売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS




E30731 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営成績等の状況の概要

当社グループは、「世界の才能と、感動をつなぐ、クリエイティブプラットフォーマーへ」をコーポレートミッションとして掲げ、出版・IP創出、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTech事業等において、多彩なポートフォリオから成るIP(Intellectual Property)を安定的に創出し、事業間連携によりIPのLTV(Life Time Value)の最大化を図ることに加え、最新のテクノロジーを常に取り入れることで、IPを世界に広く展開する「グローバル・メディアミックス with Technology」の基本戦略を推進し、中長期的な成長及び企業価値の向上を目指しております。

 

当中間連結会計期間における業績は、売上高1,339億33百万円(前年同期比1.8%減)、営業利益55億50百万円(前年同期比47.8%減)、経常利益67億78百万円(前年同期比30.6%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は14億91百万円(前年同期比51.8%減)となりました。

 

当中間連結会計期間における各セグメントの業績は、以下のとおりです。

 

[出版・IP創出事業]

出版・IP創出事業では、書籍・雑誌の出版・販売、電子書籍・電子雑誌の出版・販売、Web広告の販売、権利許諾等を行っております。当事業においては、メディアミックス展開の重要な源泉として年間約6,000タイトルの新規IPを創出しており、これにより蓄積された豊富な作品アーカイブが当社グループ成長の原動力となっております。なお、当中間連結会計期間において創出した新規IP数は対前年同期で9.6%増加しました。

書籍・雑誌は、アジアで好調が継続したことに加え、直近1年間に設立した新規拠点の貢献もあり海外事業が増収となりました。国内では市場縮小が継続する中、サイバー攻撃による減収影響が大きかった前年同期からは増収となりました。一方で電子書籍・電子雑誌では、前年同期に他社ストア向け販売において速報データに基づく見積計上による増収効果が大きかったこともあり減収となりました。また、ライセンス収入も減収となりました。

利益面では、電子書籍における減収影響が大きかったことに加え、人件費の増加もあり、セグメント全体として減益となりました。

この結果、当事業の売上高は723億16百万円(前年同期比0.2%減)、セグメント利益(営業利益)は2億58百万円(前年同期比94.1%減)となりました。

 

[アニメ・実写映像事業]

アニメ・実写映像事業では、アニメ及び実写映像の企画・製作・配給、映像配信権等の権利許諾、パッケージソフトの販売等を行っております。

アニメでは、ラインナップにおける初のアニメ化作品の構成比が高かったことから1作品当たりの売上が減少し、人気シリーズ最新作をはじめとして大型作品が力強く貢献した前期からは減収となりました。実写映像では、劇場新作『山田くんとLv999の恋をする』、『見える子ちゃん』などのメディアミックス作品が貢献した一方で、劇場公開済みの複数作品に係る二次利用収入が大きかった前年同期からは減収となりました。

利益面では、上記減収要因を中心として、セグメント全体で減益となりました。

この結果、当事業の売上高は210億30百万円(前年同期比20.4%減)、セグメント損失(営業損失)は8億95百万円(前年同期 営業利益36億40百万円)となりました。

 

[ゲーム事業]

ゲーム事業では、ゲームソフトウエア及びネットワークゲームの企画・開発・販売、権利許諾等を行っております。

㈱フロム・ソフトウェアが発売した新作『ELDEN RING NIGHTREIGN』の国内外の販売が好調に推移したものの、『ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE』の販売及び『ELDEN RING』本編のリピート売上が好調だった前期からは減収となりました。

利益面では、一部費用が減少したことにより増益となりました。

この結果、当事業の売上高は165億94百万円(前年同期比8.6%減)、セグメント利益(営業利益)は66億62百万円(前年同期比9.7%増)となりました。

 

[Webサービス事業]

Webサービス事業では、動画コミュニティサービスの運営、各種イベントの企画・運営、モバイルコンテンツの配信等を行っております。

動画コミュニティサービスでは、サイバー攻撃による影響が大きく発生した前年同期から増収となりました。またイベントの企画・運営でも、「ニコニコ超会議2025」や「Animelo Summer Live2025」の好調等により増収となりました。

利益面では、上記増収影響に加え、ITインフラ費用が減少したこと等により、セグメント全体として増益となりました。

この結果、当事業の売上高は111億6百万円(前年同期比33.3%増)、セグメント利益(営業利益)は15億69百万円(前年同期 営業損失10億7百万円)となりました。

 

[教育・EdTech事業]

教育・EdTech事業では、専門校運営及びインターネットによる通信制高校等向けの教育コンテンツ・システム提供等を行っております。

クリエイティブ分野の専門校を運営する㈱バンタンでは、2024年4月に開校したスクール「KADOKAWAアニメ・声優アカデミー」等や展開地域拡大の貢献により生徒数が増加し、増収となりました。また、㈱ドワンゴでは、N高等学校・S高等学校・R高等学校の通学コース向け新キャンパス開設やR高等学校・ZEN大学の新規設立により生徒数が引き続き増加し、堅調に推移しています。

利益面では、上記増収影響によりセグメント全体で増益となりました。

この結果、当事業の売上高は86億10百万円(前年同期比12.4%増)、セグメント利益(営業利益)は16億67百万円(前年同期比15.2%増)となりました。

 

[その他事業]

その他事業では、キャラクターグッズ等の企画・販売を行うMD事業及びところざわサクラタウン運営やイベント企画等を行うレクリエーション事業等を行っております。

MD事業では前期に特定のヒット商材があったことにより、減収となりました。レクリエーション事業では全国主要都市で開催するIPイベントが好調に推移したこと等により増収となりました。それ以外の事業では、㈱ドワンゴがグループ内DXを推進する㈱KADOKAWA Connectedを吸収合併したことに基づく同組織の位置づけ変更の影響が大きく、セグメント全体として減収となりましたが、同子会社では内部取引が大部分を占めるため連結全体への影響は僅少です。

利益面では、レクリエーション事業で横ばいとなった一方で、MD事業では上記減収影響により減益となりましたが、㈱KADOKAWA Connectedでサイバー攻撃による影響を受けた前期からはセグメント全体で増益となりました。

この結果、当事業の売上高は69億28百万円(前年同期比11.0%減)、セグメント損失(営業損失)は20億90百万円(前年同期 営業損失24億22百万円)となりました。

 

(2)財政状態の分析

①資産、負債、純資産の状況

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて254億90百万円減少し、3,845億39百万円となりました。これは主に棚卸資産が増加した一方、長期借入金の返済により現金及び預金が減少したことによるものであります。

負債は、前連結会計年度末に比べて244億91百万円減少し、1,081億29百万円となりました。これは主に長期借入金、未払金及び契約負債が減少したことによるものであります。

純資産は、前連結会計年度末に比べて9億98百万円減少し、2,764億10百万円となりました。これは主に非支配株主持分が増加した一方、配当金の支払により利益剰余金が減少したことによるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益を計上したものの、棚卸資産の増加や法人税等の支払等により、35億70百万円の支出(前年同期は27億65百万円の支出)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得や定期預金の預け入れ等により、106億40百万円の支出(前年同期は28億47百万円の収入)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済や配当金の支払等により、210億82百万円の支出(前年同期は48億49百万円の支出)となりました。

以上の結果、為替換算差額も含めて356億41百万円の支出となり、現金及び現金同等物の当中間期末残高は、940億32百万円となりました。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。手元流動性につきましては、月次売上高の約2.5か月分を目安に運転資金を確保しており、これに今後の資金需要等を加味した金額を、保持すべき現預金水準として設定しております。

また、2028年3月期までの中期経営計画における財務基本方針として、財務健全性確保と資本効率追求を両立すべく、自己資本比率50~60%程度を今後も維持すべき適正水準として設定するとともに、ROE(自己資本利益率)は中長期的に12%以上を目指すことを掲げております。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当社グループでは、主にゲーム事業において新規ゲームの研究開発をしております。当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は176百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。