売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02452 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

2023年12月期

第3四半期累計

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する四半期純利益

個別(百万円)

49,749

4,007

6,047

2,524

連結(百万円)

124,094

16,565

32,298

23,943

 

 当四半期連結会計期間末における財政状態については、以下のとおりです。

 総資産の額は、円安ペソ高により固定資産が増加、賃貸借契約解除に伴い、関係会社長期未収入金が増加した一方、リース資産の減少、繰延税金資産の取崩による減少、持分法投資損失の計上による投資有価証券の減少により、前連結会計年度末に比べて45,356百万円増加し641,533百万円となりました。

 総負債の額は、連結子会社における長期借入金の返済による減少、未払費用の減少があったものの、円安ペソ高の進行によるリース債務の増加、円安ドル高の進行による社債の増加により、前連結会計年度末に比べて7,688百万円増加し254,550百万円となりました。

 純資産の額は、利益剰余金が親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により増加する一方、配当支払により減少、為替換算調整勘定についても円安ペソ高により増加したこともあり、前連結会計年度末に比べて37,668百万円増加し386,983百万円となりました。

 

 当四半期連結累計期間における経営成績は以下のとおりです。

 遊技機事業においては、6.5号機ならびにスマートパチスロが好調な稼働を継続しており、パチンコ機を含めた総販売台数は113,148台となりました。

 統合型リゾート(IR)事業では、当社グループが運営する統合型リゾート施設「オカダ・マニラ」が当第3四半期において過去最高の調整後EBITDAを記録するなど、引き続き順調に推移しております。

 また、賃貸借契約解除に伴う賃貸借契約解約益、リース解約益の計上、円安ドル高による為替差益の計上もあった一方で、社債利息についてはドル建であり、円安ドル高の進行に伴い前年同期比で増加しました。

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は124,094百万円(前年同期比 40.0%増)、営業利益は16,565百万円(前年同期 営業利益579百万円)、経常利益は32,298百万円(前年同期比 160.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は23,943百万円(前年同期比 846.6%増)となりました。なお、事業セグメント別の業績は以下のとおりであります。各業績数値はセグメント間売上高又は振替高を調整前の金額で記載しております。

 

①遊技機事業

当第3四半期連結累計期間における遊技機事業の売上高は48,135百万円(前年同期比 23.0%増)、営業利益は11,292百万円(前年同期比 66.6%増)となりました。

当第3四半期における市場環境は、パチスロ機においては6.5号機ならびにスマートパチスロが引き続きパチンコホールの期待に応える好調な稼働を継続しております。パチンコ機においてはスマートパチンコの本格的な導入が始まっており、市場の活性化が期待されます。

かかる状況下で当社は、株式会社カプコンとの業務提携による遊技機第5弾『スマスロ 戦国BASARA GIGA』、株式会社バンダイナムコエンターテインメントの国民的野球ゲームをモチーフとした『ファミスタ回胴版!!』の新機種2タイトルを市場投入いたしました。パチンコ機においては、『Pアナザーゴッドハーデス-狂乱-』、ファン待望のシリーズ最新作『Pハイスクール・フリート オールスター』の市場投入を行いました。なお、当第3四半期連結累計期間における総販売台数に関しても、当社はパチスロ機販売台数上位のシェアを確保しております。

 

②統合型リゾート(IR)事業

当第3四半期連結累計期間における統合型リゾート(IR)事業の売上高(1) は75,151百万円(前年同期比 54.1%増)、営業利益は12,171百万円(前年同期比 453.8%増)となりました。また、当第3四半期における調整後EBITDA(2) は23,939百万円(前年同期比 77.9%増)となりました。

当社グループが運営する統合型リゾート施設「オカダ・マニラ」は、当第3四半期において過去最高の調整後EBITDAを記録し、第1・第2四半期に続き着実な成長を見せております。

第1四半期にフォーブス・トラベルガイドより4年連続で名誉ある5つ星を獲得したことに続き、当第3四半期ではワールド・トラベル・アワードのアジアを代表するカジノリゾートに選ばれるなど、アジア地域におけるカジノリゾートとしての存在感を高めています。

オカダ・マニラは来るホリデーシーズンに向けて施設を拡張中です。家族で楽しめる屋内エンターテインメント施設「PLAY」のスペースを第4四半期中に拡張し、フィリピン料理と世界の美食を提供する「Medley Buffet」も、ホリデーシーズンまでに改装のうえ再オープンする予定です。

(1)売上高は、総売上高からゲーミング税及びジャックポット費用を控除したもの

(2)調整後EBITDA = 営業損益 + 減価償却費 + その他の調整項目

 

③その他

当第3四半期連結累計期間におけるその他の売上高は618百万円(前年同期比 6.9%増)、営業利益は284百万円(前年同期 営業損失110百万円)となりました。

メディアコンテンツ事業においては、App Store・Google Playにおいて配信中の『沖ドキ!GOLD』『アナザーゴッドハーデス-解き放たれし槍撃ver.-』のシミュレータアプリが引き続き売上ランキング上位を維持し、大変好評を博しております。月額制スマートフォンアプリの「ユニバ王国」では『アナザーゴッドハーデス-解き放たれし槍撃ver.-』を配信しました。また、Apple Music・Spotify・YouTube Music等の配信サービスにて、3タイトルの楽曲配信を行いました。そのうち1タイトルは、新たな試みとしてパブリックドメイン楽曲をユニバーサルサウンドチームがアレンジしたアルバムです。いずれのサービスも、機種数及び楽曲数を増やすことでユーザーの新規獲得と満足度向上に努めております。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間において、グループ全体の研究開発活動の金額は4,463百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「1 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 資金需要は統合型リゾート施設「オカダ・マニラ」の建設費、遊技機事業の材料費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用、研究開発費等が主なものであります。これらの資金需要に対する資金財源は、手持資金、私募債、金融機関からの借入により必要とする資金を調達しております。当四半期連結会計期間末における社債・借入金等(リース債務除く)有利子負債の残高は125,912百万円、現金及び現金同等物の残高は38,827百万円となります。

 

(7)経営戦略の現状と見通し

①遊技機事業

 遊技機業界における市場環境は、パチスロ機においてはスマートパチスロのさらなる市場シェアの拡大、パチンコ機においては遊技性の幅が広がった新内規機の開発が進んでおり、今後一層の市場の活性化が期待されます。

 第4四半期においては、当社の主要タイトル機種である、まどか☆マギカシリーズ最新作『スマスロ劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編]始まりの物語/[後編]永遠の物語f-フォルテ-』の市場投入、バジリスクシリーズ最新作『スマスロバジリスク~甲賀忍法帖~絆2 天膳 BLACK EDITION』等の販売を開始しております。また、パチンコ機では『Pギルティクラウン2』の市場投入を開始しております。なお、いずれの機種もパチンコホールから高い評価を得ており、受注台数は好調に推移しております。

 当社は引き続き、独自性のある魅力的な遊技機の創出に努めてまいります。またその魅力ある遊技機を通して、遊技機業界全体の活性化に貢献するとともに、販売シェアの拡大に努めてまいります。

 

(ご参考)2023年12月期 パチスロ・パチンコ販売台数

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期(見込)

販売台数(台)

24,903

51,483

36,762

66,000

(注)第3四半期までの実績については、「2023年12月期 第3四半期決算補足資料」

( https://www.universal-777.com/corporate/ir/library/result/ )をご参照ください。

 

②統合型リゾート(IR)事業

 2023年12月期は、新型コロナウイルス感染症による旅行などへの影響が減少し、海外からの訪問者数の回復基調が続くと予想されます。フィリピン観光省の発表によると2023年の海外観光客の目標数は約480万人でしたが、9月までに約400万人を達成しており、ホリデーシーズンに向けさらなる増加が予想されます。

 ゲーミング事業においては、すべての会員を対象に毎週抽選で旅行賞品(マニラ行きの航空券/バスチケット、ホテル宿泊券)が当たる「Okada Manila Go」キャンペーンを継続し、フィリピン国内外でのオカダ・マニラブランドの認知度向上に努めてまいります。また新たに「Come Home To Harmony at Okada Manila」キャンペーンを開始しており、ゲストの要望やニーズに応える本格的な体験をもたらし、メトロマニラの中心で第二の我が家のような快適さを提供することで、フィリピン国内の需要を取り込み成長してまいります。

 フィリピン最高裁判所が発出したSQAO(Status Quo Ante Order: 原状回復命令)の撤回については、フィリピン弁護団が継続的に必要な法的手続きを行っており、引き続き判決等を待っている状況です。今後公表すべき事項が生じた場合には速やかにお知らせいたします。

 

③その他

 メディアコンテンツ事業においては、App Store・Google Playにて株式会社エンターライズ社製『パチスロ 新鬼武者2』のシミュレータアプリを11月上旬より配信しております。また基本プレイ無料のソーシャルカジノゲーム「スロットストリート」が2023年10月10日に6周年を迎え、各種ゲーム内イベントを開催する他、パチンコ機『Pやじきた道中記』をモチーフにしたビデオスロットを配信予定です。引き続きコンテンツの拡充とサービスの改善、ユーザー満足度の向上に努めてまいります。