E04091 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行し、企業収益の改善や個人消費の持ち直しがみられるものの、雇用環境の変化に加え、円安や物価上昇の影響もあり、緩やかな回復となりました。
このような状況の中で、当社グループは、中期経営計画「D1プラン」(2022~2024年度)において、「コロナ禍による低迷から成長軌道へと回帰するとともに、長期ビジョン実現に向けた経営推進体制を整備する」を中期経営目標として掲げ、諸施策を推進してまいりました。
また、2025年4月1日を効力発生日とし、当社を存続会社、新京成電鉄株式会社を消滅会社とする合併契約を10月31日付で締結いたしました。
以上の結果、営業収益は2,226億1千4百万円(前年同期比19.9%増)となり、営業利益は238億6千7百万円(前年同期比181.4%増)となりました。経常利益は、455億9千万円(前年同期比124.3%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は359億8千9百万円(前年同期比56.4%増)となりました。
セグメント別の業績は、以下のとおりであります。
鉄道事業では、「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用し、ホームドア等の整備を推進するため、同制度に基づく料金設定及び整備等計画を定め、国土交通省へ届出を行い、本年3月の料金収受開始に向け準備を進めております。安全輸送確保の取り組みとして、異常時対応等のさらなる迅速化を図るため、4月よりデジタル方式の列車無線へ完全移行したほか、押上駅ホームドア整備を推進し、10月より順次供用を開始いたしました。
大規模工事については、葛飾区内の押上線連続立体化事業において、京成立石駅仮駅舎新設工事を推進し改札口の切替を実施したほか、本線荒川橋梁架替事業等、各種工事を推進いたしました。
営業面では、11月にダイヤ改正を実施し、LCC等夜間到着便をご利用のお客様の利便性向上のため、成田空港を深夜時間帯に出発するスカイライナーを1本増発いたしました。また、新京成電鉄株式会社において、10月に運賃改定を実施いたしました。さらに、海外旅行博への出展による訪日外国人旅客の誘致等、海外プロモーションの強化を実施したほか、中国最大のSNSであるWeChatを用いたスカイライナーのチケット購入を可能とするなど、海外における営業強化に取り組みました。このほか、「スカイライナーご利用4500万人達成記念式典」を開催いたしました。
バス事業では、高速バス路線において、成田空港発着の路線を中心に減便していた路線の運行を再開したほか、繁忙期等において臨時便の運行を積極的に行うなど、需要の取り込みを図りました。また、ミチノテラス豊洲(ラビスタ東京ベイ)~羽田空港間で新規路線の運行を開始いたしました。一般乗合バス路線においては、関東鉄道株式会社において、グループのバスとシェアサイクルをご利用いただける「関鉄グループバス・関鉄 Pedal1日乗車券」を発売し、利用促進を図ったほか、需要の変化に応じたダイヤ改正等を実施いたしました。
タクシー事業では、回復した需要の着実な取り込みを図りました。また、京成タクシー市川株式会社及び株式会社舞浜リゾートキャブにおいて、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして、EV(電気自動車)車両を導入するなど、各種施策を実施いたしました。
以上の結果、営業収益は1,338億2千万円(前年同期比25.0%増)となり、営業利益は129億8千8百万円(前年同期比605.8%増)となりました。
(事業別内訳)
(当社鉄道事業運輸成績表)
(流通業)
ストア業では、株式会社京成ストアにおいて、フランチャイズ契約に基づき「業務スーパー八街店」及び「業務スーパー東松戸店」をオープンしたほか、一部店舗において太陽光発電設備を導入いたしました。また、株式会社コミュニティー京成において、「ファミリーマート印旛日本医大駅店」をオープンするなど収益の拡大に努めました。
その他流通業では、京成バラ園芸株式会社において、「ハーベスト ローズガーデン」等のイベントを実施したほか、周辺の交通機関と連携した「京成ローズきっぷ」の企画により、集客に努めました。
以上の結果、営業収益は417億6千7百万円(前年同期比10.7%増)となり、営業利益は2億6千万円(前年同期は営業損失4億6千2百万円)となりました。
(事業別内訳)
不動産賃貸業では、足立区千住河原町において賃貸住宅の建設工事を推進したほか、葛飾区金町、船橋市本町、柏市末広町の賃貸施設及び沿線都内エリアの賃貸住宅18物件を取得いたしました。
不動産販売業では、中高層住宅「サングランデ千葉 都賀テラス」の全戸引き渡しを完了したほか、来年度に引き渡し予定の中高層住宅「プレミスト千葉公園」を販売いたしました。また、中高層住宅予定地として、成田市東町の土地を取得いたしました。
以上の結果、営業収益は261億5千4百万円(前年同期比24.0%増)となり、営業利益は89億8千万円(前年同期比21.4%増)となりました。
(事業別内訳)
(レジャー・サービス業)
レジャー・サービス業では、ホテル・レストラン等の施設において回復した需要の着実な取り込みを図りました。また、京成ホテルミラマーレにおいて、営業運転を終了した鉄道車両の一部を再利用し、コンセプトルームを新設するなど新規顧客の獲得に努めました。さらに、京成トラベルサービス株式会社において、グループのバス会社と共に千葉商科大学の学生と協働で企画したツアーを実施するなど、多様な旅行商品の企画・催行により、収益の確保に努めました。このほか、業務効率化等を目的に、京成グループ各社の定型業務等について株式会社We京成に集約いたしました。
以上の結果、営業収益は123億6千7百万円(前年同期比35.3%増)となり、営業利益は4億7千6百万円(前年同期は営業損失7億2千万円)となりました。
建設業では、鉄道施設改良工事等を実施したほか、当社グループ外への積極的な営業活動により、受注拡大に努めました。
以上の結果、営業収益は211億8千万円(前年同期比8.6%増)となり、営業利益は9億6千4百万円(前年同期比91.7%増)となりました。
その他の事業の営業収益は69億1千8百万円(前年同期比7.2%増)となり、営業利益は2億2千3百万円(前年同期比60.9%増)となりました。
資産合計は、前期末比384億6千8百万円(4.0%)増の1兆40億4千2百万円となりました。これは、持分法適用会社株式の増加により、「投資有価証券」が増加したことによるものです。
負債合計は、前期末比34億5千8百万円(0.6%)増の5,580億8千5百万円となりました。これは、有利子負債が増加したことによるものです。
純資産合計は、前期末比350億1千万円(8.5%)増の4,459億5千6百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により「利益剰余金」が増加したことによるものです。
重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。
当第3四半期連結累計期間に確定した重要な設備の新設の計画は以下のとおりであります。