売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05505 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等により、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、不安定な国際情勢を背景に資源・原材料価格の高騰や円安の進行による物価上昇、地政学リスクの高まりなど、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

当社グループを取り巻く環境においては、少子高齢化の進行や働き方の多様化の拡大により人手不足が深刻化しており、アウトソーシングの導入を検討する企業が増加しております。また、マンション管理市場においては、新築分譲マンションの供給戸数の先細りが見込まれるものの、マンションストック数は年々増加しており、経年劣化に伴う共用部の修繕工事も増加傾向にあります。

このような状況のもと、当社グループは引き続き、2025年6月期を最終年度とする中期経営計画「NEXT STANDARD 2025」を推進しており、2024年6月期においては、受注環境が回復基調にある中、新たなサービスを加えたストックの積み上げによる事業拡大と業務効率化による生産性向上で、アウトソーシング領域の拡大とオペレーションの変革をさらに推し進めております。また、今後のアウトソーシング業務のさらなる安定稼働に向けた人的資本への投資にも積極的に取り組んでおります。

当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、ストックの積み上げによる増加に加え、インボイス制度の導入に伴うスポットの手数料収入が増加したことなどから、売上高は61億7百万円(前年同期比2.1%増)となりました。一方、利益面においては、人材の定着・育成・働きやすさ向上を目的に事業所移転を実施したことや投資有価証券売却に伴い租税公課が増加したことなどにより、営業利益は3億61百万円(同27.9%減)、経常利益は3億67百万円(同26.8%減)となりました。

また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、特別利益として投資有価証券売却益22億13百万円を計上したことなどから、18億40百万円(同504.9%増)となりました。

 

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

①社宅マネジメント事業

社宅マネジメント事業においては、大手企業向けの新規受注獲得には時間を要しているものの、中堅企業に対しては新たな専用サービスの提供により、受注数が徐々に増加しております。また、人事・総務向けBPOサービスが順調に拡大していることやインボイス制度への対応支援としてのスポット収入が増加したことから、売上高は31億62百万円(前年同期比6.5%増)となりました。一方、利益面では、今後のアウトソーシング業務の安定稼働に向けた事業所移転に伴う費用が発生したこと等から、営業利益は8億64百万円(同4.0%減)となりました。

 

②マンションマネジメント事業

マンションマネジメント事業においては、マンション管理の新規受託における引き合いは引き続き堅調なことから管理戸数は増加しております。また、台風被害等による修繕工事や計画修繕の元請工事が前期に比べ増加した一方で、不動産の買取再販取引が前期比で減少したことから、売上高は27億17百万円(前年同期比0.8%増)となりました。利益面では、管理委託料の値上げに対し外注原価の増加が先行していることや管理員等の欠員を派遣社員等で補ったことも影響し、営業利益は1億26百万円(同15.7%減)となりました。

 

③インキュベーション事業

インキュベーション事業においては、新たな基盤事業の創出に向けた複数のサービス開発に注力しておりますが、第2四半期において24時間対応のコールセンターサービスで主要顧客の解約が発生したことから、売上高は2億27百万円(前年同期比28.5%減)、営業利益は0百万円(同95.5%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5億36百万円増加し、106億8百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べ17億67百万円増加し、92億29百万円となりました。これは主に営業立替金の増加34億5百万円、現金及び預金の減少13億74百万円によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ12億31百万円減少し、13億79百万円となりました。これは主に投資有価証券の減少16億7百万円、無形固定資産に含まれるソフトウエア仮勘定の増加1億60百万円によるものであります。

(負債)

当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ3百万円増加し、26億39百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べ4億円増加し、24億46百万円となりました。これは主に未払法人税等の増加4億49百万円によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ3億97百万円減少し、1億92百万円となりました。これは主に繰延税金負債の減少4億3百万円によるものであります。

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ5億33百万円増加し、79億69百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加14億93百万円、保有株式の売却に伴うその他有価証券評価差額金の減少10億円によるものであります。

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定についての重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

(6)主要な設備

該当事項はありません。