売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00991 IFRS


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第1四半期の連結業績は、売上高929億6千5百万円(前年同期比2.3%増、為替変動の影響を除いた実質前年同期比0.2%減)、事業利益39億9千4百万円(前年同期比59.6%増)、営業利益48億9千3百万円(同107.2%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益35億4千8百万円(同124.9%増)となりました。

当社グループは、中期経営計画「Vision(ビジョン)2030 1st(ファースト) STAGE(ステージ)」の最終年度となる本年を、これまでの計画の進捗等を踏まえ、次期中期経営計画を見据えた収益基盤再構築の年と位置付けております。

成長戦略の中心となる海外事業においては、引き続き積極的な事業拡大施策を推進するとともに、国内においては、高付加価値点眼剤の新製品投入や、オーラルケア分野を中心とした主力ブランドの重点育成に取り組む一方、収益性の改善に向けて非注力分野のブランド譲渡を決定するなど、ポートフォリオ改革にも着手しました。

 

[経営成績の概況]

 

当第1四半期(百万円)

前第1四半期(百万円)

増減率

売上高

92,965

90,849

2.3

事業利益

3,994

2,502

59.6

営業利益

4,893

2,361

107.2

親会社の所有者に帰属する四半期利益

3,548

1,578

124.9

 

(注)事業利益は、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除したもので、恒常的な事業の業績を測る当社の利益指標です。

 

[セグメントごとの経営成績]

 

売上高

事業利益

 

当第1四半期(百万円)

前第1四半期(百万円)

増減率

当第1四半期(百万円)

前第1四半期(百万円)

増減率

一般用消費財事業

57,895

60,049

△3.6

2,231

1,054

111.7

産業用品事業

13,049

14,706

△11.3

782

1,010

△22.5

海外事業

39,746

34,266

16.0

2,206

1,567

40.8

その他

3,808

5,767

△34.0

165

423

△60.8

小計

114,500

114,789

△0.3

5,386

4,055

32.8

調整額

△21,534

△23,939

 

△1,392

△1,553

 

合計

92,965

90,849

2.3

3,994

2,502

59.6

 

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

なお、セグメントごとの経営成績については、セグメント内およびセグメント間の内部売上高を含んでおります。

 

① 一般用消費財事業

当事業は、「オーラルケア分野」、「ビューティケア分野」、「ファブリックケア分野」、「リビングケア分野」、「薬品分野」、「その他の分野」で構成されています。全体の売上高は、前年同期比3.6%の減少となりました。事業利益は、前年同期比111.7%の増加となりました。

 

 

当第1四半期(百万円)

前第1四半期(百万円)

増減率

売上高

57,895

60,049

△3.6

事業利益

2,231

1,054

111.7

 

 

[売上高の分野別状況]

 

当第1四半期(百万円)

前第1四半期(百万円)

増減率

オーラルケア分野

15,690

15,431

1.7

ビューティケア分野

5,360

5,486

△2.3

ファブリックケア分野

12,939

13,899

△6.9

リビングケア分野

4,375

4,980

△12.2

薬品分野

5,602

5,526

1.4

その他の分野

13,927

14,724

△5.4

 

 

(オーラルケア分野)

当分野は、「ハミガキ」、「ハブラシ」、「デンタルリンス」等で構成されています。

ハミガキは、「NONIO(ノニオ)プラスホワイトニング ハミガキ」や「システマハグキプラス プレミアムハミガキ よくばりな美白」が好調に推移したものの、一部ブランドの販売戦略の見直し等により、全体の売上は前年同期比微減となりました。

ハブラシは、「クリニカアドバンテージ ハブラシ」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。

デンタルリンスは、「NONIO(ノニオ)プラスホワイトニング デンタルリンス」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。

以上により、分野全体の売上は、前年同期比1.7%の増加となりました。

 

(ビューティケア分野)

当分野は、「ハンドソープ」、「ボディソープ」、「制汗剤」等で構成されています。

ハンドソープは、キレイキレイブランドが前年同期を下回ったことから、全体の売上は前年同期を下回りました。

ボディソープは、「hadakara(ハダカラ)ボディソープ 泡で出てくるタイプ」が堅調に推移したものの、液体タイプが前年同期を下回り、全体の売上も前年同期比微減となりました。

以上により、分野全体の売上は、前年同期比2.3%の減少となりました

 

 

(ファブリックケア分野)

当分野は、「柔軟剤」、「洗濯用洗剤」等で構成されています。

柔軟剤は、「ソフラン プレミアム消臭」が前年同期を上回りましたが、「ソフラン アロマリッチ」が前年同期を下回り、全体の売上も前年同期を下回りました。

洗濯用洗剤は、昨年「NANOX(ナノックス) one(ワン)」を発売した液体高濃度洗剤が順調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。

以上により、分野全体の売上は、前年同期比6.9%の減少となりました

 

(リビングケア分野)

当分野は、「住居用洗剤」、「台所用洗剤」等で構成されています。

住居用洗剤は、浴室用カビ防止剤「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」が前年同期を下回り、全体の売上も前年同期を下回りました。

台所用洗剤は、食器洗い機専用洗剤「CHARMY(チャーミー) クリスタ」が順調に推移しましたが、「CHARMY(チャーミー) Magica(マジカ)」が前年同期を下回り、昨年の一部商品の販売終了とあわせ、全体の売上は前年同期を下回りました。

以上により、分野全体の売上は、前年同期比12.2%の減少となりました

 

(薬品分野)

当分野は、「解熱鎮痛薬」、「点眼剤」、「ニキビ薬」等で構成されています。

解熱鎮痛薬は、「バファリン プレミアムDX(ディーエックス)」が前年同期を大幅に上回り、全体の売上は前年同期を上回りました。

点眼剤は、眼疲労・かすみ・充血・かゆみのこれらすべての症状を治す新製品「スマイル40 プレミアム ザ・ワン」シリーズがお客様のご好評をいただき、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。

ニキビ薬は、「ペアアクネクリームW」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。

足用冷却シートは、「休足時間 足すっきりシート」が好調に推移し、全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。

以上により、分野全体の売上は、前年同期比1.4%の増加となりました

 

(その他の分野)

当分野は、ペット用品、ギフト・ノベルティ、歯科ルート品等で構成されています。

ペット用品は、オーラルケア用品「PETKISS(ペットキッス)」や猫用トイレの砂「ニオイをとる砂」が堅調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。

ギフト・ノベルティは、市場縮小等の影響を受け、前年同期を下回りました。

分野全体の売上は、昨年、機能性食品事業を終了したこともあり、前年同期比5.4%の減少となりました

 

② 産業用品事業

当事業は、タイヤ用ゴムの防着剤等を取り扱う「モビリティ分野」、二次電池用導電性カーボン等の「エレクトロニクス分野」、施設・厨房向け洗浄剤等の「業務用洗浄剤分野」等で構成されており、全体の売上高は、前年同期比11.3%の減少となりました。事業利益は、前年同期比22.5%の減少となりました

 

 

当第1四半期(百万円)

前第1四半期(百万円)

増減率

売上高

13,049

14,706

△11.3

事業利益

782

1,010

△22.5

 

 

モビリティ分野では、タイヤ用ゴムの防着剤が順調に推移し、全体の売上は前年同期を上回りました。

エレクトロニクス分野では、二次電池用導電性カーボンが前年同期を下回り、全体の売上も前年同期を下回りました。

業務用洗浄剤分野では、ハンドソープが前年同期を上回り、全体の売上も前年同期を上回りました。

 

③ 海外事業

海外は、タイ、マレーシア等の東南・南アジア、中国、韓国等の北東アジアにおいて事業を展開しております。全体の売上高は、前年同期比16.0%の増加(為替変動の影響を除いた実質前年同期比は8.7%の増加)となりました。事業利益は、前年同期比40.8%の増加となりました

 

 

当第1四半期(百万円)

前第1四半期(百万円)

増減率

売上高

39,746

34,266

16.0

事業利益

2,206

1,567

40.8

 

 

  [地域別状況]

 

 

当第1四半期(百万円)

前第1四半期(百万円)

増減率

東南・南アジア

売上高

24,005

20,876

15.0

 

事業利益

1,443

875

64.9

北東アジア    

売上高

15,740

13,389

17.6

 

事業利益

763

692

10.3

 

 

(地域別の状況)

東南・南アジア全体の売上高は、前年同期比15.0%の増加(為替変動の影響を除いた実質前年同期比は8.4%の増加)、事業利益は64.9%の増加となりました。

タイでは、洗濯用洗剤「Pao(パオ)」が順調に推移するとともに、ボディソープ「植物物語」が好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。

また、マレーシアでは洗濯用洗剤「トップ」が前年同期を大幅に上回り、円貨換算後の全体の売上も前年同期を大幅に上回りました。

北東アジア全体の売上高は、前年同期比17.6%の増加(為替変動の影響を除いた実質前年同期比は9.2%の増加)、事業利益は10.3%の増加となりました。

中国では、販売エリアの拡大等に継続して取り組んだことにより、ハミガキ「ホワイト&ホワイト」が好調に推移し、円貨換算後の全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。

また、韓国では、洗濯用洗剤「BEAT(ビート)」が順調に推移するとともに、点眼剤「Eyemiru(アイミル)」が前年同期を大幅に上回り、円貨換算後の全体の売上は前年同期を大幅に上回りました。

 

④ その他

建設請負事業等を含むその他では、全体の売上高は、前年同期比34.0%の減少となりました。事業利益は、前年同期比60.8%の減少となりました。

 

 

当第1四半期(百万円)

前第1四半期(百万円)

増減率

売上高

3,808

5,767

△34.0

事業利益

165

423

△60.8

 

 

(2) 財政状態の状況

資産合計は、現金及び現金同等物の減少等により、前連結会計年度末と比較して234億6千1百万円減少し、4,629億2百万円となりました。資本合計は、58億3千万円減少し、2,923億4百万円となり、親会社所有者帰属持分比率は59.1%となりました。

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、営業債務及びその他の債務の減少等により、51億3千4百万円の資金の減少となりました。(前年同期は112億4千9百万円の資金の減少

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、50億8千8百万円の資金の減少となりました。(前年同期は127億5千万円の資金の減少

財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出等により、142億9千8百万円の資金の減少となりました。(前年同期は51億4千8百万円の資金の減少

以上の結果、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ237億7千5百万円減少し、617億5千万円となりました。また、前第1四半期連結会計期間末に比べて104億6百万円減少しました。

 

(4) 事業上および財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、事業上および財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は25億2千万円であります。