売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E32397 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業績の状況

 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、物価高が緩やかに続く状況ではありましたが、所得・雇用環境の改善やインバウンド需要の復調等により、景気は緩やかな回復傾向にあります。一方で、国際情勢の動向、原材料価格や資源価格の高騰、物価の上昇や世界的な金融引き締めによる影響から、依然として先行き不透明な景況が続いております。

 当社グループが主にサービスを提供する情報産業分野においては、デジタル技術の進展・普及に伴い、あらゆる産業で企業の生産性向上や競争力強化を目的としたIT・DX関連への投資需要は引き続き拡大しています。また、昨今の人材不足等の状況を反映し、多くの企業でクラウドサービスや生成AI等の新たな技術を活用した業務効率化や業務変革を推進する動きが加速しています。企業のITニーズが複雑化する中、当社ではビジネスパートナーを積極的に活用し、多様なニーズを捉えたITサービスの提供を行っております。

 このような環境の下、良質なエンジニアの育成や社内エンジニアのDXシフト等によるサービスの価値向上に取り組むほか、ビジネスパートナーリソースの活用も含め、IT・DX領域の社会実装と運用を担う「デジタルインテグレーター」としての事業基盤の整備を行いました。また、自社サービスである法人向けChatGPT導入・活用支援サービス「NewtonX」では、AI活用による業務支援を開始しています。

 これらの結果、当社グループの売上高は10,825,441千円(前年同期比6.5%増)、営業利益は1,119,110千円(前年同期比2.6%増)、経常利益は1,125,181千円(前年同期比12.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は769,627千円(前年同期比10.0%減)となりました。

 

 また、事業分野別のセグメント概況は、以下のとおりであります。

 

 前第3四半期連結会計期間より、従来の「システムインテグレーション事業」、「デジタルトランスフォーメーション事業」、「みどりクラウド事業」及び「機械設計エンジニアリング事業」の4区分より、「システムインテグレーション事業」、「デジタルトランスフォーメーション事業」を統合して「デジタルインテグレーション事業」とし、「デジタルインテグレーション事業」「みどりクラウド事業」及び「機械設計エンジニアリング事業」の3区分に変更しております。以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

① デジタルインテグレーション事業

 デジタルインテグレーション事業においては、ITインフラソリューションとしてITシステムの構築・運用・保守を手掛けるほか、IoTクラウドサポートセンターでは24時間365日体制でクラウドインフラやIoTサービスの運用を提供し、企業のICT環境のクラウド化を幅広く支援しております。また、クラウドシステムの運用・定着化領域として統合人事システム「COMPANY」の導入・定着化支援を手掛けるほか、株式会社セラクの完全子会社である株式会社セラクCCCにおいて、「Salesforce」の定着化支援を軸としたカスタマーサクセスソリューションサービスを提供しております。

 当第2四半期連結累計期間においては、新規顧客への拡販や、既存顧客への継続的な取引拡大、ビジネスパートナーのリソースの活用を推進してまいりました。株式会社セラクCCCでは、2024年1月、Salesforceの定着・活用に対する専門性と豊富な実績が評価され、Salesforce Navigatorプログラム(特定分野におけるSalesforceパートナーの専門能力を知識・経験・品質から総合評価するプログラム)のExpert認定を獲得いたしました。

 これらの結果、当セグメントの売上高は10,366,591千円(前年同期比7.1%増)、セグメント利益は1,121,892千円(前年同期比5.2%増)となりました。

 

② みどりクラウド事業

 みどりクラウド事業では、ITを用いて農業・畜産・水産のDX化を支援する「みどりクラウド」「ファームクラウド」などのプラットフォームサービス、一次産業をはじめとした各産業分野の個別課題を解決するソリューションサービスを展開しております。2023年3月には、青果流通の現場に二次元バーコードやクラウドシステムなどを用いたデジタル技術を導入する「みどりクラウド らくらく出荷」をリリースし、全国のJAに向けた拡販を行っております。

 当第2四半期連結累計期間においては、顧客ニーズを反映したサービス開発を継続し、「みどりクラウド らくらく出荷」に普及拡大に向け、営業活動を続けてまいりました。

  これらの結果、当セグメントの売上高は151,262千円(前年同期比25.6%減)、セグメント損失は28,032千円(前年同期はセグメント損失7,737千円)となりました。

 

③ 機械設計エンジニアリング事業

 機械設計エンジニアリング事業においては、連結子会社である株式会社セラクビジネスソリューションズでの3DCAD分野の技術、実験や性能検査などの品質管理に関わる技術、通信建設及び情報通信に関する技術を提供しております。

 当第2四半期連結累計期間においては、エンジニアの採用・育成に注力し、安定した稼働率で売上高は堅調に推移いたしました。引き続き、企業規模の拡大に向け、グループシナジーを活かした営業活動を推進しております。

  これらの結果、当セグメントの売上高は355,899千円(前年同期比16.5%増)、セグメント利益は17,270千円(前年同期比46.1%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ157,734千円減少し11,095,930千円となりました。これは主に、現金及び預金が318,296千円減少したものの、保険積立金が82,650千円、敷金及び保証金が44,000千円、流動資産「その他」が40,110千円、売掛金及び契約資産が15,157千円増加したことなどによるものであります。

(負債)

 当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ518,708千円減少し3,830,738千円となりました。これは主に、未払消費税等が212,640千円、未払法人税等が136,121千円、未払金が77,971千円、流動負債「その他」が67,637千円減少したことなどによるものであります。

(純資産)

 当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ360,974千円増加し7,265,192千円となりました。これは主に、利益剰余金が624,149千円増加し、自己株式が266,987千円増加したことなどによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、資金という)の残高は、6,496,720千円となりました。

 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、258,638千円(前年同期は883,012千円の収入)となりました。

 主な要因は、法人税等の支払額469,123千円、未払消費税等の減少額212,640千円、未払金の減少額97,777千円、前払費用の増加額42,482千円、売上債権の増加額15,157千円等の資金の減少要因があったものの、税金等調整前四半期純利益1,122,106千円の増加要因によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、155,937千円(前年同期は125,680千円の支出)となりました。

 主な要因は、保険積立金の積立による支出82,650千円、敷金及び保証金の差入による支出50,855千円、有形固定資産の取得による支出23,958千円等の資金の減少要因が生じたことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、420,397千円(前年同期は119,105千円の支出)となりました。

 主な要因は、自己株式の取得による支出266,987千円、配当金の支払額141,644千円等の資金の減少要因が生じたことによるものであります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は14,857千円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。