E00993 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、経済・物価の不確実性は依然として高いものの、雇用や所得環境は緩やかに改善し、全体としては底堅く推移しました。海外経済につきましては、欧米を中心にインフレ抑制や金融引き締めによる経済の減速がみられたものの、回復が持続しました。
今後の内外経済の見通しにつきましては、海外経済の回復ペース鈍化による影響を受けつつも引き続き緩やかな回復基調が続くとみられますが、地政学的リスクの長期化に伴うエネルギー・原材料価格の推移、世界的な金融引き締め、不安定な為替変動などによる経済減速の影響等について十分注視する必要があります。
香料業界においても、世界経済の動向に合わせる形で、全体としては回復基調で推移しました。依然として競合他社との競争環境は厳しい状況が続いておりますが、市場としては、中国や東南アジアでの成長が引き続き期待できる一方、成熟市場である欧米においては、インフレの沈静化を受け底堅い成長が見込まれます。
このような中、当社グループは「人にやさしく、環境にやさしく」をスローガンとする『Vision 2040』のもと、中期経営計画『New Global Plan-1(NGP-1)』(2021-2023年度)を推進してまいりました。
(経営成績の状況)
当第3四半期連結累計期間の売上高は、148,572百万円(前年同四半期比4.9%増)となりました。部門別売上高では、フレーバー部門は、当社において飲料向け等が好調に推移した他、為替変動の影響を受けたことにより、83,804百万円(前年同四半期比3.3%増)、フレグランス部門は、当社やシンガポール子会社及びインドネシア子会社において香粧品向け等が好調に推移した他、為替変動の影響を受けたことにより、46,456百万円(前年同四半期比10.8%増)、アロマイングリディエンツ部門は、為替変動の影響等を受けたことにより、9,532百万円(前年同四半期比6.3%増)、ファインケミカル部門は、当社において一部の医薬品中間体が前期を下回ったこと等により、7,722百万円(前年同四半期比9.5%減)となりました。その他不動産部門は、1,056百万円(前年同四半期比1.4%減)となりました。
利益面では、海外売上高が現地通貨ベースで減収となったことや原料高騰の影響等を受けたことにより、営業利益は2,609百万円(前年同四半期比53.1%減)、経常利益は4,043百万円(前年同四半期比46.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,243百万円(前年同四半期比45.4%減)となりました。
セグメントにつきましては、日本は、当社のフレーバー部門及びフレグランス部門が堅調に推移したこと等により、売上高は55,334百万円(前年同四半期比1.6%増)となったものの、原料高騰の影響等もあり、営業利益は268百万円(前年同四半期比84.2%減)となりました。米州は、ファインケミカル部門が好調に推移した他、為替変動の影響を受けたことにより、売上高は38,444百万円(前年同四半期比9.7%増)、営業利益は774百万円(前年同四半期比1.7%増)となりました。欧州は、為替変動の影響を受けた一方で、フランス子会社及びドイツ子会社が低調に推移したこと等により、売上高は24,344百万円(前年同四半期比0.2%減)、営業損失は327百万円(前年同四半期は営業利益1,366百万円)となりました。アジアは、シンガポール子会社及びインドネシア子会社が好調に推移した他、為替変動の影響を受けたことにより、売上高は30,449百万円(前年同四半期比9.7%増)となったものの、インフレ等による販管費増加の影響もあり、営業利益は1,916百万円(前年同四半期比15.6%減)となりました。
(財政状態の状況)
総資産は、前連結会計年度末と比較して18,045百万円増加し、230,124百万円となりました。主なものは、受取手形及び売掛金の増加10,614百万円、商品及び製品の増加1,680百万円であります。
負債は、前連結会計年度末と比較して8,719百万円増加し、98,845百万円となりました。主なものは、支払手形及び買掛金の増加3,116百万円、短期借入金の増加3,116百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末と比較して9,325百万円増加し、131,279百万円となりました。主なものは、為替換算調整勘定の増加7,609百万円、利益剰余金の増加1,686百万円であります。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は、11,542百万円であります。
(7)主要な設備
当第3四半期連結累計期間における重要な設備等の新設予定は、以下のとおりであります。
①新設
(注)完成後の増加能力は合理的に算出することが困難なため、記載を省略しております。