売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04500 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績の分析

当第3四半期連結累計期間の小売販売電力量は、当社とご契約いただいたお客さまの増加などはあったが、産業用のお客さまの需要が減少したことなどもあり、対前年同期増減率△0.3%となった。他社販売電力量は、卸販売や再生可能エネルギーの固定価格買取制度による販売量の増加などから、対前年同期増減率35.7%となった。

売上高は、燃料価格や卸電力市場価格の低下に伴う燃料費等調整額の減少はあるが、電気料金の見直しに加え、卸販売量の増加に伴う他社販売電力量の増加などにより、前年同四半期連結累計期間に比べ617億33百万円(9.9%)増の6,855億81百万円となり、営業外収益を加えた経常収益は、599億31百万円(9.5%)増の6,878億53百万円となった。

経常損益は、電気料金の見直しに加え、燃料費等調整制度の期ずれ影響が収支の好転に大きく寄与したことなどにより、前年同四半期連結累計期間の損失から1,053億83百万円増の737億93百万円の利益となった。

また、親会社株主に帰属する四半期純損益は、経常利益の増加などにより、前年同四半期連結累計期間の損失から746億67百万円増の536億61百万円の利益となった。 

 

セグメント別の経営成績(セグメント間取引消去前)は、次のとおりである。

 

① 北海道電力

当第3四半期連結累計期間の売上高は、燃料価格や卸電力市場価格の低下に伴う燃料費等調整額の減少はあるが、電気料金の見直しに加え、卸販売量の増加に伴う他社販売電力量の増加などにより、前年同四半期連結累計期間に比べ737億13百万円(13.6%)増の6,175億27百万円となった。

経常損益は、電気料金の見直しに加え、燃料費等調整制度の期ずれ影響が収支の好転に大きく寄与したことなどにより、前年同四半期連結累計期間の損失から933億28百万円増の627億76百万円の利益となった。

 

② 北海道電力ネットワーク

当第3四半期連結累計期間の売上高は、レベニューキャップ制度導入に伴う託送料金改定による収入増はあるが、卸電力市場価格の低下に伴う他社販売電力料の減少などにより、前年同四半期連結累計期間に比べ296億67百万円(△11.6%)減の2,266億75百万円となった。

経常損益は、託送料金改定による影響や、卸電力市場価格の低下に伴う需給調整費用の減少などにより、前年同四半期連結累計期間の損失から138億77百万円増の76億85百万円の利益となった。

 

③ その他

当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期連結累計期間に比べ88億42百万円(△7.9%)減の1,034億54百万円となり、経常利益は、建設業において継続的な原価低減に努めたことなどもあり、前年同四半期連結累計期間と同程度の65億70百万円となった。

 

 

(参考情報)

① 発受電実績

 

種別

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年12月31日)

対前年同期増減率
(%)

発受電電力量

(百万kWh)

水力発電電力量

3,001

△4.0

火力発電電力量

10,330

△9.1

原子力発電電力量

新エネルギー等発電等電力量

69

△12.9

13,400

△8.0

他社受電電力量

12,743

29.5

揚水発電所の揚水用電力量等

△263

△18.6

合計

25,880

7.4

出水率(自流)(%)

103.1

 

(注) 1 他社受電電力量には、連結子会社や持分法適用会社からの受電電力量が含まれている。

2 他社受電電力量には、期末日において未確定であるインバランス電力量は含んでいない。

3 揚水発電所の揚水用電力量等とは貯水池運営のための揚水用に使用する電力量及び蓄電池の充電電力量である。

4 出水率は、自社の1992年度から2021年度までの当該累計期間の30ヶ年平均に対する比である。

 

② 販売実績

[販売電力量]

種別

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年12月31日)

 

対前年同期増減率
(%)

小売(百万kWh)

低圧

電灯

5,468

△0.9

電力

962

△3.8

 計

6,430

△1.3

高圧・特別高圧

9,906

0.8

   小計

16,336

△0.0

その他

267

△16.2

   合計

16,603

△0.3

他社販売(百万kWh)

7,197

35.7

 

(注) 1 小計欄は、北海道電力㈱の販売電力量を示す。

2 その他欄は、北海道電力ネットワーク㈱及び北海道電力コクリエーション㈱の販売電力量を示す。

[料金収入]

種別

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年12月31日)

 

対前年同期増減率
(%)

電灯・電力料

(百万円)

433,897

1.3

地帯間・他社販売電力料

(百万円)

127,100

13.4

託送収益

(百万円)

30,623

△11.9

 

(注) 1 北海道電力㈱、北海道電力ネットワーク㈱及び北海道電力コクリエーション㈱の合計(内部取引消去後)の実績を示す。

2 「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」に基づき実施される「電気・ガス価格激変緩和対策事業」により、国が定める値引き単価による電気料金の値引きを行っており、その原資として受領する補助金55,472百万円については、「電気事業雑収益」に計上している。

 

 

(2) 財政状態の分析

[資産]

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、減価償却による電気事業固定資産の減少などはあったが、固定資産仮勘定の増加などにより、前連結会計年度末に比べ208億55百万円増の2兆1,141億95百万円となった。

[負債]

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、有利子負債の減少などにより、前連結会計年度末に比べ338億6百万円減の1兆8,014億26百万円となった。

[純資産]

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、配当金の支払いなどはあったが、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより、前連結会計年度末に比べ546億62百万円増の3,127億68百万円となった。

以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は前連結会計年度末の11.7%から2.5ポイント増加し、14.2%となった。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、ほくでんグループの経営方針・経営戦略等について、重要な変更はない。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、ほくでんグループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はない。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、1,671百万円である。

 

 

(6) 設備の新設、除却等の計画

前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設、除却等のうち、当第3四半期連結累計期間に運用を開始した設備、休廃止及び譲渡を行った設備は次のとおりである。

 

<重要な設備の新設等>

電  源

会社名

セグメントの名称

発電所

出力(kW)

着工年月

運転開始年月

北海道電力
ネットワーク㈱

北海道電力
ネットワーク

火力

礼文10号機

 (新設:内燃力)

1,100

2023年7月

2023年12月

 

 

電力流通設備

(変電)

会社名

セグメント
の名称

変電所名

増加出力
(MVA)

変圧器

着工年月

運用開始
年月

電圧(kV)

容量(MVA)

台数

北海道電力
ネットワーク㈱

北海道電力
ネットワーク

室蘭変電所

(1台廃止)

△100

187/66

100

1 (注)

2023年9月

 

(注) 1台廃止(総容量は400MVAから300MVAに変更)

 

<重要な設備の除却等>

電  源

会社名

セグメント
の名称

発電所

休廃止及び譲渡による
減少出力(kW)

休廃止及び譲渡年月

北海道電力㈱

北海道電力

水力

相沼内(譲渡)(注)

2,000

2023年5月

水力

大野(譲渡)(注)

1,500

2023年7月

火力

伊達1号機(休止)

350,000

2023年12月

北海道電力
ネットワーク㈱

北海道電力
ネットワーク

火力

礼文6号機(廃止)

500

2023年12月

 

(注) 関連会社の道南水力発電合同会社への水力発電事業の譲渡である。