売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E01584 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の概況

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化、世界的な金融引締め、中東情勢の緊迫化などの影響により、欧州が弱含みで推移し中国も足踏み状態となるなど、全体として緩やかに減速しています。一方、国内経済は、消費者物価の上昇や海外景気の下振れが国内景気を下押しするリスクはあるものの、回復基調で推移しました。

このような経営環境下において、当社グループは長期経営計画「Plus Decade 2031」で掲げる世界基準の成長を目指し、事業構造の転換、経営品質の進化、人材育成などの施策を中長期的な視野で推進してまいりました。

当第3四半期連結累計期間は、金属素形材事業において原材料価格およびエネルギー価格の高騰分の価格転嫁が進み売上が増加したこと、自動車部品の生産量も回復したため、グループ全体の売上高は前年同四半期比で増加しました。また、営業利益につきましても、工作機器事業および産業機械事業は売上の減少や高騰した原材料価格の価格転嫁の遅れ等の理由により前年同四半期比で減益となったものの、金属素形材事業が売上増加に伴い営業利益が大幅に改善したため、グループ全体では前年同四半期比で増加となりました。

その結果、グループ全体の売上高は、45,789百万円(前年同四半期比 8.3%増)、営業利益は、1,204百万円(前年同四半期営業損失 380百万円)、経常利益は、1,834百万円(前年同四半期比 622.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、1,427百万円(前年同四半期親会社株主に帰属する四半期純損失 367百万円)となりました。 

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

なお、第1四半期連結会計期間より、セグメントの概況の記載順序を変更しております。

 

キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)

工作機械業界は、全体的に力強さに欠ける状況になっています。内需につきましては、半導体製造装置や自動車関連の設備投資が引続き低調に推移し市況は低迷しています。外需につきましては、欧米市場は設備投資に動きが見られたものの、中国市場は景気減退による先行きの不透明感から設備投資に慎重な姿勢が見られました。

このような状況のもと、当カンパニーでは既存顧客との関係強化に加え、今後成長が期待できるメキシコやインドを中心に海外販売の拡大を図ってまいりました。

しかしながら、当第3四半期連結累計期間における当カンパニーの売上高は、アジアを中心に自動車向けなどの売上が減少したことにより、6,954百万円(前年同四半期比 4.1%減)となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましても、売上の減少にともない、581百万円(前年同四半期比 34.6%減)となりました。

 

キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)

国内の建設業界は、公共投資につきましては「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を背景に防災・減災対策、都市開発などを中心に底堅く推移しています。また、民間建設投資につきましても、一部で弱含みが見られますが、堅調な企業収益を背景に全体としては底堅く推移しました。

このような状況のもと、引き続き当カンパニーでは環境問題に対応した新たなコンクリートプラント設備の開発、ビル建設用クレーンの技術を活用した商品開発による新市場の開拓、スーパーロングスパンタイプ立体駐車場の拡販に努めてまいりました。

当第3四半期連結累計期間における当カンパニーの売上高は、コンクリートプラントの改造工事が引き続き好調を維持したことにより15,506百万円(前年同四半期比 1.4%増)となりました。しかしながら、セグメント利益(営業利益)につきましては、原材料価格の高騰などにより荷役機械事業および立体駐車場事業の利益が減少したため933百万円(前年同四半期比 8.2%減)となりました。

 

キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)

自動車業界は、部品の供給不足の問題が解消され、世界の自動車販売台数は前年同四半期比で増加し回復基調で推移しました。一方、農業機械・建設機械業界につきましては、北米の金利上昇や中国でのエンジン需要の低下などの影響により市場が弱含みで推移しており、先行き不透明な状態です。

このような状況のもと、当カンパニーでは高騰した原材料およびエネルギー価格の販売価格への転嫁、生産コストの低減を推し進め、収益確保に努めてまいりました。また、メキシコ子会社では自動車のEV化が進展する中でも継続的に需要が見込める駆動系部品の受注に注力してまいりました。

当第3四半期連結累計期間における当カンパニーの売上高は、自動車メーカーの生産量の回復により自動車部品の売上が堅調に推移したため22,260百万円(前年同四半期比 14.2%増)となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましても、自動車部品の売上増加に伴い営業利益が改善したため、198百万円(前年同四半期セグメント損失(営業損失) 1,713百万円)となりました。

 

 ②財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、棚卸資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べて5,291百万円増加し、79,771百万円となりました。

負債は、借入金の増加などにより、前連結会計年度末に比べて3,121百万円増加し、40,535百万円となりました。

純資産は、利益剰余金の増加などにより前連結会計年度末に比べて2,169百万円増加し、39,236百万円となりました。純資産から非支配株主持分を差し引いた自己資本は39,230百万円となり、自己資本比率は49.2%となりました。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は 403百万円であります。