売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04896 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末における総資産の残高は、前連結会計年度末より119億3千7百万円増の2,436億8千8百万円となりました。主な要因は、新型コロナウイルス感染症治療薬等による商品の増加並びに新規出店による建物及び構築物の増加によるものであります。

負債の残高は、52億5百万円増の1,104億9百万円となりました。主な要因は、買掛金が増加したことによるものであります。

短期及び長期借入金の残高は、31億4千1百万円減となる55億4千9百万円となりました。主な要因は、借入金の返済によるものであります。

純資産の残高は、67億3千2百万円増の1,332億7千8百万円となり、自己資本比率は0.1ポイント増加となる54.7%となりました。

(2)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年5月1日~2024年1月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類感染症へ移行したこと、また行動制限が緩和したこと等により、人流の回復がみられる等、緩やかな持ち直しがみられます。一方で、物価上昇、金融資本市場の変動等により未だ不透明な状況が続いております。

2024年1月に発生した令和6年能登半島地震においては、従業員の人的被害はありませんでしたが、北陸3県及び新潟県の29店舗において医薬品・商品の落下や建物の損傷・損壊の被害を受けました。これにより、薬局2店舗が臨時休業を余儀なくされましたが、被災地域における医療提供の早期再開に尽力し、現在は営業を再開しております。また、被災地の1日も早い復旧・復興のため、支援金の拠出を決定いたしました。なお、この地震による業績への影響は軽微であります。

当社グループは、マテリアリティ「地域医療への貢献」「美しさとすこやかさの提供」を使命とし、医療・小売サービスの提供に努めております。また、ダイバーシティ&インクルージョンをマテリアリティ「健全な経営基盤」における重要な取り組みの一つとしてとらえており、働きやすい環境整備と働きがいのある組織づくり等、多様性の推進に積極的に取り組む中、仕事と子育ての両立を支援する「子育てサポート企業」として評価され、2023年7月に中核事業会社である株式会社アインファーマシーズが厚生労働大臣より「プラチナくるみん認定」を受けました。

2022年10月には、「CSR調達方針・ガイドライン」を制定しており、2023年7月にサプライチェーン全体でCSR調達を実践することを目的としてお取引先さま向け説明会を実施、翌月8月に現状把握のためのCSRアンケートを実施いたしました。この取り組みを通じてサプライチェーンリスクの評価と分析を行い、CSRを遵守していただくようコミュニケーションを図ることで、お取引先さまとのCSR協業体制の強化に取り組んでまいります。

2024年2月には、環境情報開示のための世界最大のデータベースを有する国際的環境NGOである「CDP」による、「気候変動」に対する取り組みや情報開示の評価において「B」スコアを取得いたしました。今後も、マテリアリティ「環境保護・負荷軽減」で掲げているとおり、事業活動にかかわる地球環境の持続可能性を追求し、環境保護に努め、環境負荷の最小化への取り組みを継続してまいります。

当社グループは、事業による様々な社会課題の解決への貢献を通じて、ステークホルダーの皆さまに「この街にアインがあって良かった」と感じていただける企業を目指します。

 

当第3四半期連結累計期間における経営成績は、次のとおりであります。

 

前第3四半期

連結累計期間

(百万円)

当第3四半期

連結累計期間

(百万円)

増減額

(百万円)

増減率

(%)

売上高

263,906

296,360

32,454

12.3

営業利益

11,685

14,305

2,620

22.4

経常利益

12,367

15,050

2,682

21.7

親会社株主に帰属する四半期純利益

6,628

8,730

2,101

31.7

 

セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

 

前第3四半期

連結累計期間

(百万円)

当第3四半期

連結累計期間

(百万円)

増減額

(百万円)

増減率

(%)

ファーマシー

事業

売上高

236,396

265,019

28,623

12.1

セグメント利益

18,023

19,713

1,689

9.4

リテール事業

売上高

18,836

22,905

4,068

21.6

セグメント利益

737

2,246

1,509

204.7

その他事業

売上高

8,716

8,472

△243

△2.8

セグメント利益

又は損失(△)

△2

△80

△78

(注)セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高を含んでおります。

(ファーマシー事業)

当社グループでは、医療機関等との連携、お薬手帳等を活用した服薬情報の一元的・継続的な把握、在宅医療対応等により、患者さまが住み慣れた地域で安心して医療を受けることができるよう、「かかりつけ薬剤師・薬局」の機能発揮に取り組んでおります。

また、患者さまの利便性向上のためのDX推進にも積極的に取り組んでおり、2022年より提供しているアイン薬局公式アプリに加え、2023年10月にはアイン薬局LINE公式アカウントを開設し、処方箋送信サービスをより手軽に利用いただけるようになりました。

当第3四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症治療薬を含めた高額医薬品処方への対応が増加傾向にあることで処方箋単価が上昇するとともに、新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類感染症へ移行したことによる外来受診抑制の緩和に加え、かかりつけ薬剤師・薬局としての機能強化や待ち時間短縮等の患者さまサービス向上により処方箋枚数についても増加しております。

同期間の出店状況は、M&Aを含め、グループ全体で合計25店舗を出店し、11店舗を閉店、2店舗を事業譲渡したことで、当社グループにおける薬局総数は1,221店舗となりました。

(リテール事業)

コスメ&ドラッグストア事業については、国内外の人流の回復により客数が堅調に推移するとともに、顧客の購買傾向が感染対策商品から当社の強みであるコスメ関連商品等へ変化していることで単価が上昇しております。中でも、当社が注力しているアジアンコスメの売上が伸長しており、今後も購買動向を注視し、商品力の強化や魅力的な売り場づくりを行ってまいります。

同期間の出店状況は、5店舗を出店、2店舗を閉店したことで、コスメ&ドラッグストア総数は81店舗となりました。

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。