スカイマーク株式会社

上場廃止 (2015/03/01) 民事再生手続き 空運業空運グロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E38082 


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い経済及び社会活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調が継続しております。一方で、原材料価格及びエネルギー価格の高騰、世界的な金融資本市場の変動等による影響を受けた円安進行、世界情勢の緊迫化など、依然として経済の先行きは不透明な状況が続いております。

 当社が事業を展開する航空業界の国内線市場においては、旅客需要は回復基調が続き、好調に推移しております。今後も、円安による旅行者の国内旅行へのシフトや訪日観光客の増加、更には国内各地でのイベント開催や新たなコンテンツの開業なども相次ぎ予定されており、旺盛な旅客需要の継続が期待される状況にあります。

 このような環境下において、当社の当第3四半期累計期間の有償旅客数が5,997,330名(前年同四半期累計比15.8%増)となり、四半期累計期間の有償旅客数は3四半期連続で過去最高を記録するなど、多くのお客様にご搭乗いただきました。コスト面においては、燃料価格の変動や世界的なインフレ圧力の高まり等、航空業界を取り巻く様々な状況により増加傾向にありますが、従来から採用している単一機材運航など効率的なオペレーションをより一層徹底し、更なるコスト抑制を進めてまいりました。

 

(事業収益及び営業費用の状況)

 当第3四半期累計期間においては、上記のとおり旅客需要の回復により、事業収益は78,210百万円(前年同期比25.0%増)となりました。事業費につきましては、運航便数の増加に加え、燃料価格の高騰による航空燃料費や、機材保守整備に係る委託費用の増加により68,596百万円(前年同期比24.4%増)となり、営業利益は5,289百万円(前年同期比55.5%増)となりました。経常利益は円安に伴う外貨建資産に係る為替差益の計上により6,418百万円(前年同期比75.5%増)、四半期純利益は3,590百万円(前年同期比91.3%増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

 当第3四半期会計期間末の資産合計は105,925百万円となり、前事業年度末に比べ1,911百万円減少しました。これは主に、航空機の重整備を実施したことに伴うリース会社からの長期預け金の返戻(円安に伴う評価益を含む)等による現金及び預金の増加3,348百万円があったものの、繰延税金資産の減少3,041百万円及び営業未収入金の減少1,275百万円によるものです。負債合計は78,267百万円となり、前事業年度末に比べ5,651百万円減少しました。これは主に、前事業年度末時点と比較して航空券の前売り販売期間が短くなったことに伴う契約負債の減少1,682百万円、航空機の重整備の実施に伴う定期整備引当金の減少2,198百万円、営業未払金の減少1,217百万円等によるものです。純資産合計は27,658百万円となり、前事業年度末に比べ3,740百万円増加しました。これは主に、四半期純利益の計上等による利益剰余金の増加3,288百万円によるものです。