売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E35790 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態の状況

(資産)

 当第3四半期会計期間末における資産合計は3,703,783千円となり、前事業年度末に比べ297,239千円増加いたしました。これは主に現金ベース売上増による現金及び預金の増加218,586千円、テレビCM制作費用の計上に伴う前払費用の増加42,429千円、システム開発に伴うソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の増加36,636千円によるものであります。

 

(負債)

 当第3四半期会計期間末における負債合計は2,727,496千円となり、前事業年度末に比べ286,675千円増加いたしました。これは主に現金ベース売上増に伴う前受金の増加282,240千円によるものであります。

 

(純資産)

 当第3四半期会計期間末における純資産合計は976,286千円となり、前事業年度末に比べ10,564千円増加いたしました。これは主にストックオプションの行使に伴う資本金及び資本剰余金の増加5,280千円、四半期純利益5,320千円によるものであります。

 

(2)経営成績の状況

 当第3四半期会計期間につきましては、個人向け資格取得事業(スタディング事業)においては、引き続きサービスの強化や、スタディング講座の新規開発、既存講座の改良及びマーケティング強化等による販売拡大に注力いたしました。サービス面においては、受講生の学習履歴と生成AI技術(GPTモデル)を活用し、資格合格に向けた学習を個別にサポートする「AIマスター先生」を2023年7月に提供を開始しており、その第一弾として、受講生がわからない用語を質問すると、「AIマスター先生」がその場で回答してくれる「AI説明機能」をリリースしております。本機能は、スタディングの学習コンテンツや質問・回答履歴をもとに、受講生が分からない用語を入力すると、「AIマスター先生」が説明文を自動で生成し、GPTが持つ情報全般を加味した説明も併せて回答します。これにより、学習中に生じる様々な疑問に対応することができると同時に、スタディングの学習コンテンツとは異なる観点の説明にも触れられるため、より多面的に理解を深めることが可能となりました。また、スタディングの大量の学習データを分析し、AIが受講者一人ひとりへ個別最適化した学習計画を作成できる「AI学習プラン」機能を、1級建築士講座へ導入いたしております。さらに、2023年8月にはAIを活用し、個人の学習データから現在の実力をリアルタイムで判定・確認できる「AI実力スコア」機能を、簿記3級・2級講座に導入しております。

 当社が属する資格取得市場は、学習のDXがより一層加速すると予想され、リスキリングや学び直しといった、生涯にわたって学び続けることが重視される環境になりつつあります。このような環境下では、当社の強みであるITを活用しオンラインに特化した講座は着実に存在感を増してきております。当社は、資格合格を総合的にサポートする「資格合格パートナー」として、「学びやすく、わかりやすく、続けやすい」学習手段を提供し、サービスの機能充実・新規講座のラインナップ拡大をはかり、最も信頼され、資格を取るときの第一想起のサービスとなることを目指して事業を展開してまいります。これに向け、当社サービスの認知度を高めるべく、1月に続き8月にテレビCMの配信も実施いたしました。

 法人向け教育事業につきましては、引き続き社員教育クラウドサービス「エアコース」の拡販や動画制作案件の新規受注獲得に向けた営業活動、及びスタディング講座の法人販売を積極的に行ってまいりました。サービス面においては、受け放題コースのコース数拡充を積極的に進めており、2023年8月には、エアコースのDX人材育成コンテンツに「Webマーケティング」コースをリリースしており、2023年9月には、ChatGPTの基礎を理解し、実務で活用するためのeラーニング「GPT活用コース」を新たにリリースしております。本コースは、ChatGPTを活用する上で重要な個人情報の取扱い等の基礎編で学んだうえで、実際の業務に活用するための方法を実践編で習得できるeラーニングコースとなっております。これにより、受け放題コースは2022年12月末時点の648コースから、2023年9月末現在で802コース(対前年末比+154コース)までラインナップの拡充を実現しております。

このように、法人向け教育事業においては、今後の成長を支える事業基盤の整備充実を実現し、プロダクト競争力を高め、サービスの拡大とともに、スタディングで培ってきたノウハウを活かしながら、より「使いやすさ」も追及してまいります。今後も、社員教育のプラットフォームとしてより多くの企業様にご採用いただけるよう、新たなコースやサービスの開発を積極的に進め、社員教育を革新するサービスを推進してまいります。

 このような状況のなか、当第3四半期累計期間の業績は売上高2,839,593千円(前年同期比35.6%増)となり、引き続き対前年同期と比べ大きく伸長いたしました。費用面においては、各事業部において原価、販管費とも予算統制を実施した結果、営業利益は11,902千円(前年同期は234,408千円の営業損失)、経常利益は6,218千円(前年同期は238,521千円の経常損失)、四半期純利益は5,320千円(前年同期は274,326千円の四半期純損失)となりました。

 

(経営成績に関する特記事項)

 当社が個人向け資格取得支援サービスで展開している「スタディング」は、会計上の売上高がサービス提供期間(コースの受講期間)に対応して期間按分されます。当社の主力の資格講座については、試験の終了後にコースの受講期限を設定しており、主力の資格講座の試験日は下期に集中しているため、コースの受講期限についても同様に下期に集中しております。

 受講者が購入したタイミングが年度のどの時期であっても、受講期限は同じタイミングとなり、主力の資格講座の受講期限である下期に売上高が積みあがることから、売上高の季節的変動があります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。