売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02452 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 

2024年12月期

第1四半期累計

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する四半期純利益

個別(百万円)

14,379

2,255

4,387

2,303

連結(百万円)

34,427

4,023

5,575

3,450

 

 当四半期連結会計期間末における財政状態については、以下のとおりです。

 総資産の額は、円安ペソ高により固定資産が増加、非連結子会社に対する未収入金増加、持分法関連会社に対する貸付金増加により、前連結会計年度末に比べて19,611百万円増加し647,618百万円となりました。

 総負債の額は、連結子会社における長期借入金の返済による減少、繰延税金負債の増加、円安ペソ高の進行によるリース債務の増加、円安ドル高の進行による1年以内償還予定の社債の増加により、前連結会計年度末に比べて8,865百万円増加し248,484百万円となりました。

 純資産の額は、利益剰余金が親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により増加、為替換算調整勘定についても円安ペソ高により増加したこともあり、前連結会計年度末に比べて10,745百万円増加し399,134百万円となりました。

 

 当四半期連結累計期間における経営成績については、以下のとおりです。

 遊技機事業においては、スマートパチスロの導入がパチンコホールの期待に応える好調な稼働を継続していることもあり、販売台数は28,014台となり前第1四半期と比較し3,111台増加しました。統合型リゾート(IR)事業では、マーケット全体がジャンケットビジネスの停滞に直面いたしました。また円安ドル高もあり為替差益の計上もあった一方、社債利息はドル建であり円安ドル高等の理由により前年同期比で増加しました。

 以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は、34,427百万円(前年同期比3.0%減)、営業利益は4,023百万円(前年同期比 15.5%減)、経常利益は5,575百万円(前年同期比 76.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,450百万円(前年同期比 17.1%増)となりました。なお、事業セグメント別の業績は以下のとおりであります。各業績数値はセグメント間売上高又は振替高を調整前の金額で記載しております。

 

①遊技機事業

 当第1四半期連結累計期間における遊技機事業の売上高は13,862百万円(前年同期比 24.4%増)営業利益は3,929百万円(前年同期比 26.7%増)となりました。

 遊技機業界では、スマートパチスロの稼働がパチンコホールの期待に応える好調な状況を継続しており、販売市場の状況も良好です。パチンコ機においては2024年3月にラッキートリガー搭載機の導入が始まり、稼働状況の回復もみられることから、今後さらなる市場の活性化が期待されます。

 かかる状況下で当社は、A PROJECT最新作『ワードオブライツⅡ』、不朽の名作ゲームがスロットで蘇るファミスロシリーズの最新作『SLOT忍者じゃじゃ丸くん』、パチンコ機においては『Pやじきた道中記 甘味ver.』の市場投入を行いました。また、市場で非常に高い評価を得ている『沖ドキ!GOLD』『スマスロバジリスク~甲賀忍法帖~絆2 天膳 BLACK EDITION』の増産販売を行いました。

 

②統合型リゾート(IR)事業

 当第1四半期連結累計期間における統合型リゾート(IR)事業の売上高(1) は20,375百万円(前年同期比 15.5%減)、営業利益は1,770百万円(前年同期比 57.2%減)となりました。また、調整後EBITDA(2) は6,026百万円(前年同期比 24.0%減)となりました。

 当社グループが運営する統合型リゾート施設「オカダ・マニラ」では、第1四半期の実績が前年を下回る結果となりました。ゲーミング事業においては、マーケット全体がジャンケット(3) ビジネスの停滞に直面する中で、VIPのローリングチップ取扱高が大きく落ち込んだことに加え、VIP向けテーブルゲームの勝率が前年同期の3.4%から2.8%へ低下したことが、ゲーミング収益全体の主な減収要因となりました。ホテル運営事業は、客室単価、客室稼働率ともに前年比同水準を維持しており、来場者数も堅調に推移しております。なお、2023年第4四半期に発生したシステム障害は復旧し、業務上支障ない状況となっております。

 その結果、第1四半期は非常に高い調整後EBITDAを記録し、パンデミックによる不況からの着実な回復と成長を見せております。

(1)売上高は、総売上高からゲーミング税及びジャックポット費用を控除したもの

(2)調整後EBITDA = 営業損益 + 減価償却費 + その他の調整項目

(3)ジャンケットとは、世界各国のVIPをカジノに誘客し、移動や食事等の世話をする仲介業者のこと

 

③その他

 当第1四半期連結累計期間におけるその他の売上高は153百万円(前年同期比 15.3%減)、営業利益は114百万円(前年同期比 27.6%減)となりました。

 メディアコンテンツ事業においては、まどか☆マギカシリーズ最新作『スマスロ劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編]始まりの物語/[後編]永遠の物語f-フォルテ-』のシミュレータアプリをApp Store・Google Playにて配信しました。基本プレイ無料のソーシャルカジノゲーム「スロットストリート」では、パチスロ機『コンチ4X』をモチーフにしたビデオスロットを追加し計58機種となりました。いずれのサービスも、機種数を増やすことでユーザーの新規獲得と満足度向上に努めております。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間において、グループ全体の研究開発活動の金額は1,643百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「1 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 資金需要は統合型リゾート施設「オカダ・マニラ」の建築費、遊技機事業の材料費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用が主なものであります。投資活動については研究開発費等によるものであります。これらの資金需要に対する資金財源は、手持資金、私募債、金融機関からの借入により必要とする資金を調達しております。当四半期連結会計期間末における社債・借入金等(リース債務除く)有利子負債の残高126,001百万円、現金及び現金同等物の残高は42,671百万円となっております。

 

 

(7)経営戦略の現状と見通し

①遊技機事業

 遊技機業界における市場環境は、パチスロ機においては好調な稼働状況が続くスマートパチスロのさらなるシェア拡大、パチンコ機においてはスマートパチンコ及びラッキートリガー搭載機の普及により、今後のさらなる活性化が予測されます。

 第2四半期は、主要タイトル機種である沖ドキ!シリーズ最新作『沖ドキ!BLACK』の販売を開始しました。また、パチンコ機ではラッキートリガー搭載機『PAハイスクール・フリート オールスター すい~とでハッピー!2400』の市場投入と、『Pギルティクラウン2 プレミアムライブチケット』の販売を開始しております。

 当社は引き続き、独自性のある魅力的な遊技機創出に努め、その魅力ある遊技機を通して遊技機業界全体の活性化に貢献するとともに、販売シェアの拡大に努めてまいります。

 

(ご参考)2024年12月期 パチスロ・パチンコ販売台数

 

第1四半期

第2四半期以降(受注見込)

販売台数(台)

28,014

22,100

(注)第1四半期の実績については、「2024年12月期 第1四半期決算補足資料」

   ( https://www.universal-777.com/corporate/ir/library/result/ ) をご参照ください。

 

②統合型リゾート(IR)事業

 フィリピン観光省の発表によると、2024年1月~3月の海外旅行客数は、全体で前年比20%超の増加となっています。 かかる状況下でオカダ・マニラでは、人材採用・トレーニングを通じて、ゲーミング事業におけるマーケティング機能の強化を図ってまいります。フィリピン国内顧客層の拡大を目指し、マニラのあるルソン島以外からの国内需要を取り込むだけでなく、日本・韓国・その他東南アジア各国からの観光客の誘致を目的としたマーケティング活動の強化も図ってまいります。

 非ゲーミング事業においても、当第1四半期にフォーブス・トラベルガイドの5つ星を5年連続で獲得するなど、「オカダ・マニラ」ブランドは着実に成長しております。引き続きクリスタルコリドーを利用した大型イベントの開催を継続することで、オカダ・マニラへの来場者数の増加を図ってまいります。なお、当社海外私募債の借換えについては、引き続き金融機関と交渉中です。

 

③その他

 メディアコンテンツ事業においては、App Store・Google Playにて、引き続き高品質なシミュレータアプリや楽曲の配信を行ってまいります。月額制サービスの「ユニバ王国」及び基本プレイ無料のソーシャルカジノゲーム「スロットストリート」においても、サービスの改善、ユーザー満足度の向上に努めてまいります。