売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E35535 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態の状況

 (資産)

   当第3四半期連結会計期間末における総資産は5,280,555千円となり、前連結会計年度末と比較して444,377千円減少いたしました。これは、主に売掛金及び契約資産が547,355千円減少したことによるものです。

 (負債)

   当第3四半期連結会計期間末における負債は2,338,898千円となり、前連結会計年度末と比較して391,311千円減少いたしました。これは、主に長期借入金が306,787千円増加した一方、買掛金が443,739千円、短期借入金が300,000千円減少したことによるものです。

 (純資産)

   当第3四半期連結会計期間末における純資産は2,941,656千円となり、前連結会計年度末と比較して53,065千円減少いたしました。これは、主に親会社株主に帰属する四半期純損失21,220千円を計上したこと及び配当金の支払い50,200千円によるものです。

 

(2)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、企業の経済活動はもとより個人の活動も含めた社会活動全体の正常化を受け、原材料価格やエネルギーコストの高止まりなどの影響は否めないものの、生活全般のリバウンド需要や訪日客需要の拡大なども顕在化しており、経済全体で見るとその回復基調が持続する状況となっています。

 創業より、「ALL HAPPY BY DESIGN」を掲げ、従来にはない新しい空間デザインの提供など、デザインによる社会課題の解決を目指している当社グループでは、プロジェクトを「レギュラープロジェクト(注1)」「プロポーザルプロジェクト(注2)」「リーディングプロジェクト(注3)」の3つに分類し、「レギュラープロジェクト」を収益基盤としつつ、独自組織として設置している「山下泰樹建築デザイン研究所」を中心に「プロポーザルプロジェクト」「リーディングプロジェクト」で新たな事業の形、新たなデザインの価値を自ら創出する取り組みを推進してきました。これらの中では、山下泰樹がデザインを手がけたレギュラープロジェクトの中に位置付けられる兼松東京本社オフィス(東京都千代田区)が2023年8月に第36回日経ニューオフィス賞にてニューオフィス推進賞<経済産業大臣賞>を受賞するとともに、11月に入ってからのこととはなりますがロンドンで開催されたSBID International Design Awards 2023において、2,000㎡以上のオフィスデザイン部門におけるアジアの最優秀賞を受賞しております。

 こうした活動をベースとする当社グループが提供するデザインへのニーズは、企業の経済活動の活発化ならびに社会全体の正常化傾向を背景に堅調に推移し、当第3四半期連結累計期間の売上高は、6,084,597千円(前年同期比145.9%)となりました。内訳としては、従来からの主戦場である「オフィス」領域が3,005,153千円(前年同期比110.9%)であるのに対し、「商業施設・都市開発・環境設計・その他」領域が3,079,443千円(前年同期比211.1%)となっており、両領域とも伸長する中でオフィス以外の領域での伸長が大きく、過半を占める構造となっています。

 一方、当第3四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費に関しては、前年から大幅増となっているものの、その増加要素については、DAFT about DRAFTのミラノサローネ等大型展示会への出展費用や旧オフィス二重家賃等のオフィス移転関連費用、陣容拡大に伴う人件費増などとなっており、いずれも計画通りの発生であることから、販売費及び一般管理費全体でも計画内運用となっています。ただし、売上高が前年を大幅に上回ったこと、また売上総利益が売上高以上に伸長していることと合わせて、営業利益は52,511千円(前年同期から429,661千円の増加)となりました。ここに、為替差損等による営業外費用が加わり、経常利益は31,908千円(同426,006千円の増加)、オフィス移転に伴う資産除去債務等の損金不算入項目による法人税の増加により、親会社株主に帰属する四半期純利益は21,220千円の損失(同289,519千円の良化)となりました。

 

※ 用語解説

(注)1.「レギュラープロジェクト」は、クライアントからの依頼により獲得する受注型プロジェクトで、高い評価を得ているオフィスデザイン等、当社グループの業績の基盤を形成しております。

2.「プロポーザルプロジェクト」は、「レギュラープロジェクト」と「リーディングプロジェクト」の中間に位置し、当社グループが自ら企画・提案し、場合によっては先行投資を行うプロジェクトで、受注型とは異なる収益モデルを実現いたします。

3.「リーディングプロジェクト」は、大規模な建築コンペティションや設計競技を通して挑戦するプロジェクトで、新たなデザイン領域を開拓し、当社グループの設計技術及びブランド価値を向上させる取り組みです。

 

(3)経営方針・経営戦略等

  当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

  第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

  該当事項はありません。