ポート株式会社

ブランドなど:キャリアパーク
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E34537 IFRS


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類へ移行したことに伴い、レジャーやインバウンド需要が回復する等社会活動の正常化に向けた動きが着実に進行しております。しかしながら、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、円安の進行に伴う物価上昇等、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。

当社グループの主要市場である新卒採用支援市場においては、企業の新卒・若手人材に対する採用意欲の回復や採用活動の早期化・長期化により2023年度の市場規模は1,401億円(前期比106.8%※矢野経済研究所「新卒採用支援市場の現状と展望2023年度版」)と、2020年のコロナ禍と比較し回復に転じております。また、今後においても、採用競争の激化に加えて、リスキリングの活用や成長産業への人材の流動化が加速化し、企業における若手人材の需要の高まりにより新卒及び若年層採用支援サービスは拡大基調であると推測しております。

また、もう一つの主要市場であるエネルギー業界を取り巻く環境においては、各地域電力事業者による規制料金の値上げや卸電力市場の価格の落ち着きに伴い、各電力事業者においては新規顧客獲得へ前向きな動きがみられている状況になり、電力・ガス成約支援サービスについても拡大基調になっていくものと推測しております。

このような環境の中、当社グループにおいては、「社会的負債を、次世代の可能性に。」をパーパスに掲げ、社会課題に対して、テクノロジー×リアルで解決していくことを目指し、人材採用、販促における成約支援事業を展開しております。

人材支援サービスでは、国内最大級の就活ノウハウ情報プロダクト「キャリアパーク!」や、国内最大級就活生向け企業口コミ情報プロダクト「就活会議」を運営しており、新卒層の75%以上が会員となっております。

販促支援サービスでは、エネルギー領域、ファイナンス領域、リフォーム領域に展開し、企業における販促活動支援サービスを提供しており、各市場におけるパートナー企業との業務提携等を積極的に行っております。

各サービスにおいて当第3四半期連結累計期間では以下の取組を進めてまいりました。

人材支援サービスでは、企業の新卒採用意欲の本格的な回復や人材採用競争の激化等、外部環境が良好な状況において、堅調な会員基盤をもとに、人材紹介においてキャリアアドバイザーの増員や地方展開等により、好調な成長が持続し、前年同期比で大幅な増収増益を達成しております。

販促支援サービスでは、中心となるエネルギー領域において電力事業者の電気料金の値上げに伴う新規顧客獲得余力の増加や成約単価の回復が見られる中で、第2四半期より株式会社Five Lineが加わり国内最大規模の電力・ガス等の成約支援事業者となりシナジー効果により市場でのプレゼンス向上も図られ前年同期比で大幅な増収増益となりました。

また、第3四半期より第4四半期の見通しも良好なことから、来期以降の持続的な成長の蓋然性向上へ向けエネルギー領域を中心にストック収益比率を拡大させ、順調な将来収益の積み上げを行っております。

こうした施策の成果もあり、人材支援サービス及び販促支援サービスにおけるエネルギー領域における増収増益となっていること、ファイナンス領域も前期第4四半期からの順調な業績推移が継続していることで、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上収益11,391百万円(前年同四半期比42.9%増)営業利益1,772百万円(前年同四半期比57.6%増)親会社の所有者に帰属する四半期利益980百万円(前年同四半期比34.3%増)となりました。

なお、当社グループの事業セグメントは成約支援事業のみの単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

(資産)

当第3四半期連結累計期間における流動資産は7,283百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,410百万円増加しました。これは主に、現金及び現金同等物が1,090百万円増加したことによるものであります。

非流動資産は、8,305百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,743百万円増加しました。これは主にその他の金融資産が911百万円、のれんが596百万円、有形固定資産が411百万円増加したことによるものであります。

この結果、総資産は、15,588百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,153百万円増加しました。

 

(負債)

当第3四半期連結累計期間における流動負債は3,750百万円となり、前連結会計年度末に比べ727百万円増加しました。これは主に社債及び借入金が457百万円、返金負債が163百万円増加したことによるものであります。

非流動負債は5,248百万円となり、前連結会計年度末に比べ856百万円増加しました。これは主に社債及び借入金が435百万円、リース負債が182百万円増加したことによるものであります。

この結果、負債合計は、8,999百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,583百万円増加しました。

 

(資本)

当第3四半期連結累計期間における資本合計は6,589百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,570百万円増加しました。これは主に、四半期利益1,053百万円の計上、資本金の増加1,376百万円及び資本剰余金の増加672百万円によるものであります。

この結果、親会社所有者帰属持分比率は、41.9%(前連結会計年度末は28.4%)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,090百万円増加し、4,963百万円(前年同四半期比1,062百万円増)となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は726百万円(前年同四半期比304百万円減)となりました。これは主に、税引前四半期利益1,714百万円の計上、営業債権及びその他の債権の増減額△524百万円及び法人所得税等の支払額470百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は1,303百万円(前年同四半期は115百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出417百万円、無形資産の取得による支出365百万円、その他の金融資産の取得による支出300百万円、有形固定資産の取得による支出297百万円、及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入245百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は1,667百万円(前年同四半期は978百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入2,340百万円、株式の発行による収入2,267百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入472百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出1,571百万円及び長期借入金の返済による支出1,694百万円等によるものであります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

 

(5)従業員数

当第3四半期連結累計期間において、主として業容の拡大に伴う新卒採用等により従業員数が大幅に増加し、510人となりました。なお、従業員数は就業人員数であり、臨時雇用者数を含んでおりません。