E01548 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、インバウンド需要の継続的な拡大や雇用・所得環境の改善並びに各種政策等を背景に、個人消費は緩やかな回復を示しております。企業も収益改善の期待から設備投資においてもAI基盤投資や省力化等業務効率化のためのデジタル化等のDX投資を中心に底堅く推移しております。
一方で、物価上昇による消費者マインドの悪化や、エネルギー価格や原材料価格の高止まり、円安傾向、株価の変動、景気先行きに対する不透明感があります。
世界経済においては、米国の関税政策転換による世界経済への影響が懸念されるとともに、中国においても、不動産市場の停滞が長期化しております。
また、ウクライナおよび中東情勢に伴う地政学的緊張が続くなど、国際情勢の不安定化が続いており、金融資本市場を含む世界的な先行きは依然として不透明な状況で推移しております。
当社グループにおきましては、『持続的な企業価値向上に向けた事業基盤の確立』を2025年度の新たなスローガンに掲げておりますが、北米におけるEV市場の減速により市況が大きく変化し、先行きが非常に厳しい状況でスタートしました。
その結果、当中間連結会計期間の売上高は18,157百万円(前年同期比25.5%減)となり、利益面では営業利益は1,209百万円(前年同期比18.0%増)、経常利益は1,275百万円(前年同期比6.1%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は901百万円(前年同期比3.9%増)となりました。
北米におけるエネルギー分野の付帯工事は比較的堅調に推移しましたが、EV市場の世界的な減速傾向が影響し、機械装置の仕事量が減少したことにより、売上高は前年同期を下回る結果となりました。一方で、利益におきましては、産業資材や人件費の高騰、納期の延期要請等に伴う保管場所や外注先確保の経費などが影響したものの、一部案件において受注条件の見直しが進んだことにより、利益の下振れが一定程度緩和されました。
当中間連結会計期間における受注高は7,397百万円(前年同期比60.2%減)、受注残高は36,799百万円(前期末比22.6%減)となりました。
今後の見通しにつきましては、米国における経済政策の影響や世界的な物価の高止まり、金融市場の変動リスクなども懸念されます。当社は前中期経営計画にてEV需要におけるエネルギー関連戦略を推進してまいりました。しかしながら、近年、EU諸国並びに米国を発端とした環境政策の転換や米国関税政策による世界的な製造戦略の混迷、さらに中国の二次電池の供給過剰問題等により、この市況が大きく変化したため、2024年5月10日に公表した中期経営計画の見直しを行いました。
EV需要に基づく二次電池塗工装置を中心とした生産能力向上重視の戦略から、各先端分野の薄膜新素材の塗工技術の開発に重点を置き、幅広い分野やニーズに対応できる弊社の本来の強みを生かした戦略に力を入れる方針へ転換を図ります。この方針のもと開発並びにアフターサービス体制の強化により、顧客満足度の向上に注力してまいります。なお、見直しいたしました中期経営計画の内容は2025年11月14日に公表の「中期経営計画(2024-2027年度)事業方向性の見直しに関するお知らせ」をご覧下さい。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(塗工機関連機器)
当セグメントは、北米における付帯工事は比較的堅調に推移したものの、EV市場の世界的な減速傾向が影響し、売上高は15,051百万円(前年同期比27.0%減)、うち国内は2,776百万円(前年同期比490.4%増)、輸出は12,274百万円(前年同期比39.1%減)となりました。利益面におきましては、一部案件において受注条件の見直しが進んだことにより、セグメント利益は1,670百万円(前年同期比22.4%増)となりました。
受注残高につきましては、30,713百万円(前期末比23.9%減)、うち国内は7,074百万円(前期末比30.6%増)、輸出は23,638百万円(前期末比32.3%減)となりました。
(化工機関連機器)
当セグメントは、中心となる電子材料関連の成膜装置の売上高が低調となり、売上高2,309百万円(前年同期比21.5%減)、うち国内は1,165百万円(前年同期比39.1%減)、輸出は1,144百万円(前年同期比11.4%増)となりました。利益面におきましては、セグメント利益は397百万円(前年同期比62.8%増)となりました。
受注残高につきましては、5,611百万円(前期末比14.1%減)、うち国内は1,493百万円(前期末比24.7%減)、輸出は4,118百万円(前期末比9.4%減)となりました。
(その他)
当セグメントは、染色整理機械装置、各種機器の部品の製造及び修理・改造などを行っております。
売上高は796百万円(前年同期比2.5%減)、セグメント利益は5百万円(前年同期比96.4%減)となりました。
受注残高につきましては、474百万円(前期末比31.4%減)となりました。
当中間連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末に比べ4,663百万円減少し、57,029百万円となりました。以下において主な科目別に説明いたします。
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ5,356百万円減少し、43,148百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金が1,108百万円増加したこと、及び売上債権及び契約資産が4,796百万円、前渡金が899百万円、その他に含まれる未収消費税等が1,059百万円それぞれ減少したことによります。
また、固定資産は前連結会計年度末に比べ693百万円増加し、13,881百万円となりました。その主な要因は、有形固定資産が38百万円、投資その他の資産が707百万円それぞれ増加したこと、及び無形固定資産が52百万円減少したことによります。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ5,803百万円減少し、16,701百万円となりました。その主な要因は、仕入債務が3,288百万円、短期借入金が2,450百万円それぞれ減少したことによります。
また、固定負債は前連結会計年度末に比べ439百万円増加し、1,386百万円となりました。その主な要因は、長期借入金が213百万円、その他に含まれる繰延税金負債が233百万円それぞれ増加したことによります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ700百万円増加し、38,940百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する中間純利益を901百万円計上したこと、前連結会計年度に係る配当金を680百万円支払ったこと、及びその他有価証券評価差額金が543百万円増加したことによります。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末残高よりも1,108百万円増加し、12,361百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、4,322百万円の収入(前年同期は3,757百万円の支出)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前中間純利益が1,275百万円になったこと、減価償却費を405百万円計上したこと、売上債権及び契約資産が4,372百万円、未収消費税等が1,058百万円減少したことによります。また、主な減少要因は仕入債務が2,682百万円減少したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、187百万円の支出(前年同期は340百万円の支出)となりました。主な減少要因は有形固定資産の取得による支出が122百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,859百万円の支出(前年同期は204百万円の収入)となりました。主な増加要因は、長期借入金が520百万円増加したことによります。また、主な減少要因は短期借入金が2,450百万円減少したこと、配当金の支払額が680百万円あったことによります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当社は2024年5月に、2027年度を最終年度とする中期経営計画を発表し、目標達成に向け様々な施策に取り組んでまいりましたが、近年のEU諸国並びに米国を発端とした環境政策の転換や米国関税政策による世界的な製造戦略並びに中国の二次電池の供給過剰問題等により、市況環境が大きく変化したため、当該中期経営計画の見直しを行いました。
EV需要に基づく二次電池塗工装置を中心とした生産能力向上重視の戦略から、各先端分野の薄膜新素材の開発に重点を置き、幅広い分野やニーズに対応できる強みを生かした戦略に力を入れる方針へ転換を図ります。
この方針のもと、開発並びにアフターサービス体制の強化により、顧客満足度の向上に注力してまいります。
なお、詳細につきましては、2025年11月14日公表の「中期経営計画(2024-2027年度)事業方向性の見直しに関するお知らせ」をご参照ください。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は、242百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当中間連結会計期間における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
塗工機関連機器 |
12,438,882 |
△30.3 |
|
化工機関連機器 |
1,806,693 |
△28.2 |
|
その他 |
668,891 |
+14.4 |
|
合計 |
14,914,467 |
△28.8 |
(注)金額は生産原価で、上記には外注生産によるものも含んでおります。
② 受注実績
当中間連結会計期間における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前期末比(%) |
|
塗工機関連機器 |
5,428,846 |
△66.3 |
30,713,012 |
△23.9 |
|
化工機関連機器 |
1,389,515 |
△19.2 |
5,611,650 |
△14.1 |
|
その他 |
579,262 |
△19.7 |
474,898 |
△31.4 |
|
合計 |
7,397,624 |
△60.2 |
36,799,562 |
△22.6 |
(注)金額は販売価格によっております。
③ 販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
塗工機関連機器 |
15,051,368 |
△27.0 |
|
化工機関連機器 |
2,309,397 |
△21.5 |
|
その他 |
796,811 |
△2.5 |
|
合計 |
18,157,576 |
△25.5 |
(注)金額は販売価格によっております。
(8) 経営成績に重要な影響を与える要因及び戦略的現状と見通し
当中間連結会計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更及び新たに生じたものはありません。
(9) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品部材の仕入、法人税等の支払、設備投資、研究及び技術開発費用、借入金の返済、配当金の支払等であり、投資資金については、営業活動で獲得した資金と、金融機関からの借入により資金の調達を行っております。その調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、調達規模、既存の借入の弁済時期等を総合的に考慮し適宜判断し、実施しております。
また、株主還元については、企業の収益状況により決定するものと考えており、安定的な配当の維持を基本としております。
なお、配当金につきましては、見直し後の中期経営計画におきましても当初中期経営計画(2024年度~2027年度)の株主還元方針を維持し、安定的かつ継続的な株主配当の充実を目的としてDOE3.5%または配当性向60%のいずれか高い金額を目安に実施いたします。
一方、余剰資金の運用等により、金融収支の適正化を図るとともに、手許流動性の向上に努めており、売上債権、棚卸資産の適正化や固定資産の稼働率向上を通じて資産効率の改善にも取り組んでおります。
(10) 経営者の問題認識と今後の方針について
EV関連市場の大きな変化に伴い生産能力の増強から各種先端分野のあらゆるニーズに対応する戦略へ転換いたします。見直し後の中期経営計画では、業績の回復・成長に向けた収益性の高い事業基盤の確立に軸を置き、多様な収益源の確保、費用構造の改革、並びに組織力の向上を行うために、成長に必要な投資を実施し、長期的な成長を見据えた基盤の構築を行ってまいります。