売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02580 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、雇用・所得環境の改善や、堅調な企業収益を背景にデジタル化・脱炭素化をはじめとした設備投資が回復基調を持続し、内需を中心に堅調に推移しております。一方、地政学リスクや中国経済の動向、欧米の金融政策の影響等による海外経済の減速が懸念され、依然として先行き不透明な状況で推移しております。

 このような状況下、当社グループは、5ヵ年中期経営計画『Electronics Solutions・Company 2025(ES・C2025)』の3年目として、技術力・企画力を高め、グループ内外との連携強化を図り、オリジナルソリューションの提供を通し、高付加価値ビジネスを追求するとともに、社会の変化に即応し、SDGsへの取り組みを通じて、社会課題の解決に貢献し持続的な成長を実現する「エレクトロニクスソリューションズ・カンパニー」となることを目指し取り組んでおります。

 これらの取り組みにより、製造業の設備投資需要が堅調に推移していることと部材不足の改善もあり、FAシステム事業が順調に推移しました。情通・デバイス事業では、情報通信分野の電子医療装置案件が増加し、売上・利益に貢献しました。

 その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高につきましては、80,363百万円(前期比10,045百万円増)となりました。経常利益につきましては、為替の影響もあり2,905百万円(前期比523百万円増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、1,944百万円(前期比350百万円増)となりました。

 

セグメント別の営業の概況

 (単位:百万円)

 

 

 

前第3四半期連結

累計期間

当第3四半期連結

累計期間

増減額

 

 

FAシステム事業

売 上 高

29,642

32,825

3,183

経常利益

1,454

1,855

401

ビル設備事業

売 上 高

7,171

9,171

1,999

経常利益

△288

△62

225

インフラ事業

売 上 高

11,599

14,116

2,516

経常利益

△251

△230

20

情通・デバイス事業

売 上 高

21,904

24,249

2,345

経常利益

1,272

1,246

△25

 

①FAシステム事業

 FA分野は、半導体供給不足による納期長期化の影響が改善傾向であり、製造業の設備投資も回復基調を持続したことからコントローラシステムや駆動制御機器を中心に順調に推移しました。

 産業メカトロニクス分野は、レーザ加工機の案件が減少しました。

 産業システム分野は、工場設備の更新需要により計測機器等が堅調に推移しました。

 その結果、当該事業としては3,183百万円の増収となり、経常利益は401百万円の増益となりました。

 

②ビル設備事業

 設備機器分野は、情報通信事業者向け受変電設備案件が増加し、堅調に推移しました。

 空調・冷熱機器分野は、店舗向け設備投資の回復により空調機器、低温機器が順調に推移し、住設機器も堅調に推移しました。

 その結果、当該事業としては1,999百万円の増収となり、経常利益は225百万円の増益となりました。

 

③インフラ事業

 交通分野は、無線通信機器は減少しましたが、車両の改造案件により車両用機器が増加しました。

 社会システム分野は、官公庁案件が前年並みで推移しました。

 その結果、当該事業としては2,516百万円の増収となり、経常利益は20百万円の増益となりました。

 

④情通・デバイス事業

 情報通信分野は、金融機関向け画像・映像機器が順調に推移し、電子医療装置の案件も増加し好調に推移しました。

 半導体・デバイス分野は、産業機器関連顧客からの産業用パワーデバイスが在庫調整の影響を受けながらも堅調に推移し、電子デバイス品は家庭用電気機器向けが堅調に推移しました。一方で、データセンター向けHDD用ICは需要減少により苦戦しました。

 その結果、当該事業としては2,345百万円の増収となりましたが、経常利益は25百万円の減益となりました。

 

(2) 財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は、73,943百万円(前期末比9,351百万円減)となりました。

 流動資産は、57,475百万円(前期末比11,339百万円減)となりました。これは、前連結会計年度末と比較して、商品及び製品が772百万円増加、電子記録債権が158百万円増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が9,067百万円減少、現金及び預金が2,163百万円減少、未収入金が1,227百万円減少したことが主要な要因であります。

 固定資産は、16,467百万円(前期末比1,988百万円増)となりました。これは、前連結会計年度末と比較して、有形固定資産が123百万円減少した一方で、GCJG19株式会社(現:株式会社JCEホールディングス)の全株式を取得し連結子会社化したことにより、のれんが1,673百万円増加したことが主要な要因であります。

 一方、流動負債は、26,393百万円(前期末比11,392百万円減)となりました。これは、前連結会計年度末と比較して、前受金が1,755百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が11,368百万円減少、未払法人税等が988百万円減少、賞与引当金が566百万円減少、電子記録債務が447百万円減少したことが主要な要因であります。

 固定負債は、1,712百万円(前期末比583百万円増)となりました。これは、前連結会計年度末と比較して、GCJG19株式会社(現:株式会社JCEホールディングス)及び同社の子会社1社を連結の範囲に含めたことにより、長期借入金が576百万円増加したことが主要な要因であります。

 純資産は、45,837百万円(前期末比1,458百万円増)となりました。これは、前連結会計年度末と比較して、親会社株主に帰属する四半期純利益を1,944百万円計上、配当金の支払が1,078百万円あったこと等により、利益剰余金が863百万円増加、為替換算調整勘定が314百万円増加、その他有価証券評価差額金が294百万円増加したことが主要な要因であります。

 その結果、当第3四半期連結会計期間末における自己資本比率は62.0%、1株当たり純資産額は1,954円31銭となりました。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

 該当事項はありません。