売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03299 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものでありま す。

 

(1)業績

当第3四半期連結累計期間における国内経済は、行動制限の緩和やインバウンド需要の回復などから、社会経済活動の正常化が緩やかに進みました。一方で、不安定な国際情勢の中、世界的な資源価格及び原材料価格の高騰や円安の影響による物価の上昇、人件費の高騰等が懸念され、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。

このような状況下、当社グループにおきましては、2022年5月にグループ入りした学習塾を運営する東京ガイダンス株式会社及び同年6月にグループ入りしたリユース事業を展開する株式会社OLD FLIPが期初より売上高に寄与いたしました。一方で、教育事業及びその他事業を除く既存事業については減収となりました。売上構成比の高い和装宝飾事業については、当初、コロナ禍後の本格的な回復を下期以降に見込んでおりましたが、物価上昇に伴う消費者心理の低下から顧客単価が減少し、売上高は前年を下回りました。なお、コロナ禍において抑制してきた採用や人財教育・研修等の取り組みについては積極的に取り組んでおり、事業領域の拡大に向け組織基盤の更なる強化を目指しております。また、2023年12月に、新たに学習塾を運営する株式会社灯学舎の株式取得を実施し、教育事業の更なる拡大を図っております。

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の連結売上高は、101億64百万円(前年同期比0.8%減)となりました。

損益面では、採用強化による採用費及び人件費等の増加に加え、販売費の増加や前期の子会社株式取得によるのれん償却費の増加等があり、営業損失は28百万円(前年同期は営業利益1億84百万円)、経常損失は19百万円(前年同期は経常利益1億76百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は33百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益56百万円)となりました。

なお、営業損益につきまして、前期は販管費の一部を特別損失「新型コロナウイルス感染症による損失」へ振替計上しており、前期の特別損失振替前の営業損失29百万円と同水準になりました。

セグメント別の業績は、次のとおりです。

 

・美容事業

美容事業においては、指名制度の導入やメニュー提案等により顧客単価は上昇いたしました。一方で、前期不採算店舗7店舗を閉鎖した影響があり、売上高は14億70百万円(前年同期比2.0%減)となりました。損益面では、広告媒体の見直しによる広告費の削減等を進めましたが、売上の減少の影響に加え、従業員の採用及び育成強化による人件費等の増加もあり、セグメント利益は17百万円(前年同期比40.0%減)となりました。

美容事業では、引き続き、一人当たり生産性の向上や来店客数回復への取り組みの強化、業態・ブランドごとの広告宣伝を見直し等を実行し、効果的な顧客獲得に努めてまいります。また、店舗業態の転換や新業態への展開の検討を継続して推進し、収益の拡大を図ってまいります。

 

・和装宝飾事業

和装宝飾事業においては、来店客数及び合同大型展示販売会の来場者数は前年を上回りました。一方で、当初、コロナ禍後の本格的な回復を下期以降に見込んでいましたが、物価上昇に伴う消費者心理の低下から顧客単価が減少しました。その結果、売上高は70億46百万円(前年同期比2.5%減)となりました。損益面では、売上の減少に加え、採用強化による採用費及び人件費の増加、販売施策の強化による販促費の増加等もあり、セグメント利益は19百万円(前年同期比86.5%減)となりました。

和装宝飾事業では、新しいツールを活用した社員教育を試験的に導入し、知識向上及びお客様へのサービス向上に向け取り組んでおります。また時代に沿った店頭商材の導入や「前楽結び着方教室」を通じきものファン化 を推進するとともに、着る機会の提供として「きもの会」を各店舗、各エリアで開催しております。開催数、参加者数は前年を上回る形で推移しております。引き続きお客様へのソフトと価値の提供を強化し、顧客満足度の向上を図ってまいります。

 

 

・DSM事業

DSM事業においては、販売員や顧客の高齢化もあり依然厳しい状況が続いておりますが、経営基盤の整備等を図ったこともあり減収額は縮小傾向で推移しております。前期に拠点の統廃合を実施した影響や販売稼働数の低下等もあり、売上高は6億55百万円(前年同期比7.7%減)となりました。損益面においてもコスト管理強化の 推進は継続しておりますが、売上高減少による売上総利益の減少は補えず、セグメント損失は35百万円(前年同期はセグメント損失4百万円)となりました。

DSM事業では、引き続き顧客数を増やすための紹介キャンペーンの実施や休眠顧客の深耕開拓に努めるとともに、提案商品や動員企画の見直しを図り、収益改善に努めてまいります。

 

・教育事業

教育事業においては、株式会社マンツーマンアカデミーの安定した塾運営による増収に加え、2022年5月付で連結子会社に加わった東京ガイダンス株式会社が期初より寄与し、売上高は7億59百万円(前年同期比15.2%増)となりました。損益面では、株式会社マンツーマンアカデミー、東京ガイダンス株式会社がともに順調に推移したことで、セグメント利益は60百万円(前年同期比201.0%増)と大きく伸長いたしました。

教育事業では、「スクールIE」のブランド特色を活かし、他社との差別化を図るとともに、キャリアアップ研修の充実やさまざまな育成プログラムなど人財育成にも注力し、さらなる顧客満足度向上に繋げ、安定的な収益確保に努めてまいります。なお、2023年12月1日付で取得した株式会社灯学舎については、当第3四半期連結会計期間は、貸借対照表のみを連結しており、同社の業績は含まれておりません。

 

・その他の事業

その他の事業の収益は、株式会社ヤマノセイビングの前払い式特定取引業による手数料収益及び一般社団法人 日本技術技能教育協会の着物着付け教室の運営収益に加え、2022年6月付で連結子会社化した、リユース事業を 営む株式会社OLD FLIPの業績が期初より寄与し、売上高は2億32百万円(前年同期比55.1%増)となりましたが、損益面では、物価上昇による物流費や仕入単価等の上昇があり、セグメント損失は56百万円(前年同期はセグメント損失26百万円)となりました。 なお、株式会社OLD FLIPにつきましては、収益化に向け運営施策を強化するとともに、拡大が期待されるリユース市場を通じて、様々なサステナブル商品の可能性に取り組んでおります。

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて2億2百万円減少し91億55百万円となりました。これは主に現金及び預金が4億21百万円減少し、売掛金が65百万円増加、商品が64百万円増加、のれんが70百万円増加したことによるものです。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べて1億3百万円減少し79億22百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が78百万円増加、電子記録債務が83百万円増加、未払法人税等が56百万円減少、長期借入金が1億71百万円減少したことによるものです。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ98百万円減少し12億32百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失計上による利益剰余金33百万円の減少、配当52百万円によるものです。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

   当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

   該当事項はありません。

 

(5)従業員数

   当第3四半期連結累計期間において、連結会社または提出会社の従業員数の著しい増減はありません。

 

(6)生産、受注及び販売の実績

   当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。

 

(7)主要な設備

   当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計

  画の著しい変更はありません。