売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01477 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の分析

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)における我が国経済は、円安基調や資源高による物価上昇が顕著となる一方、新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」に移行し、経済活動の正常化が進んだことで内需が回復基調となり、雇用や所得環境の改善も進む等、緩やかな回復傾向となりました。

世界経済におきましては、世界的な物価高や金融引き締めの継続に加え、中国の不動産市況低迷に起因する景気減速やウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化等、先行きの見通せない不透明な状況が続きました。

当社の主要な販売先である造船・海運業界におきましては、既存船に対する燃費規制(EEXI)、燃費実績の格付け制度(CII)が開始されたことにより、設備投資や運航効率化等を進める動きが活発化しております。また、海上における通信環境の改善等によりデジタル技術を活用した運行状況や機関システムの可視化も急速に進んでおります。

このような企業環境下、当社グループでは中長期ビジョン「POWER! FOR ALL beyond 2030」で掲げた、企業理念の実践を通じた社会的価値の創造と、企業の持続的な成長の実現に向け、次世代燃料への対応を中心に、より広範な新しいソリューションを提供することでネットゼロエミッションへの貢献を目指すとともに、従業員一人ひとりの主体的な挑戦を後押しし、その能力を最大限に発揮できる環境整備に積極的に取り組んでおります。

当第3四半期連結累計期間では、コンテナ船向けを中心に大型機関およびデュアルフューエル機関の販売に加え、ばら積み船やタンカー向けを中心とした中小型機関の販売が好調に推移するとともに、メンテナンス需要も引き続き堅調に推移しております。

その結果、売上高は57,786百万円(前年同四半期比22.3%増)、営業利益は2,128百万円(前年同四半期比86.1%増)、経常利益は2,264百万円(前年同四半期比94.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,645百万円(前年同四半期比153.0%増)となりました。

当社および連結グループのセグメント別の業績は次のとおりであります。

(単位:百万円)

区分

売上高

セグメント利益又は損失(△)

前第3四半期
連結累計期間

当第3四半期
連結累計期間

前年同四半期増減率(%)

前第3四半期
連結累計期間

当第3四半期
連結累計期間

前年同四半期増減率(%)

内燃機関部門

舶用機関関連

39,900

50,545

26.7

3,081

3,877

25.8

陸用機関関連

4,218

4,343

3.0

△596

144

その他の部門

3,127

2,897

△7.4

450

354

△21.3

調整額

△1,791

△2,247

47,246

57,786

22.3

1,143

2,128

86.1

 

(注) セグメント利益又は損失の調整額は全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

 

 

<内燃機関部門>

イ)舶用機関関連

機関売上およびメンテナンス関連売上の増加ならびに為替の影響等により、売上高は50,545百万円(前年同四半期比26.7%増)、セグメント利益は3,877百万円(前年同四半期比25.8%増)となりました。

 

ロ)陸用機関関連

機関売上およびメンテナンス関連売上が増加したこと等により、売上高は4,343百万円(前年同四半期比3.0%増)、セグメント利益は144百万円(前年同四半期は596百万円のセグメント損失)となりました。

 

従いまして、当部門の売上高は54,889百万円(前年同四半期比24.4%増)、セグメント利益は4,021百万円(前年同四半期比61.8%増)となりました。

 

<その他の部門>

イ)産業機器関連

アルミホイール部門に関しましては、販売数の減少により売上高、セグメント利益とも減少となりました。

ロ)不動産賃貸関連

不動産賃貸関連に関しましては、売上高は微減となり、セグメント利益は微増となりました。

ハ)売電関連

売電関連に関しましては、売上高は減少となり、セグメント利益は増加となりました。

ニ)精密部品関連

精密部品関連に関しましては、売上高は増加となり、セグメント利益は減少となりました。

 

従いまして、当部門の売上高は2,897百万円(前年同四半期比7.4%減)となり、セグメント利益は354百万円(前年同四半期比21.3%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における資産の部では、前連結会計年度末に比べ、現金及び預金が3,415百万円増加し、30,042百万円となりました。また、棚卸資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、3,904百万円増加となりました。一方で、受取手形、売掛金及び契約資産につきましては、前連結会計年度末の売上債権の回収が進み、3,932百万円減少となりました。また、投資有価証券につきましては、1,648百万円減少となりました。その結果、資産の部合計が、前連結会計年度末に比べ、1,809百万円増加し、97,186百万円となりました。

負債の部では、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計が前連結会計年度末に比べ、2,046百万円増加となりました。一方で短期借入金と長期借入金の合計につきましては、約定返済により、770百万円減少となりました。また、賞与引当金につきましては、506百万円減少となり、未払費用につきましては、279百万円減少となり、流動負債その他につきましては、主に前受金の減少により495百万円減少となりました。その結果、負債の部合計が、前連結会計年度末に比べ、215百万円減少し、49,437百万円となりました。

純資産の部では、利益剰余金が前連結会計年度末に比べ、1,761百万円増加し、42,627百万円となりました。その結果、純資産の部合計が、前連結会計年度末に比べ、2,024百万円増加し、47,748百万円となりました。当第3四半期連結会計期間末における自己資本比率は、前連結会計年度から1.2ポイント上昇して、49.1%となりました。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費は、1,933百万円であります。また、研究開発投資額は、198百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。