売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E31732 IFRS


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績に関する説明

 当社グループは「テクノロジーでお金と経済のあり方を変える」のコーポレートミッションのもと、成長性の高いインターネット領域に経営資源を集中し事業を展開しております。当該領域は、スマートフォンやタブレット、ウェアラブル端末といったデバイスの普及に加え、Twitter、Facebook、Instagram、LINEなどのソーシャルメディアの拡大、クラウドや人工知能(AI)の進化、フィンテック、ブロックチェーンといった新しいテクノロジーやサービスの出現により劇的な変化を続けております。これらの市場規模は世界的にも一層の拡大が見込まれ、関連事業を提供する当社グループの収益機会も大きく広がるものと考えております。このような事業環境のもと、当社グループは、ファイナンス及びマーケティングを2つの事業の柱としながら、新たにDX支援事業を立ち上げ、SaaSサービスの展開や、ブロックチェーン技術を活用した新規サービスの開発を積極的に行っております。また2020年8月に中期経営計画「The Road To 2025」を策定し、決済を中心とするフィンテック領域、成長戦略の軸であるDX支援事業、中長期で着実な利益成長が可能なストック型ビジネスに重点的に投資することを決定いたしました。変化の大きい事業環境の中でも安定的な収益基盤を築き、社会のDX化とフィンテックの発展を推進し、当社のビジョンとミッションの実現を目指してまいります。

 新型コロナウイルス感染症の拡大は当社事業にも様々な影響を及ぼしました。特にファイナンス事業においては、旅行・ホテル関連やイベント関連決済の需要が大幅に減少し、その影響は当第1四半期連結累計期間においても継続しております。一方、同事業のパッケージ・ソリューション及び信用ビジネスが好調に拡大しており、当社グループの成長の基軸となっております。感染症拡大を契機とした社会の変化は新たな顧客ニーズを開拓する機会と捉え、既存サービスの刷新を含め、積極的な事業展開を継続してまいります。

 この結果、当第1四半期連結累計期間は、売上高1,339百万円(前年同期比6.1%減)、売上総利益674百万円(前年同期比3.2%減)、営業損失120百万円(前年同期は営業損失325百万円)、税引前四半期損失124百万円(前年同期は税引前四半期損失302百万円)、四半期損失112百万円(前年同期は四半期損失164百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期損失122百万円(前年同期は親会社の所有者に帰属する四半期損失137百万円)となりました。

 

 セグメントの概況は次のとおりです。

 

各報告セグメントの主な会社は、以下のとおりです。

セグメント名称

主な会社

ファイナンス

 株式会社メタップスペイメント

 

 

 

マーケティング

 株式会社メタップスワン

 

 

 

 

① ファイナンス

 法人企業向けの決済事業の他、成長著しいフィンテックの分野において、給与即時払いサービス「CRIA(クリア)」を中心とする信用ビジネスやスクール・定額制サービス向けの業務管理ツール「会費ペイ」などのパッケージ・ソリューションサービスを含め様々な新規サービスを展開しております。

 当第1四半期連結累計期間においては、決済サービスにおける新型コロナウイルス感染症の影響が一巡、パッケージ・ソリューションサービスや信用ビジネスの成長が寄与し、事業全体は堅調に推移した一方、セキュリティ対策の強化に伴い販売管理費が増加いたしました。

 この結果、ファイナンスにおける売上高は591百万円(前年同期比2.8%増)、セグメント利益は167百万円(前年同期比7.8%減)となりました。

 

② マーケティング

 国内法人企業向けにインターネット広告の運用をはじめ、データフィード等のテクノロジーを駆使した“データ ×マーケティング”を軸とした包括的なマーケティング支援サービスを展開しております。

 当第1四半期連結累計期間においては、利益率の高いECや電子書籍関連の広告が堅調に推移した一方、広告単価低下によりメディア事業の収益率が悪化いたしました。

 この結果、マーケティングにおける売上高は730百万円(前年同期比16.0%増)、セグメント利益は33百万円(前年同期比31.3%減)となりました。

 

(2)財政状態に関する説明

(資産)

当第1四半期連結会計期間末の資産合計は28,294百万円となり、前連結会計年度末の資産合計28,112百万円と比べ182百万円増加しました。これは主に、現金及び現金同等物が1,332百万円、営業債権及びその他の債権が1,193百万円増加した一方で、その他の金融資産が2,293百万円減少したことによるものです。

 

(負債)

当第1四半期連結会計期間末の負債合計は19,126百万円となり、前連結会計年度末の負債合計18,832百万円と比べ294百万円増加しました。これは主に、営業債務及びその他の債務が1,516百万円増加した一方で、社債及び借入金が998百万円減少したことによるものです。

 

(資本)

当第1四半期連結会計期間末の資本合計は9,168百万円となり、前連結会計年度末の資本合計9,280百万円と比べ112百万円減少しました。これは主に、利益剰余金が122百万円減少したことによるものです。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末10,961百万円に比べ1,332百万円増加し、12,293百万円となりました。当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,095百万円(前年同期は220百万円の支出)となりました。これは主に、営業債権及びその他の債権の増減額△221百万円、営業債務及びその他の債務の増減額1,516百万円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は1,266百万円(前年同期は29百万円の支出)となりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入816百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は1,029百万円(前年同期は34百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出1,000百万円によるものです。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間における研究開発費はありません。