E01548 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行されたことに伴い、行動制限が解除され経済活動が正常化へと進みました。一方、日米間の金利差による円安の進行で一部輸出関連企業に明るさは見られたものの、エネルギー価格の高騰等の要因による物価上昇の影響を受け、原材料価格は高止まりし、景気停滞感は払拭されず、先行き不透明な状況が続いております。
世界経済は、米国では個人消費の回復や良好な雇用情勢を背景に堅調に推移しましたが、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化やインフレ抑制に向けた利上げなど金融引締めの影響が継続しております。また、中国における景気減速感が強まるなど不透明であり、景気は楽観視できない状況であります。
当社グループにおきましては、昨年に引き続き「今から100年継続できる会社にしよう」をスローガンとし、5月には『長期ビジョン2030』を公表し、企業価値向上に向け新年度をスタートしました。
当第3四半期連結累計期間の売上高は34,709百万円(前年同期比14.8%増)となり、利益面では営業利益は2,638百万円(前年同期比13.9%増)、経常利益は2,740百万円(前年同期比13.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,924百万円(前年同期比14.9%増)となりました。
エネルギー関連分野を中心に生産は順調に推移し、売上高は堅調となりました。経済情勢の変化による客先の工場立地変更及び工場建築計画変更による納期変更の影響や、前期以前に受注した中長納期の案件について、受注時と製作時の環境が変動し資材の長納期化や価格の高止まり及び外注費用等の高騰などは、依然業績に大きな影響を及ぼしておりますが、受注額の追加交渉や部品・装置の共通化・標準化によるコストダウン、装置の性能アップによる付加価値向上などに取り組み、さらに高収益案件が寄与し、若干ながら利益率は持ち直しました。
受注につきましては、エネルギー関連分野における顧客の中長期にわたる設備投資計画を背景に、前期以前に多くを受注したことに伴い、当第3四半期連結累計期間においても受注は低調に推移いたしました。
その結果、当第3四半期連結累計期間における受注高は17,237百万円(前年同期比62.5%減)、受注残高は62,433百万円(前期末比21.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(塗工機関連機器)
当セグメントは、二次電池向け電極塗工装置を中心に推移いたしました。
その結果、売上高は27,998百万円(前年同期比31.3%増)、セグメント利益は2,593百万円(前年同期比122.5%増)となりました。
受注残高につきましては、53,564百万円(前期末比22.3%減)となりました。
(化工機関連機器)
当セグメントは、成膜装置を中心に推移いたしました。
その結果、売上高は5,529百万円(前年同期比29.4%減)、セグメント利益は851百万円(前年同期比53.6%減)となりました。
受注残高につきましては、7,597百万円(前期末比22.1%減)となりました。
(その他)
当セグメントは、染色整理機械装置、各種機器の部品の製造及び修理・改造などを行っております。
売上高は1,182百万円(前年同期比9.3%増)、セグメント利益は278百万円(前年同期比194.6%増)となりました。
受注残高につきましては、1,272百万円(前期末比2.4%増)となりました。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末に比べ3,230百万円減少し、57,292百万円となりました。以下において主な科目別に説明いたします。
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ3,504百万円減少し、44,654百万円となりました。その主な要因は、電子記録債権が765百万円増加したこと、及び有価証券が2,299百万円、その他に含まれる前渡金が1,648百万円それぞれ減少したことによります。
また、固定資産は前連結会計年度末に比べ274百万円増加し、12,638百万円となりました。その主な要因は、投資その他の資産が378百万円増加したこと、及び無形固定資産が82百万円減少したことによります。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ5,035百万円減少し、18,392百万円となりました。その主な要因は、短期借入金が4,950百万円減少したことによります。
また、固定負債は前連結会計年度末に比べ206百万円増加し、1,303百万円となりました。その主な要因は、その他に含まれる繰延税金負債が424百万円増加したこと、及び長期借入金が239百万円減少したことによります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ1,598百万円増加し、37,596百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益を1,924百万円計上したこと、その他有価証券評価差額金が501百万円増加したこと、及び配当金を844百万円支払ったことによります。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は、216百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当第3四半期連結累計期間における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
塗工機関連機器 |
23,657,058 |
+24.8 |
化工機関連機器 |
4,427,242 |
△20.7 |
その他 |
781,828 |
△7.3 |
合計 |
28,866,129 |
+13.7 |
(注)金額は生産原価で、上記の内には外注生産によるものも含んでおります。
② 受注実績
当第3四半期連結累計期間における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前期末比(%) |
塗工機関連機器 |
12,650,481 |
△69.2 |
53,564,456 |
△22.3 |
化工機関連機器 |
3,375,516 |
+9.3 |
7,597,237 |
△22.1 |
その他 |
1,211,352 |
△36.5 |
1,272,035 |
+2.4 |
合計 |
17,237,350 |
△62.5 |
62,433,729 |
△21.9 |
(注)金額は販売価格によっております。
③ 販売実績
当第3四半期連結累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
塗工機関連機器 |
27,998,339 |
+31.3 |
化工機関連機器 |
5,529,266 |
△29.4 |
その他 |
1,182,024 |
+9.3 |
合計 |
34,709,629 |
+14.8 |
(注)金額は販売価格によっております。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因及び戦略的現状と見通し
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更及び新たに生じたものはありません。
(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品部材の仕入、法人税等の支払、設備投資、研究及び技術開発費用、借入金の返済、配当金の支払等であり、投資資金については、営業活動で獲得した資金と、金融機関からの借入により資金の調達を行っております。その調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、調達規模、既存の借入の弁済時期等を総合的に考慮し適宜判断し、実施しております。
(9) 経営者の問題認識と今後の方針について
当第3四半期連結累計期間において、経営者の問題認識と今後の方針について重要な変更及び新たに生じたものはありません。