売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E31344 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの収束に伴い景気回復の傾向が見受けられるものの、円安や国際情勢の不安定さを受けた物価高が続いており、景気下押しが懸念される状況となっております。

 また、米国においては、段階的な利上げから利下げ局面へと転換したものの、景気動向は強含みの傾向が見られるほか、物価高も継続しており、引き続き利下げのタイミングを探る状況となっております。一方、中国においては、大手不動産会社の経営不振及び米国での破産申請を契機に、中国経済の更なる停滞が不安視されております。

 その他、ロシアのウクライナ侵攻が継続していることに加え、2023年10月にイスラム組織ハマスとイスラエルとの軍地衝突が発生するなど、地政学的リスクや原材料及び原油高などの問題は継続していることから、国際情勢は引き続き不透明な状況が続くと考えられます。

 介護保険制度の状況につきましては、2023年8月時点の要支援及び要介護認定者の総数は、前年比で1.1%増加し726万人、総受給者数は同1.6%増加し557万人となっております。また、福祉用具貸与制度における特殊寝台利用件数については前年比で2.0万件増加し、108.3万件(前年比1.9%増)となっております(出所:厚生労働省HP「介護給付費実態統計月報」)。

 このような市場環境の中、福祉用具流通市場の当第2四半期連結累計期間の販売実績は前年同四半期比で1.8%減少し、2,178百万円となっております。

 医療・高齢者施設市場におきましては、介護保険制度における施設サービス(特別養護老人ホーム等)、特定施設及び地域密着型サービス(有料老人ホーム等)を提供する事業所数が2023年8月時点で4.2万事業所(前年比0.5%増)となっております(出所:厚生労働省HP「介護給付費実態統計月報」)。また、国土交通省による「高齢者等居住安定化推進事業」に基づく高齢者住宅(サービス付き高齢者住宅)につきましては、2023年8月時点で8,234棟(同1.5%増)、28.4万戸(同2.4%増)となっております(出所:サービス付き高齢者住宅情報提供システムHP「登録情報の集計結果等」)。

 このような市場環境の中、2022年10月から実施した値上げの影響で販売単価が向上したことなどを受けて、当第2四半期連結累計期間の同市場の販売実績は前年同四半期比で13.0%増加し、746百万円となっております。

 家具流通市場の医療介護用電動ベッドの状況としましては、一般ベッドと同様に減少傾向が続いているほか、値上げによる需要減退などから、当第2四半期連結累計期間の同市場の販売実績は前年同四半期比で44.6%減少し、26百万円となっております。

 海外市場におきましては、韓国及び香港向けの出荷が好調だったため、当第2四半期連結累計期間の同市場の販売実績は前年同四半期比で41.6%増加し、79百万円となっております。

 なお、当社及び連結子会社における当第2四半期連結累計期間の医療介護用電動ベッドの総販売台数は1.9万台(前年同四半期比7.7%減)となっております。

 為替の状況に関しましては、当第2四半期連結累計期間の仕入実績為替レートが1ドル=144円36銭となり、前年同四半期と比較して円安傾向となりました。その一方で、2022年10月から実施した値上げの影響で全体の販売単価が向上したほか、海外物流コストの低減などの影響も重なったことから売上高総利益率は31.0%(前年同四半期比4.8ポイント増)となっております。

 また、営業外収益として持分法による投資利益64百万円(前年同四半期比30.7%増)、営業外費用として為替差損15百万円(前年同四半期比43.4%減)を計上しております。

 この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高3,031百万円(前年同四半期比1.6%増)、営業利益9百万円(前年同四半期は営業損失173百万円)、経常利益63百万円(前年同四半期は経常損失224百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益58百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失233百万円)となりました。

 なお、当社グループは、「医療介護用電動ベッド事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

 当第2四半期連結累計期間の販売実績を販売先市場別に示すと、次のとおりであります。

販売先市場

前第2四半期連結累計期間

(自 2022年7月1日

至 2022年12月31日)

当第2四半期連結累計期間

(自 2023年7月1日

至 2023年12月31日)

前年同期増減率

(%)

福祉用具流通市場(千円)

2,219,080

2,178,548

△1.8

医療・高齢者施設市場(千円)

660,338

746,284

13.0

家具流通市場(千円)

48,495

26,886

△44.6

海外市場(千円)

56,377

79,851

41.6

合計(千円)

2,984,291

3,031,570

1.6

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 当第2四半期連結会計期間末の総資産は、5,816百万円となり、前連結会計年度末より208百万円減少いたしました。減少の主な要因は、商品及び製品、投資有価証券が増加したものの、現金及び預金、受取手形及び売掛金、長期貸付金が減少したことによるものです。

(負債)

 負債につきましては、2,692百万円となり、前連結会計年度末より187百万円減少いたしました。減少の主な要因は、未払法人税等が増加したものの、1年内返済予定の長期借入金、長期借入金が減少したことによるものです。

(純資産)

 純資産につきましては、3,123百万円となり、前連結会計年度末より20百万円減少いたしました。減少の主な要因は、為替換算調整勘定が減少したことによるものです。この結果、当第2四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末から1.5ポイント増加し53.7%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ46百万円減少し1,952百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、増加した資金は212百万円となりました。これは主に、持分法による投資利益64百万円、棚卸資産の増加額58百万円等の減少と、税金等調整前四半期純利益63百万円、減価償却費34百万円、売上債権の減少額156百万円、法人税等の還付額51百万円等の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は9百万円となりました。これは主に、貸付金の回収による収入15百万円等の増加と、有形固定資産の取得による支出13百万円、投資有価証券の取得による支出9百万円等の減少によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、減少した資金は247百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出182百万円、配当金の支払額51百万円等の減少によるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動に要した金額は15百万円であります。

 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。