E00709 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在に判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用環境や所得環境が改善に向かうなか、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、各国の通商政策の影響や為替の変動、物価の高騰など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
教育界においては、現行の学習指導要領のもと、2024年度に小学校用教科書が、2025年度に中学校用教科書が改訂されました。「英語」では小中学校で従来の紙の教科書に加えてデジタル教科書が導入され、教科書のデジタル化が普及しつつあります。
現在、教育現場では「個別最適な学び」や「協働的な学び」の一体的な充実を通して、学習指導要領が目指す「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指して授業研究・実践が進められております。その一方で、児童・生徒の心のケアなど様々な対応に追われ、教師の業務負担軽減は解決すべき重要な課題の一つとなっております。
今後に向けては、次期学習指導要領の改訂やデジタル教科書の在り方などについて、中央教育審議会で議論が進められていましたが、9月にこれまでの検討のまとめが示されました。学習指導要領については、小中学校の授業時数を柔軟化できる「調整授業時数制度」の導入や、デジタル学習基盤を活用した情報教育の拡充などが示されました。また教科書については、デジタル教科書を2030年度にも正式な教科書とすることが望ましいとの考えが示されました。
教育のICT環境の充実を図った「GIGAスクール構想」についても、第2期の段階に入り、1人1台の学習用端末やクラウド環境等のデジタル学習基盤を更に積極的に活用することで、児童・生徒の学力向上及び教師の業務負担軽減等の実現が期待されております。
このような情勢を背景に、当社グループは、主力である小学校図書教材においては、定価や付録などの競争が過熱するなか、紙とデジタルを効果的に活用しながら教育現場のニーズに応えられるよう、教材開発を進めてまいりました。また、教師の業務負担軽減にも寄与できるように、デジタルを活用した保護者と教師を繋ぐ連絡支援システムや児童・生徒の心のケアを図るシステムなどの開発及び普及を行ってまいりました。
以上の結果、当中間連結会計期間の経営成績は、売上高8,342,059千円(前年同中間期比0.1%減)、経常利益1,821,543千円(前年同中間期比1.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益1,269,768千円(前年同中間期比0.6%増)となりました。
なお、当社グループの売上高は、中間連結会計期間に1学期品と2学期品、上下刊品、年刊品の売上高が計上されますので、通常、中間連結会計期間の年間の売上高に占める割合は高くなります。また、年間の販売管理費の占める割合が年間の売上高に占める割合に対して低いため、中間連結会計期間の営業利益は通期の営業利益よりも多くなり、業績に季節的変動があります。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
①出版
小学校図書教材においては、2024年度に改訂された教科書が2年目を迎えました。教育現場から求められる「知識及び技能」や「思考力・判断力・表現力等」を育み評価できる教材が引き続き教育現場において高く支持されました。
評価教材では、「見方・考え方」を働かせながら、基礎・基本から活用までの学習内容を的確に評価できる紙面企画と、新たに開発した児童の学力向上のためのデジタル企画、採点支援ツール等教師の業務負担軽減のための企画が教育現場から好評を得ることができました。また、昨年に引き続き3学期制の教材と比べ定価の高い上下刊の教材への移行が進んだことにより、売上高が増加いたしました。
習熟教材では、基礎的な学習内容が確実に定着する紙面の企画に加え、デジタル端末を活用する企画の提案が受け入れられました。その一方で、各自治体が採用したデジタルドリルが教育現場に導入されたことなどにより、出版物の採用に制限が加わり、売上高が減少いたしました。
季刊物教材では、夏休み期間における学習方法の多様化により採用が控えられ、より安価な商品を求める現場ニーズが増加した影響により、売上高が減少いたしました。
中学校図書教材においては、入試対策教材が好調だった一方、夏休み教材が減少したため、売上高は前年実績維持となりました。
この結果、当セグメントの売上高は6,274,072千円(前年同中間期比0.4%減)、営業利益は1,933,645千円(前年同中間期比1.4%増)となりました。
②教具
小学校教材・教具においては、原材料費などの高騰や授業で教具品を使用する頻度が減少傾向にあります。また、教育現場では、新しい教科書に掲載された作品例や採用時期の変化や購入方法の多様化により、公費による一括採用を行う自治体が増加するなど、採用状況に大きな変化が見受けられました。そのような状況の中、教育現場から求められる教材づくりに注力いたしました。
「裁縫セット」では、斬新なデザインが受け入れられ、売上高が増加いたしました。
「画材セット」では、児童が長く使い続けられるデザイン性と機能性が教育現場に受け入れられ、売上高が増加いたしました。
中学校・高等学校向けの家庭科教材ブランド「クロッサム」では、新規採用校の増加や、新しいデザインと企画が受け入れられたことにより、売上高が増加いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は2,067,986千円(前年同中間期比0.7%増)、営業利益は360,537千円(前年同中間期比3.5%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当社グループの当中間連結会計期間末の財政状態は、前連結会計年度末と比較して、総資産は162,382千円増加して20,173,720千円、負債は1,034,721千円減少して3,790,551千円、純資産は1,197,103千円増加して16,383,169千円となりました。
資産の主な増減は、現金及び預金の増加694,627千円、受取手形及び売掛金の増加1,049,911千円、有価証券の増加397,320千円、商品及び製品の減少1,485,733千円、投資有価証券の減少299,419千円であります。
受取手形及び売掛金が増加した主な要因は、7月から9月における小学校図書教材の売掛金の回収期限が学期末(12月末)精算を原則としていることによります。
また、商品及び製品が減少した主な要因は、前連結会計年度末は4月に販売する1学期品及び上刊品の製品在庫を計上していますが、当中間連結会計期間末は小学校図書教材の2学期品及び下刊品の販売が終了し、製品在庫高が減少したことによります。
負債の主な増減は、支払手形及び買掛金の減少425,880千円、電子記録債務の減少748,973千円、短期借入金の減少145,000千円、未払金(流動負債その他)の減少189,314千円、未払法人税等の増加346,321千円であります。
支払手形及び買掛金、電子記録債務が減少した主な要因は、1学期品及び上刊品の製作に要した外注加工賃の精算によります。
また、純資産の主な増減は、利益剰余金の増加1,099,771千円であります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して694,627千円増加して7,565,932千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は1,132,682千円で、前年同中間連結会計期間と比較して671,532千円増加(前年同中間期の資金収支は461,150千円)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローが増加した主な要因は、税金等調整前中間純利益が5,948千円増加、棚卸資産の減少額が344,890千円増加、仕入債務の減少額が212,416千円減少したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は△118,523千円で、前年同中間連結会計期間と比較して550,132千円減少(前年同中間期の資金収支は431,609千円)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローが減少した主な要因は、無形固定資産の取得による支出が87,933千円減少、投資有価証券の売却による収入が38,220千円減少、投資有価証券の償還による収入が600,000千円減少したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は△319,532千円で、前年同中間連結会計期間と比較して32,948千円増加(前年同中間期の資金収支は△352,480千円)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローが増加した主な要因は、短期借入金の純増減額が35,000千円増加したことによります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。