売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02409 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行により社会経済活動の正常化が一段と進み、雇用や所得環境の改善、インバウンド需要の増加など、景気は回復基調で推移しました。一方で、物価上昇の長期化に加え、ウクライナや中東地域をめぐる情勢不安、世界的な金融引き締め政策の影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れがリスクとなっており、依然として先行き不透明な状況にあります。

 当社グループが関連する業界におきましては、オート機器及び情報機器の分野では、設備投資需要は高水準を維持したものの、生活機器の分野では、巣ごもり需要が一巡し、相次ぐ値上げにより個人消費は節約志向が根強く残る状況が続きました。また、原材料価格をはじめとする各種コストの高騰による影響は今後も続くことが予測され、取り巻く環境は予断を許さない状況が続いております。

 このような状況の中、当社グループは外部環境の変化を前提とした強固な経営基盤の再構築を引き続き進めながら、IT基盤、設計、生産体制の効率化を遂行し、グループ全体の最適化とシナジー強化、収益力の向上に努めてまいりました。また、多様化するお客様のニーズやライフスタイルに寄り添い高付加価値商品の研究開発に注力し、複眼的思考をもって顧客価値のある製品とサービスの提供に取り組んでおります。そして、当社グループをあげて、様々な課題を“美・食・住”の視点から探求し、新しい事業、製品及びサービスのデザインを通じて、持続可能な社会の実現を目指しております。

 この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は226億2百万円(前年同期比6.4%増)、営業利益は21億9千1百万円(前年同期比32.9%増)、経常利益は23億1千5百万円(前年同期比31.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は15億1千万円(前年同期比25.6%増)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

(モビリティ&サービス事業)

 主力の門型洗車機は、SS(サービスステーション)向けでは、油外収益向上に向けた旺盛な設備投資意欲に支えられ、また政府助成事業の補助金効果も相俟って売上げが伸長しました。カーディーラー向けでは、売上げが前年並みに推移しました。オイル機器では、ローリーの売上げが政府補助金効果もあり堅調に推移しました。情報機器では、一般店舗向け小型表示機及び官公需の道路情報板の売上げが低調に推移する中、工事用保安機器が大きく伸長し、政府助成事業による補助金活用によりSS向けデジタルサイネージが堅調に推移しました。

 その結果、売上高は前年同期比8.5%増の155億2千8百万円となりました。

(ライフ&サポート事業)

 主力製品の低温貯蔵庫、もちつき機や保冷米びつなどの家電商品は、需要の回復が見られず低調に推移しました。一方、音響関連商品は、特定顧客向け製品の受注により売上げを伸ばしました。また、食品加工機は、海外市場の経済活動の回復により前年を上回りました。

 その結果、売上高は前年同期比2.6%増の49億1千1百万円となりました。

(住設機器事業)

 住設機器としては、主に木・アルミ複合断熱建具、反射板式消音装置、鋼製防火扉等を製造・販売しております。脱炭素社会の実現を背景に木材利用の機運はますます高まっており、木材を使用した主力の木・アルミ複合断熱建具の需要が堅調に推移しました。また、大型物件の工程が順調に推移し売上げが前年を上回り、防音製品は、ホテル、データセンター、学校関係及び都市部を中心とした再開発事業において売上げが堅調に推移しました。

 その結果、売上高は前年同期比0.2%増の19億6千7百万円となりました。

(その他の事業)

 保険代理業、不動産管理・賃貸業及び長野リンデンプラザホテルの運営に係るホテル業が主体となります。ホテル業は、ビジネス客及び観光客の宿泊需要がコロナ禍前の水準に順調に回復しつつあるものの、新規参入を含めた同業他社との競争は激しさを増しております。

 その結果、売上高は前年同期比9.5%増の1億9千4百万円となりました。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ28億7千4百万円増加し293億2千8百万円となりました。流動資産は28億9千7百万円増の194億7千9百万円、固定資産は2千2百万円減の98億4千9百万円となりました。これは主に事業の閑繁等の季節的要因に伴い受取手形、売掛金及び契約資産が20億4千1百万円増加したことと、現金及び預金が7億1千6百万円増加したことによるものであります。

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末における負債の合計は、前連結会計年度末に比べ9億8千9百万円増加し136億5千6百万円となりました。流動負債は13億1千3百万円増の115億4千8百万円、固定負債は3億2千4百万円減の21億8百万円となりました。これは主に短期借入金が6億1千万円増加したこと、長期借入金が3億8千万円減少したことによるものであります。

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ18億8千5百万円増加し、156億7千2百万円となりました。これは主に利益剰余金が13億6千4百万円増加したことによるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における研究開発費は7億3千4百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。