売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02069 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米国において景気の持ち直しが見られるものの、欧州では金融引き締めにより景気が下押しされ金利高止まりやエネルギー価格高騰などの影響を受けマイナス成長に転ずるなど景気は悪化しており、回復には時間を要するものと思われます。

 

当社グループは、映像技術を核とした顧客のニーズに応じた最適な映像環境ソリューションを提供する「Visual Technology Company」として、世界トップレベルの高品質かつ信頼性の高い映像製品の提供、システムソリューションの提案を行っております。

2023年度は、第7次中期経営計画の最終年度となります。強固な財務基盤を活かし研究開発・設備・人的資本への投資を引き続き積極的に実行し、事業成長を実現してまいります。また、「撮影、記録、配信、表示」から成るImaging Chainをシステム事業として展開するEVS(EIZO Visual Systems)をより強くすることで、事業領域を更に拡大し新たな価値を提供してまいります。

 

当第3四半期連結累計期間における業績につきましては、売上高は58,161百万円(前年同期比1.8%増)と前年同期並みとなりました。ヘルスケアの販売増加や円安効果がありましたが、欧州経済の減速によりB&P(Business & Plus)は減少しました。

 

利益面は、売上総利益は18,717百万円(前年同期比5.5%増)、売上総利益率は32.2%(同1.1ポイント上昇)となりました。また、販売費及び一般管理費は、賃上げ等による人件費の増加、研究開発活動の強化、展示会出展等により16,158百万円(前年同期比7.5%増)となりました。その結果、営業利益は2,559百万円(同5.3%減)、経常利益は為替差益の計上等により4,544百万円(同27.0%増)となりました。投資有価証券売却益1,127百万円(前年同期は1,943百万円)を計上したため、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,740百万円(同4.0%減)となりました。

 

資産、負債及び純資産の状況は、前連結会計年度末と比較し、資産の部は現金及び預金や投資有価証券が増加したことにより8,276百万円増加し164,212百万円、負債の部は短期借入金の増加により2,355百万円増加し37,711百万円となりました。純資産の部はその他有価証券評価差額金等の増加により5,921百万円増加し126,501百万円となりました。

 

市場別の売上高は次のとおりです。

 

[B&P(Business & Plus)]

売上高は、10,846百万円(前年同期比20.7%減)となりました。欧州では引き続きIT投資の先送り、PC販売の減少の影響及び市場における在庫調整等により前年同期を下回り、本格的な需要の回復は来期以降となる見通しです。

 

[ヘルスケア]

売上高は、26,198百万円(前年同期比9.3%増)となりました。診断用途向けでは、海外は欧州を中心に販売が減少し、国内は案件の後ろ倒し等が見られました。内視鏡用途向けでは、欧米、中国及び日本での販売が好調に推移し、全体で前年同期を上回る結果となりました。

 

[クリエイティブワーク]

売上高は、4,438百万円(前年同期比9.8%減)となりました。欧州における景気の減速や11月まで続いていた米ハリウッドのストライキの影響により販売が減少し、前年同期を下回りました。

 

[V&S(Vertical & Specific)]

売上高は、7,058百万円(前年同期比5.4%増)となりました。航空管制向けは案件の後ろ倒しにより売上高が減少しました。その他産業用途向けは顧客要求に対応したカスタマイズ製品の販売が伸張しました。船舶向けは新規造船向けの需要増を受けて好調に推移しました。EVSは監視向けソリューションの納入により売上高が増加しました。この結果、全体で前年同期を上回りました。

 

[アミューズメント]

売上高は、5,659百万円(前年同期比33.0%増)となりました。売上高は前年同期を上回りましたが、当業界を取り巻く市場環境は規則改正後の遊技人口の減少と店舗数の減少等により業界全体の規模縮小が進んでおり、厳しい状況が継続しております。

 

[その他]

売上高は、3,958百万円(前年同期比9.3%増)となりました。アミューズメント用ソフトウェア受託開発の売上高が増加したことによるものです。

 

なお、市場区分の詳細は次のとおりです。

 

区分

使用用途・場所

B&P (Business & Plus)

金融機関、公共機関、文教施設、CAD、商業施設、一般オフィス、ホームオフィス

ヘルスケア

診断・検査、治療・手術、医療IT

クリエイティブワーク

映像制作、3DCG、プロフォト、ハイアマチュアフォト、イラスト、デザイン、

出版・印刷

V&S (Vertical & Specific)

社会インフラや産業機器で求められる多種多様な用途

航空管制、船舶、監視、MIL規格対応、その他産業用途(タッチモニター含む)

アミューズメント

パチンコ・パチスロ遊技機に搭載される液晶モニター

その他

保守サービス及びソフトウェアの受託開発

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(3)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、4,725百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。