売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E27868 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間における当社グループの事業領域においては、中国不動産市況の低迷の長期化、不安定な世界情勢、世界的なインフレ長期化に伴う景気後退の懸念等により、先行きは不透明な状況が続いているものの、一部地域では鋼材需要が回復傾向にあり、世界の粗鋼生産量は増加しました。金属価格については世界的なインフレと需給の拮抗により安定して推移しました。

このような状況において、鉄スクラップ価格(東京製鐵田原海上特級価格)は、当期首から高位安定で推移し、当第2四半期連結累計期間の鉄スクラップ平均価格は1トン当たり50,176円と、前年同期の47,315円を上回りました。

またリチウムイオン電池の主原料においては、コバルト、ニッケル、リチウムの相場の平均価格は前年同期を下回りましたが、銅の平均価格は前年同期を上回って推移しました。

このような環境下で、当第2四半期連結累計期間においては、「サーキュラーエコノミー(CE)をリードする」という戦略コンセプトのもと、「モノづくりを支えるCE」、「地域を支えるCE」という2つの戦略に分類し、CEの具体的事例を他社に先駆けて数多く実現していくべく、事業を推進してまいりました。人的資本、設備等への積極的な投資、安全管理等の推進に加え、不採算事業からの撤退と新規事業の拡大によるポートフォリオの組み換えも進めてまいります。

以上の結果、売上高は25,789百万円(前年同期比9.4%増)、営業利益は726百万円(前年同期比16.5%減)、経常利益は1,004百万円(前年同期比1.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は692百万円(前年同期比2.4%減)となりました。

 

セグメント別の業績は以下のとおりであり、売上高についてはセグメント間の内部売上高又は振替高を含めた売上高で表示しております。

 

セグメント別業績の概要

  ≪売上高≫                                     (単位:百万円)

 

前第2四半期

連結累計期間

当第2四半期

連結累計期間

増減比

資源循環事業

8,529

10,283

20.6%

グローバルトレーディング事業

16,831

17,445

3.6%

リチウムイオン電池リサイクル事業

775

718

△7.4%

その他

222

242

9.3%

調整額

△2,775

△2,900

合 計

23,582

25,789

9.4%

 

 

  ≪セグメント利益≫                                  (単位:百万円)

 

前第2四半期

連結累計期間

当第2四半期

連結累計期間

増減比

資源循環事業

748

789

5.5%

グローバルトレーディング事業

113

292

157.7%

リチウムイオン電池リサイクル事業

288

132

△54.2%

その他

50

54

8.2%

調整額

△185

△263

合 計

1,014

1,004

△1.0%

 

(注)セグメント利益は四半期連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。

 

 

①資源循環事業

集荷拠点周辺での解体工事発生が少なく、仕入としての解体スクラップの取り扱いが減少した影響により金属スクラップの取扱量は前年同期を下回り、加えて新工場稼働に伴う減価償却等も収益を圧迫しました。

一方で好調な広域での解体工事や片付け事業及び利益率の高い商材の入荷量増加が収益を増加させました。

以上の結果、資源循環事業の売上高は10,283百万円前年同期比20.6%増)、セグメント利益は789百万円前年同期比5.5%増)となりました。

 

②グローバルトレーディング事業

リサイクル資源の流通においては金属スクラップの仕入環境は依然低調ながらも、国際的には販売環境の回復が見られ、取扱量は増加しました。また回復傾向にある輸送環境、および為替の影響により利益は増加しました。物流代行サービスにおいては内陸国向けの好調な出荷、及びコスト削減が利益を増加させました。

以上の結果、グローバルトレーディング事業の売上高は17,445百万円前年同期比3.6%増)、セグメント利益は292百万円前年同期比157.7%増)となりました。

 

③リチウムイオン電池リサイクル事業

電池材料の需要は引き続き堅調に推移する中で取扱量が増加しました。一方で電池材料であるコバルト、ニッケル、リチウムの相場は低迷しました。

以上の結果、リチウムイオン電池リサイクル事業の売上高は718百万円前年同期比7.4%減)、セグメント利益は132百万円前年同期比54.2%減)となりました。

引き続き、2024年6月稼働予定の茨城工場の準備を進めてまいります。

 

④その他

TNFD対応支援、サーキュラーエコノミー関連コンサルティング、CO₂算定システムの開発等の新規取り組みを進める中で、人的資本投資を増強しました。一方で、CDP評価向上支援の増加が収益に貢献しました。

障がい福祉サービス事業は、認知度向上により就労継続支援B型を中心に新規利用者及び延べ利用人数が増加しました。

以上の結果、その他事業の売上高は242百万円前年同期比9.3%増)、セグメント利益は54百万円前年同期比8.2%増)となりました。

 

(2) 財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末における総資産は32,470百万円前連結会計年度末比1,216百万円の減少3.6%減)となりました。流動資産は17,231百万円前連結会計年度末比1,856百万円の減少9.7%減)となりました。これは、商品及び製品が559百万円増加したものの、その他流動資産が1,359百万円、現金及び預金が764百万円減少したこと等によります。固定資産は15,238百万円前連結会計年度末比639百万円の増加4.4%増)となりました。これは、建設仮勘定が61百万円減少したものの、機械装置及び運搬具が556百万円、投資有価証券が220百万円増加したこと等によります。

当第2四半期連結会計期間末における負債合計は15,324百万円前連結会計年度末比1,536百万円の減少9.1%減)となりました。流動負債は9,223百万円前連結会計年度末比1,191百万円の減少11.4%減)となりました。これは、未払法人税等が178百万円増加したものの、短期借入金が660百万円、その他流動負債が586百万円減少したこと等によります。固定負債は6,101百万円前連結会計年度末比344百万円の減少5.4%減)となりました。これは、長期借入金が282百万円減少したこと等によります。

当第2四半期連結会計期間末における純資産は17,145百万円前連結会計年度末比320百万円の増加1.9%増)となりました。これは、非支配株主持分が112百万円減少したものの、利益剰余金が276百万円、自己株式の処分により131百万円増加したこと等によります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ763百万円減少し、6,481百万円(前連結会計年度末比10.5%減)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、未払金の増減額881百万円、仕入債務の増減額155百万円、法人税等の支払額97百万円等の支出があったものの、その他資産負債の増減額1,285百万円、税金等調整前四半期純利益1,019百万円、前渡金の増減額73百万円の収入があったこと等により、1,357百万円の収入(前年同四半期は1,361百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入が54百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が688百万円、無形固定資産の取得による支出が39百万円あったこと等により、690百万円の支出(前年同四半期は921百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が301百万円あったものの、短期借入金の純減少額660百万円、長期借入金の返済による支出558百万円、配当金の支払額415百万円等の支出があったこと等により、1,411百万円の支出(前年同四半期は2,015百万円の支出)となりました。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題については、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、62百万円であります。主な活動の内容はリチウムイオン電池等のレアメタルを含んだ廃棄物からの効率的な分離精製技術の開発であります。

 

(6)生産、受注及び販売の実績

当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。

 

(7)主要な設備

該当事項はありません。