売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E33025 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、ウクライナ情勢が長期化する中、米国では、個人消費は底堅いものの、ガソリン価格やローン金利の上昇が与える景気への影響が懸念される状況下にあり、欧州では、金融引き締めによる利上げの継続により、高インフレが常態化しており、低成長が続く見通しであります。中国では、ゼロコロナ政策の解除を受けた反発で一時期景気が持ち直しましたが、不動産市況低迷と輸出低迷を要因とした景気回復の減速など、先行きの景況感は依然不透明となっております。我が国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響からの経済活動の正常化や、緩和的な財政・金融政策等により、物価高の下でも景気回復が継続しており、個人消費は回復基調にあります。

当社グループが属する楽器関連機器業界においては、新型コロナウイルスの感染拡大による行動制限の解除により屋外やライブハウスで使用する楽器や関連機器の需要の回復や、半導体不足の影響による製品の供給不足からの回復傾向にあるものの、コロナ特需の反動や金利差を背景とする急激な為替レートの変動、世界的なインフレの加速が大きな下振れ要因となっており、依然として、先行き不透明な状況が続いております。

このような状況の中、前年同期に比べ円安に推移したこと、及び新たに第1四半期連結会計期間よりSound-Service Musikanlagen-Vertriebsgesellschaft mbH(以下、Sound Service社)及びその100%子会社であるSound Service MSL Distribution Ltd(以下、Sound Service MSL社)の損益計算書を連結したことにより、売上高は前年同期と比較して大きく伸張いたしました。

以上の結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は12,612,991千円(前年同期比42.7%増)、営業利益は342,603千円(前年同期比798.5%増)及び経常利益は272,692千円(前年同期比341.6%増)となりましたが、非支配株主に帰属する四半期純利益を175,800千円計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は81,639千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失は44,978千円)となりました。

 

当社グループは音楽用電子機器事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。製品カテゴリー別の説明は以下のとおりであります。

 

(ハンディオーディオレコーダー)

ハンディオーディオレコーダーは、Sound Service社及びSound Service MSL社の連結子会社化及び円安効果があったものの、既存モデルの需要が一巡したことにより売上が鈍化したため、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,707,463千円(前年同期比4.8%増)となりました。

(プロフェッショナルフィールドレコーダー)

プロフェッショナルフィールドレコーダーは、Mシリーズの新製品効果に加え、Fシリーズの売れ行きが好調だったことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,397,846千円(前年同期比69.0%増)となりました。

(デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー)

デジタルミキサー/マルチトラックレコーダーは、Sound Service社及びSound Service MSL社の連結子会社化に加え、半導体不足が解消されたことによりLシリーズの売上が回復したため、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,312,253千円(前年同期比36.1%増)となりました。なお、Sound Service社及びSound Service MSL社の連結子会社化の影響を除いた場合の当第3四半期連結累計期間の売上高は1,239,675千円(前年同期比28.6%増)であります。

 

(マルチエフェクター)

マルチエフェクターは、G2 FOUR及びG2X FOURの新製品効果やG1X FOURシリーズの売れ行きが好調だったことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,118,837千円(前年同期比21.3%増)となりました。

(ハンディビデオレコーダー)

ハンディビデオレコーダーは、新型コロナウイルス感染拡大に伴うWEBカメラとしての需要の急増があったことによる反動減の影響により、当第3四半期連結累計期間の売上高は417,859千円(前年同期比6.3%減)となりました。

(マイクロフォン)

マイクロフォンは、前年同期に需要の急増による反動減があったポッドキャスト用マイクパックZDM-1PMPの売上が回復したことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は269,744千円(前年同期比22.8%増)となりました。

(ボーカルプロセッサー)

ボーカルプロセッサーは、Sound Service社及びSound Service MSL社の連結子会社化に加え、北米地域での需要が堅調であったことから、当第3四半期連結累計期間の売上高は176,963千円(前年同期比27.3%増)となりました。

(オーディオインターフェース)

オーディオインターフェースは、UAC-232の新製品効果により、当第3四半期連結累計期間の売上高は114,118千円(前年同期比29.0%増)となりました。

(Mogar取扱いブランド)

Mogar取扱いブランドは、円安により売上が増加したため、当第3四半期連結累計期間の売上高は811,943千円(前年同期比6.7%増)となりました。

(フックアップ取扱いブランド)

フックアップ取扱いブランドは、前年同期は決算日の変更に伴い、前第3四半期連結累計期間に12ヶ月分の損益を取り込んだ一方、当第3四半期連結累計期間においては9ヶ月分の損益を取り込んでいるため、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,084,623千円(前年同期比31.7%減)となりました。

(Sound Service取扱いブランド)

第1四半期連結会計期間からSound Service社及びSound Service MSL社の損益計算書を連結したことにより、両社が取扱う当社以外のブランドの製品が売上計上されることとなりました。これにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,868,204千円となりました。

 

また、財政状態の状況は以下のとおりであります。

(資産)

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ6,207,119千円増加し、19,857,151千円となりました。これは主に、Sound Service社の連結子会社化等に伴い商品及び製品が3,244,997千円、のれんが2,044,876千円増加したことによるものであります。

(負債)

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ4,896,732千円増加し、11,956,755千円となりました。これは主に、Sound Service社の連結子会社化等に伴い買掛金が710,280千円、その他の固定負債が905,436千円増加し、更にSound Service社の株式取得のための資金として長期借入金が2,192,864千円増加したことによるものであります。

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,310,387千円増加し、7,900,396千円となりました。これは主に、Sound Service社の連結子会社化等に伴い非支配株主持分が1,112,660千円、為替換算調整勘定が670,649千円増加した一方、配当金の支払214,338千円があったことによるものであります。

以上の結果、企業の安全性を示す自己資本比率は、前連結会計年度末の47.5%に対し、当第3四半期連結会計期間末は33.7%と13.8ポイント減少しております。

 

 

(2) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は674,809千円であります。

 

(5) 従業員数

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数は27名増加し192名となっております。その主な理由は、Sound Service社及びSound Service MSL社を連結子会社としたことによるものであります。