベントの開催やライブ・ツアーなどのほか、その他のタレントにつきましても、ドラマや各種番組への出演等、積極的な活動を展開いたしました。

映像制作事業につきましては、既存の番組制作の進捗のほか、特番放送されていた番組がレギュラー化されたことに加え、ドラマ制作や参画した映画製作案件が公開されるなど順調なほか、海外を含めた動画配信プラットフォーム向けの映像制作を行っております。

広告代理店事業につきましても、インターネット広告事業及びインターネットメディア事業を中心に各種継続案件を着実に積み上げることで売上強化に努めております。

 

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における業績は、売上収益6,860百万円(前年同四半期比△2.0%)、営業利益372百万円(前年同四半期比△69.2%)、税引前四半期利益356百万円(前年同四半期比△70.1%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益338百万円(前年同四半期比△66.2%)となりました。

営業利益以降につきましては、前年同四半期比で大幅なマイナスとなっておりますが、こちらは売上原価率の上昇に伴い売上総利益が280百万円減少していることならびに、持分法による投資利益が348百万円減少していることさらに、TAのグループインに伴う当該会社の四半期損失195百万円が主な要因となっております。

なお、持分法による投資利益は乃木坂46合同会社に紐付くものであり、主な減少要因といたしましては、政府・行政機関により実施されていたコロナ禍に係る各種補助金制度に伴う収入が前年同四半期比で大幅に減少したことのほか、イベントや興行等において声出し開催が解禁されたことによる消費ニーズの向上により、物販等の収入が想定を上回り、例年に比べて非常に好調であった前年同四半期との比較において減少したことによるものであると考えております。

 

セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

 

 

 <セグメント別概況>

 〔総合エンターテインメント事業〕

 (ライブ・エンターテインメント部門)

同部門につきましては、株式会社ゼスト(以下「ゼスト」という。)及びNRならびに株式会社A.M.Entertainment(以下「AME」という。)が、アーティストやタレント、スポーツ選手などのマネジメントを行っております。当社グループの主要アーティストの主な活動内容は以下のとおりであります。

 

アーティスト名

実施時期

内容:備考欄

SKE48

1月12日~

3月26日

派生ユニット「プリマステラ」4都市10公演

1月27日

TBS「STU48の7ならべ×SKE48の大富豪はおわらない!合同ライブ」

2月3日

Hello Music Festival 2024 in TOKYO

2月27日

TBS「PLAYLIST」

2月28日

32nd シングル「愛のホログラム」リリース

3月7日付けのオリコン週間合算シングルランキングで、通算9作目の合算シングル1位獲得となり、女性アーティストによる「合算シングル通算1位獲得作品数」記録を女性アーティスト歴代3位タイから歴代単独3位とした。

3月8日

フジテレビ「オールナイトフジコ」

乃木坂46

1月25日~27日

34th シングルアンダーライブ 3公演

3月7日~10日

12th YEAR BIRTHDAY LIVE 4公演

3月18日

TBS「CDTV ライブ!ライブ!」

3月22日

テレビ朝日系「MUSIC STATION」

3月29日

日本テレビ系「バズリズム」

Novel

bright

1月21日

「FUKUOKA MUSIC FES.2024」

2月21日~

3月12日

NOVELCITY CARNIVAL Vol.4 3都市3公演

3月7日

4月3日リリースのMajor 3rd Full Album「CIRCUS」に収録されている新曲「Awesome Life」が、アサヒグループ食品「ミンティア」のCMソングに決定

3月16日

めざましテレビ30周年フェス in 東京

3月30日

SAPPORO MUSIC EXPERIENCE 2024

 

そのほか、当社グループに所属するアーティストやタレントの活動においては、2023年12月末でSKE48を卒業した「江籠裕奈」が1月1日よりソロ活動を開始したほか、ゼスト及びAME所属の「et-アンド-」や「若月佑美」、「小栗有以」、「生駒里奈」、「鈴木絢音」、「古畑奈和」、「まるり」などが、ドラマや各種イベント、情報番組への出演のほか、アニメや企業とのタイアップなど、様々な場面において活躍の場を増やしております。

 

 (デジタル・コンテンツ部門)

同部門につきましては、主にTAが、アイドルとの恋愛疑似体験ができる恋愛シミュレーションゲームアプリの企画・開発・運営を行っております。リリースから8周年を迎えた乃木坂46公式の「乃木恋」や、日向坂46公式の「ひなこい」、櫻坂46公式の「サクコイ」など、坂道シリーズ唯一の公式ゲームアプリ等に係る業務を行っております。

 

以上の結果、総合エンターテインメント事業の業績は、売上収益3,634百万円(前年同四半期比+19.0%)、セグメント利益526百万円(前年同四半期比△54.5%)となりました。売上収益では好調であるものの、前述のとおり、コロナ禍に係る各種補助金制度に伴う収入が前期比大幅に減少したことを主な要因とする持分法による投資利益の減少に加え、今期よりグループインしておりますTA及びBJ等に紐付く費用が増加したことなどにより、前年同四半期比では減益となっております。

 

 〔映像制作事業〕

同事業につきましては、株式会社UNITED PRODUCTIONS及び株式会社macaroniが既存の人気バラエティ番組や、所属アーティストのMVの制作のほか、ドラマ制作、映画製作委員会への出資及び製作を行っております。映像制作における、主な成果(レギュラー化やドラマ、映画製作等)は以下のとおりであります。

 

 

分類

放送・公開

開始日等

番組名(補足)

バラエティ

1月4日

テレビ朝日「とみおたち」(特番)

1月6日

NHK総合「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」(新春SP)

1月7日

TBS「オールスタードッキリ祭」4時間SP(特番)

1月9日

フジテレビ「今夜はナゾトレ川柳四天王2024VS新世代!川柳下剋上SP!」

1月16日

TBS「THE神業チャレンジ」2時間SP

2月9日

Netflixコメディシリーズ「トークサバイバー!~トークが面白いと生き残れるドラマ~」のシーズン3が制作決定。制作プロダクションとして参画。

3月13日

テレビ東京「何を隠そう…ソレが!」(特番)

3月19日

テレビ東京「何を隠そう…ソレが!」が4月24日からレギュラー化決定。

3月24日

J:COM「花火のギモン」(特番)

ドラマ

1月26日~

3月29日

TBSドラマ「不適切にもほどがある!」放送

映画

3月8日~

公開終了

映画「マイホームヒーロー」全国公開

 

その他にも、既存のバラエティ番組をはじめ、年始特番を多数制作しており、積極的に受注を獲得し、着実に実績を積み上げております。

株式会社TechCarryで展開しております、番組制作等でプロの技術者が使用する機材レンタル事業や編集作業を行うポスプロ事業につきましては、着実に実績を積み上げております。

制作スタッフの派遣事業につきましては、派遣先である映像制作会社の状況に伴って、派遣の受け入れの変動はあるものの、引き続き順調に推移しております。

 

以上の結果、映像制作事業の業績は、売上収益1,449百万円(前年同四半期比△1.1%)、セグメント利益12百万円(前年同四半期比△89.0%)となりました。なお、大型特番の制作や新レギュラー番組の制作費用が当初の想定を上回りましたものの、対計画比では売上、利益共にプラスにて推移しております。

 

 〔広告代理店事業〕

株式会社FA Projectにて展開するデジタル広告部門では、インターネット広告事業及びインターネットメディア事業を展開しており、男性用脱毛サロンやフィットネスジム、ゴルフレッスンスクール等の顧客獲得の実績を積み上げており、クライアントの要望に基づく広告案件を、YouTube等の動画配信プラットフォームを中心としたSNS媒体向けに制作するほか、アフィリエイト広告等の戦略的な広告展開を図っております。

株式会社allfuzにて展開する広告代理店部門につきましては、特に株式会社セブン‐イレブン・ジャパンが展開しているセブンネットショッピングにおいて、年間を通して様々な取り組みを実施しております。広告代理店における、当第1四半期連結累計期間における実績となった主な実施案件は以下のとおりであります。

 

EC販売・

キャンペーン等開始日

案件名

2023年10月6日

CANADA GOOSE 新店舗オープンイベントキャスティング

(窪塚洋介)(内田理央)(塩野瑛久)

2023年10月19日~

QVC出演キャスティング (松本明子)

2023年11月1日~

全日本大学バスケ選手権のオフィシャルサポーター就任(僕が見たかった青空)

2023年11月22日~

KOSE「MAKE KEEP MIST」SNS広告(小栗有以)

2023年11月24日~

「RESEXXY」WEB企画キャスティング(中尾暢樹)

2023年12月21日~

KOSE「MAKE KEEP MIST」広告動画(小栗有以)

2023年12月22日~

CROSS×RIVER PRODUCTION オフィシャルグッズ

2023年12月25日~

純烈 marimani 第1弾セラミックかっさ販売

2024年1月4日~

「CHINTAI」の新CM 他(僕が見たかった青空)

2024年2月20日~

小栗有以 オリジナルバスソルト付きカレンダー(予約開始)

2024年2月21日~

TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2024 グッズ販売(予約開始)

2024年2月23日~

3月31日

LIVE EMPOWER CHILDREN 2024 コンテンツプリント

2024年3月29日~

Bistro NAOTO

※販売開始時期やキャンペーン開始時期を問わず、当第1四半期連結累計期間の積み上げ案件を列挙しております。

 

※広告代理店部門におきましては、相手先企業との契約上の兼ね合いから公表できる案件名は少なく、上記実績はその一

 部となります。上記のほか、有名スポーツ選手を起用したテレビCMに関する案件、スポーツ競技や各種イベント、著

 名アーティストの協賛に関わる業務、行政機関や各企業、学校法人等からの依頼案件において実績を積み上げておりま

 す。

 

以上の結果、広告代理店事業の業績は、売上収益1,753百万円(前年同四半期比△28.5%)、セグメント損失5百万円(前年同四半期はセグメント利益68百万円)となりました。なお、既存の広告代理店部門では対計画比プラスで推移しているものの、デジタル広告部門においては、クライアントとの取り引きの中で特に携わっております脱毛市場においては、需要が減少する時期的な影響が想定よりも大きかったことで、売上、利益共に対計画比で軟調に推移いたしました。第2四半期以降で繁忙期に突入いたしますので、引き続き収益規模の最大化を図ってまいります。

 

 〔その他事業〕

同事業につきましては、当社において不動産賃貸事業を展開しております。

 

以上の結果、その他事業の業績は、売上収益22百万円(前年同四半期比△6.8%)、セグメント利益5百万円(前年同四半期比△6.1%)となりました。

 

(2)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当第1四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末に比べて1,213百万円増の28,428百万円となりました。これは主として現金及び現金同等物が減少した一方で、その他の金融資産、のれん、営業債権及びその他の債権、持分法で会計処理している投資が増加したことによるものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べて770百万円増の8,466百万円となりました。これは主として社債及び借入金、未払法人所得税等及び契約負債が増加したことによるものであります。

資本につきましては、前連結会計年度末に比べて442百万円増の19,962百万円となりました。これは主として自己株式の処分により増加したことによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,603百万円減少し2,480百万円となりました。

当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、50百万円の資金の減少(前年同四半期は34百万円の資金の減少)となりました。これは主として税引前四半期利益が計上された一方で、営業債務及びその他の債務の減少により資金が減少したことによるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、2,266百万円の資金の減少(前年同四半期は150百万円の資金の減少)となりました。これは主として被担保債権の取得及び連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出によるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、286百万円の資金の減少(前年同四半期は650百万円の資金の減少)となりました。これは主として自己株式の売却及び長期借入れによる収入により資金が増加した一方で、利息及び配当金の支払、長期借入金の返済、リース負債の返済により資金が減少したことによるものであります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

   当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

   該当事項はありません。