売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01045 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、社会・経済活動の正常化に向けて緩やかな回復基調で推移する一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の悪化、世界的な資源価格の高騰、円安による物価の上昇等により、日本の景気の先行きは不透明な状況が続きました。

当社グループの主要市場であるエレクトロニクス市場におきましては、自動車向けは生産台数の回復や電気自動車(EV)の普及を受けて堅調に推移しましたが、パソコン、スマートフォン需要の落ち込みに加え、データセンター市場の成長が鈍化した影響により、全体としては厳しい市場環境となりました。

このような状況の下、当社グループは、収益力の更なる向上を目指して、高付加価値製品の開発と提案並びに拡販活動に注力してまいりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は578億77百万円(前年同四半期比10.9%減)、営業利益は100億61百万円(同14.1%減)、経常利益は107億円(同13.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は72億53百万円(同18.4%減)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

① 表面処理用資材事業

主力のパッケージ基板向けのめっき薬品は、前年度後半から続いているデータセンター向けサーバー市場における投資抑制とパソコンやスマートフォンの販売台数の落ち込みによる在庫調整の影響を受けて、売上高、セグメント利益ともに前年同四半期を下回りました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は449億57百万円(前年同四半期比16.3%減)、セグメント利益は86億77百万円(同22.1%減)となりました。

② 表面処理用機械事業

日本国内において半導体や電子部品向けのめっき用装置の販売が増加し、売上高、セグメント利益ともに前年同四半期を上回りました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は90億97百万円(前年同四半期比32.2%増)、セグメント利益は12億20百万円(同156.4%増)となりました。

③ めっき加工事業

タイやインドネシアにおける自動車産業は、急速な電気自動車の普及や塗装された部品の採用拡大により、プラスチックへのめっき加工の需要が低迷し、売上高は前年同四半期を下回り、セグメント損失となりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は31億89百万円(前年同四半期比13.7%減)、セグメント損失は2億30百万円(前年同四半期はセグメント損失3億16百万円)となりました。

④ 不動産賃貸事業

賃貸用オフィスビルの入居率がやや低下したため、売上高、セグメント利益ともに前年同四半期を下回りました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は6億17百万円(前年同四半期比2.6%減)、セグメント利益は3億80百万円(同3.0%減)となりました。

 

なお、上記のセグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。

 

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ93億5百万円増加し、1,165億73百万円となりました。主な増加は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加53億20百万円、現金及び預金の増加17億23百万円、建物及び構築物(純額)の増加14億59百万円であり、主な減少は、原材料及び貯蔵品の減少9億35百万円、商品及び製品の減少6億92百万円であります。

負債合計は、前連結会計年度末に比べ40億72百万円増加し、269億76百万円となりました。主な増加は、電子記録債務の増加23億88百万円、契約負債の増加11億41百万円、繰延税金負債の増加8億4百万円であり、主な減少は、未払法人税等の減少5億63百万円であります。

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ52億33百万円増加し、895億97百万円となりました。主な増加は、利益剰余金の増加42億90百万円、為替換算調整勘定の増加34億39百万円であり、主な減少は、自己株式の増加29億76百万円であります。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の78.6%から1.7ポイント減少し76.9%となりました。

(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

(3) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は17億41百万円であります。投資対効果を常に意識し、重要テーマについては今後も積極的に投資をしてまいりたいと考えております。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。